似たものどうし
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「はあ!?恥ずかしくていつもどおりに喋れないですって?」
ブルーはかなり大声で私の言ったことを復唱。
「……ブルーさん、ボリュームは小さめでお願いします。」
教室にいた数人がつられて振り返ったので、慌ててそう言った。
「あたしが今まで通りに行動すればいいって、アドバイスしたのに。」
「だってレッド、やけに近いんだよ!?何の抵抗もなく、か、か……」
「か……?」
「か、間接…キス…とかしちゃうしさあ!」
昨日のクレープの件を思い出して、顔に熱が集まってきた。
ああ、もう!
「そんなの今に始まったことじゃないでしょう?アンタ達よく新発売のジュースの回し飲みとかしてたじゃない。」
「そうだけどー…。昔と今じゃ感じ方が違うよー;」
やりきれなくなって机にうつぶした。
「まあ…レッドは天然タラシなとこあるから、大変でしょうね。」
「そう!あれで無意識なんだから、余計たち悪いよねー。」
レッドが何かするたびにドキドキしっぱなしだよ。
「もう、心臓がバクバクしてやばい。私が心臓発作で死んだら、ブルー、後は頼むね。」
「はいはい。仕方ないから泣いてあげるわ。」
「仕方ないって、かなしすぎるよ。あーもう、全部レッドのせいだー!」
「何言ってんだ?」
真横から声がしたと思ったら、今まで話してた張本人でした!
………って、
「ええぇ!?」
「うるさいわよ、イミテ。」
「だってだって、何でレッドここにいるの!?隣りのクラスでしょ!1つ教室ずれてますよー!」
「いや、朝、イミテがおかしかったから様子見にきた。」
「こなくていいし!立ち去れ!コノヤロ!髪の毛で3本も角つくりやがって!」
「……言ってることめちゃくちゃに見えて、何気にひどいよな。」
うわー、レッド、表情は穏やかなくせに顔が怒ってるんだけど!
「というか今、俺のせいって言ったよな?やっぱ何かあるんだろ!」
「ないない!」
「嘘つくなって!」
「いや、ほんと!何でもない!」
慌てて顔を背けた。
恥ずかしくって顔なんてみれやしないよ。
私、今までレッドとどう接してたっけ?
何の話ししてたっけ?
分かんない
今まで通りなんて
できっこない
こんなことになるなら
いっそ、こんな気持ち、
気づかなきゃよかったのに―…
「イミテ?」
黙りこんだ私を不思議に思ったのか、気がつけばズイッとレッドが近づいていた。
「え!?ちょ…近…、」
ガターン!
距離をとろうとして椅子ごと後ろに倒れた。
教室の皆の視線がこっちに集まる。
私、ものすごく痛い子じゃん…。
「わりい!大丈夫か?;」
慌てて手を差し伸べるレッド。
レッドは目の前にいるのに、
手を伸ばせば届くのに
好きって自覚すればするほど
どんどん遠く感じる
どんどん距離ができていく
「っ~…!」
やっぱりまともにレッドの顔がみれなくて、悔しくて、私は自力で立ち上がると教室を飛び出した。
近づきたいのに、
どうして私、
思ってるのと正反対の行動しちゃうの?
気づきたくなかった
(恋なんて気持ち)