そばにいて欲しい人
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………なんて、嘘。
ただの強がり。
レッドに突き放されるのは怖いよ、すごく怖い。
離れてなんてほしくない。
叶わなくてもいいからそばにいたい。
「えっと…?」
言いたいこと言って黙りこんだ私を、レッドが心配そうに覗きこんだ。
「……ない、で」
「え?」
「カスミのとこ、行かないで……」
レッドが他の人と一緒にいるなんて嫌!
考えたくもない!
レッドの隣にいるのは、私がいいっ………
「あのさ、イミテ。」
「うん……」
私、独占欲丸出しじゃん。
レッドは誰のものでもないのに。
これじゃだだこねてる子供同然だよ。
「俺、カスミの誘い断ったけど?」
「は?え?うそ?」
「ほんと。うそついてどーすんだよ。で、今丁度戻ろうとしてたとこ。」
「ええー!?」
うそでしょ!?
え、待って……今さっき私なんて言った?
何言った!?
『カスミのとこ行かないで』って……告白したも同然じゃん!
ええー!?
急速に顔が熱をおびていくのが分かった。
え、マジで恥ずかしい。
どうしよう、この状況。
「それにしても初めて知ったよ。」
「いや、ごめん、忘れて。」
「何でだよ。嬉しかったから忘れたくない。」
「えっ………!」
顔をあげれば、いつもの太陽のような笑顔の彼と目があった。
「イミテ、友達思いだな。俺、そんなに好かれてたなんて思わなかった。」
ん?何か違う気がする。
まさかレッド、気づいてない…?
「ねえレッド、なんて言ってカスミの誘い断ったの?」
「約束してるから無理、って。あ、なんならカスミも来るかって聞いたけど、ため息まじりに断られた。」
「………」
やっぱり。
カスミの気持ちにすら気づいてないよ、この人。
どんだけ鈍感なの、ねえ………。
「はあ……」
「なんでため息?」
「いいよ、レッドには分かんなくて。」
「なんだよ、それ。」
レッドはむすっとした様子でそっぽを向く。
……まあレッドらしいと言えばレッドらしいから、責められないんだけどね。
バアン!
「「え……?」」
遠くのほうで音が聞こえたと同時に、色とりどりの火花がくらい夜空を照らした。