似たものどうし
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(ブルー視点)
あたしとイミテはこの学校に入学してから知り合ったの。
第一印象はそうねえ、たしか天然な子だったわ。
授業初日から教科書忘れて、隣りに座ってたあたしに「教科書貸して!」って少し泣きそうな顔して言ってきたわ。
で、机をくっつけて教科書を真ん中においたら、あの子、満面の笑みでありがとうって言うんだもの。
可愛い子…って素直に思った。
でも、イミテ、今だに彼氏できないのよね。
何でか分かる?
…いつも隣りにレッドがいるからよ。
周りは皆、2人が付き合ってると思ってるの。
確かにあの2人、お似合いだけどね。
レッドとも入学して早々知り合ったわ。
うちのクラスに来たの。イミテの様子を見にね。
その時にイミテがあたしに紹介したのよ。
「小学校からの同級生なの。」って嬉しそうに。
「付き合ってるの?」って聞いたら「ううん。」って平然と答えたわ。
「じゃあ友達?」って聞いたら「うーん。ちょっと違うような…。」って曖昧な答えが返ってきた。
ようするに友達以上、恋人未満ってこと?
でも2人を見てたら、どうやら休み時間にすれ違うとそのまま話しこんだり、都合が会えば一緒に帰ったりしてるみたい。
この前なんて一緒に映画見に行ったとか言ってたわ。…アクションものだけど。
本人達は気づいてないけど、それってもうデートよ、デート。
そんなことまでして付き合ってないほうがおかしいわよね?
なんで2人とも自分の気持ちに気づかないのかしら。
はあ…見てるこっちがじれったいわ。
ずーっと、そんなことを思ってたから、今回の出来事は正直言って奇跡だと思ったわ。
メロンパンを買いに行ったはずのイミテが突然レッドを見て泣き出して、慌てて保健室に連れてったら、『レッドが好き、かも…しれない』ってしどろもどろになりながら言ったの!
ようやく気づいたのね!って、内心嬉しさでいっぱいだった。
レッドの様子から見て、彼もイミテのことが好きだから(本人は鈍感だから気づいてないけど)、すぐに告白しちゃいなさい!…って言おうとしたけど止めたわ。
だってイミテとレッドなのよ?
今まで気づかなかった気持ちにようやく気づいたばかりなのに、告白だなんてイミテには到底無理だろうし。
たとえできたとしてもレッドもレッドで、最悪イミテを傷つけるようなこと言うかもしれないって思ったの。
例えば「俺も好きだぞ?だって、俺達、友達だろ?」みたいな。
…レッドなら本当にありそうで怖いわ。
まあ、これだとあまりにイミテがかわいそうだから、あたしは『自分の気持ちに素直になりなさい』ってアドバイスしてあげたわ。
下手に行動するより、少しずつ気持ちを気づかせればいいと思ったの。
どう?いい作戦でしょ?
でもねえ…イミテは予想をはるかに上回ってたの。
どうやらあたしの作戦は裏目にでちゃったみたい。
イミテが自分の気持ちに気づいて一週間。
彼女は今だにレッドのこと避け続けてる…。
「イミテ。アンタ、今日もレッドと帰らないつもり?」
放課後。机にうつ伏してたイミテを見つけて声をかけたみた。
「だって、気まずいし。何話していいか分かんないし。顔見れないし。」
「アンタねえ…」
はあ…まさかイミテがこんなに恋愛にネガティブだなんて思わなかったわ。
「自分から好きな人遠ざけてどうすんのよ!」
「そりゃあ分かってるけどさあ…。」
「アンタ達、どっちも鈍感なんだから、イミテが行動しないと何も始まらないわよ。あたし言ったわよね?自分の気持ちに正直になりなさい、って。」
ビシッと人差し指をイミテに向けて言い放つ。渇をいれるつもりで。
「正直になったらこうなった…。恥ずかしかったから逃げ出した…。」
はあー、と机にうつぶせるイミテ。
ダメねえ…。
「ほら、帰るわよ。何かおごってあげるから、元気だしなさい!」
「ブルー…」
ぎゅっと抱きついてきたから「暑いんだから離れて」としれっと言った。
ほんと、あたしじゃなくてレッドにくっついてくれれば一発なのに。
そう思ったけど言わないでおいたわ。
だって、そんなこと言ったらイミテが恥ずかしさで壊れちゃいそう。
「あら…?」
ブー、ブーと、携帯のバイブが鳴った。
開いて確認すると、新着メールが1件。
…………。
本文を読んで、口元が緩みそうになるのを必死にこらえながら携帯を閉じたわ。
「……あたし、用事思い出したわ。おごるのはまた今度ね。」
「えー!そんなー!」
「悪いわね。また明日。」
不満そうな顔をするイミテを残し、あたしは足早に教室を出る。
これからが本番
(さーて、おもしろくなりそうね)
あたしとイミテはこの学校に入学してから知り合ったの。
第一印象はそうねえ、たしか天然な子だったわ。
授業初日から教科書忘れて、隣りに座ってたあたしに「教科書貸して!」って少し泣きそうな顔して言ってきたわ。
で、机をくっつけて教科書を真ん中においたら、あの子、満面の笑みでありがとうって言うんだもの。
可愛い子…って素直に思った。
でも、イミテ、今だに彼氏できないのよね。
何でか分かる?
…いつも隣りにレッドがいるからよ。
周りは皆、2人が付き合ってると思ってるの。
確かにあの2人、お似合いだけどね。
レッドとも入学して早々知り合ったわ。
うちのクラスに来たの。イミテの様子を見にね。
その時にイミテがあたしに紹介したのよ。
「小学校からの同級生なの。」って嬉しそうに。
「付き合ってるの?」って聞いたら「ううん。」って平然と答えたわ。
「じゃあ友達?」って聞いたら「うーん。ちょっと違うような…。」って曖昧な答えが返ってきた。
ようするに友達以上、恋人未満ってこと?
でも2人を見てたら、どうやら休み時間にすれ違うとそのまま話しこんだり、都合が会えば一緒に帰ったりしてるみたい。
この前なんて一緒に映画見に行ったとか言ってたわ。…アクションものだけど。
本人達は気づいてないけど、それってもうデートよ、デート。
そんなことまでして付き合ってないほうがおかしいわよね?
なんで2人とも自分の気持ちに気づかないのかしら。
はあ…見てるこっちがじれったいわ。
ずーっと、そんなことを思ってたから、今回の出来事は正直言って奇跡だと思ったわ。
メロンパンを買いに行ったはずのイミテが突然レッドを見て泣き出して、慌てて保健室に連れてったら、『レッドが好き、かも…しれない』ってしどろもどろになりながら言ったの!
ようやく気づいたのね!って、内心嬉しさでいっぱいだった。
レッドの様子から見て、彼もイミテのことが好きだから(本人は鈍感だから気づいてないけど)、すぐに告白しちゃいなさい!…って言おうとしたけど止めたわ。
だってイミテとレッドなのよ?
今まで気づかなかった気持ちにようやく気づいたばかりなのに、告白だなんてイミテには到底無理だろうし。
たとえできたとしてもレッドもレッドで、最悪イミテを傷つけるようなこと言うかもしれないって思ったの。
例えば「俺も好きだぞ?だって、俺達、友達だろ?」みたいな。
…レッドなら本当にありそうで怖いわ。
まあ、これだとあまりにイミテがかわいそうだから、あたしは『自分の気持ちに素直になりなさい』ってアドバイスしてあげたわ。
下手に行動するより、少しずつ気持ちを気づかせればいいと思ったの。
どう?いい作戦でしょ?
でもねえ…イミテは予想をはるかに上回ってたの。
どうやらあたしの作戦は裏目にでちゃったみたい。
イミテが自分の気持ちに気づいて一週間。
彼女は今だにレッドのこと避け続けてる…。
「イミテ。アンタ、今日もレッドと帰らないつもり?」
放課後。机にうつ伏してたイミテを見つけて声をかけたみた。
「だって、気まずいし。何話していいか分かんないし。顔見れないし。」
「アンタねえ…」
はあ…まさかイミテがこんなに恋愛にネガティブだなんて思わなかったわ。
「自分から好きな人遠ざけてどうすんのよ!」
「そりゃあ分かってるけどさあ…。」
「アンタ達、どっちも鈍感なんだから、イミテが行動しないと何も始まらないわよ。あたし言ったわよね?自分の気持ちに正直になりなさい、って。」
ビシッと人差し指をイミテに向けて言い放つ。渇をいれるつもりで。
「正直になったらこうなった…。恥ずかしかったから逃げ出した…。」
はあー、と机にうつぶせるイミテ。
ダメねえ…。
「ほら、帰るわよ。何かおごってあげるから、元気だしなさい!」
「ブルー…」
ぎゅっと抱きついてきたから「暑いんだから離れて」としれっと言った。
ほんと、あたしじゃなくてレッドにくっついてくれれば一発なのに。
そう思ったけど言わないでおいたわ。
だって、そんなこと言ったらイミテが恥ずかしさで壊れちゃいそう。
「あら…?」
ブー、ブーと、携帯のバイブが鳴った。
開いて確認すると、新着メールが1件。
…………。
本文を読んで、口元が緩みそうになるのを必死にこらえながら携帯を閉じたわ。
「……あたし、用事思い出したわ。おごるのはまた今度ね。」
「えー!そんなー!」
「悪いわね。また明日。」
不満そうな顔をするイミテを残し、あたしは足早に教室を出る。
これからが本番
(さーて、おもしろくなりそうね)