似たものどうし
夢小説お名前変換こちらから
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あの後どうにも涙が止まらなくって、どうしようもなくなった私は、ブルーに連れられて保健室にきた。
保険医のナナミさんは優しい人で、ブルーが事情を話すとにっこりと笑って、「先生には上手く言っておいてあげるわ」と言ってくれて…。
おまけに自分がいると話しづらいだろうからって、私達のためにわざわざ職員室に行ってくれた。
「なるほどねぇ…」
私がさっきあったことを話せば、頬杖をつきながら聞いていたブルーはそう呟いた。
「ブルー…、私どうすればいいんだろ…。」
なんか、また涙がでそう…。
ブルーはそんな私を見て、クスッと笑った。
「なーに弱気になってるのよ!よかったじゃない!」
「え…?」
「自分の気持ちに気づけて!イミテはレッドが好きなんでしょ?」
「……うん…。」
「なら大丈夫。今、レッドと1番近いのはイミテだもの。きっと上手くいくわ。」
「そう…かなあ…。でも私、今までレッドをそんなふうに見てなかったから…何したらいいのか…。」
ブルーはそれを聞いて、優しく笑う。
「いいのよ。自分の思った通りに動けば。素直に正直になるのが1番よ。」
「素直に…。」
「後は気持ちがおさえられなくなったら、伝えればいいの。ね?」
「…うん。」
「ほら!笑って!イミテが泣くなんて似合わないわよ!アンタ、元気がとりえなんだから!」
「…いたたたた!」
ブルーがこれでもか!ってくらい頬をひっぱる。痛いって!
「ぷっ…」
「あははっ……」
どちらともなく笑いがこぼれた。
キーンコーン
カーンコーン
そんな私達の笑い声に重なるように、授業終わりのチャイムが鳴った。
「あちゃー。授業終わっちゃったね…。」
「まあいいんじゃない?おかげで授業さぼれたし。」
「それもそっか。……あー…、次の授業でなきゃ…。」
「イミテ、その顔で教室行く気?」
「え……?」
見てみなさいとブルーに手鏡を突きつけられた。
そこには目元は真っ赤だし、鼻も赤いし、明らかに“さっきまで泣いてました”って顔の私が映ってた。
「どーしよー、ブルー!こんなんで教室行ったら、悪い意味で注目のまとだよっ!」
「確かにねえ…。あと1時間休んだら?そのころには少しはよくなってるでしょ。」
「うん……。あー!次数学だったのにな!」
実は数学の授業が大好き私。
理由は担当教師のハヤト先生がかっこいいからっ!
まあ数学自体も嫌いじゃないんだけどね。
「じゃあ私は戻るわね。さすがに2人そろって2時間もいなかったらあやしまれるし。」
「うん!ありがとー、ブルー。」
ブルーはニコッと笑って去っていった。
やっぱもつべきものは友達だねっ!
ブルーがいなかったら私、どうなってたことか…。
「はあー…」
やっぱり少し腫れてる目をひと撫でして私は保健室のベッドに潜り込んだ。
レッドが、好き、かあ…。
今まで意識してなかったけど、レッドの隣にいて安心感をおぼえていたのは事実。
まさかそれが、恋愛感情だったなんてなあ…。
レッドとはそういう話ししたことないけど、好きな人とかいるのかな…?
聞いてみよっかな…。
でも急にそんなこと聞くとさすがにばれるか…。
というか泣いた理由聞かれると思うから、なんか言い訳考えないと…。
悶々と考えていると、廊下の方からドタドタという足音が聞こえた。
うるさいなあ、とか思ってたらガララと保健室のドアが開いた。
え……何?誰?
今私が寝ているベッドはカーテンで仕切られているから、あっちからもこっちからも顔は見えない。
こんな顔見られたくないから、どうかカーテンだけは開けませんようにっ!
……って、さすがにそんな無神経な人いない……
シャアアア!
………いたよ。
前兆なんてない
(心臓バクバク)