5話. 強くなくてもいいよ
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全部教えて
アナタが思っていること、感じていること、全部
「そうだ。ブルーに連絡しとこうかな。」
マサラを出発してしばらくたった頃、唐突に思いついてつぶやいた私の言葉に、レッドが「ん?」と反応する。
「ブルーに?なんで?」
「シロガネ山にいくって報告を一応ね。あとから知ると怒るから、ブルーは。」
前にポケモン施設の手伝いしてるってことを事後報告したら、なんでその時に教えてくれないの!?ってすねられたからね!
私もブルーがなにしてたのか、重要なことをあとから知らされるのは少しさびしいし。
「じゃ、一旦地上(下)におりるか。空飛びながらだと雑音入るだろ?」
「うん。ありがと。ピジョ、リザードン、お願い。」
ポケモン達に指示すると彼らはゆっくりと降下して、地面に降りた。
「ポケギア、ポケギアっと…」
ブルーに発信するとポケギアからコール音がきこえる。
あれ、でもなんか音が二重に聞こえて…
「あっちから音が、…あ!」
「!ブルー!」
「やっぱり!アンタ達っぽい声が聞こえてきて、直後イミテからの着信があったからまさかと思ったら…」
「すごいね!こんなところで会えるなんて!」
嬉しくなって手を取ると、ブルーも苦笑して、そしてチラリとリザードンに視線を向けた。
「あら、その子…グリーンのリザードン?どうしたの?」
「あー、あのね、実は…」
「バッカじゃないの!?」
レッドの手足のしびれのこと、私が付き添ってシロガネ山に治療にいくこと…一通りの事情を話すとブルーは深いため息をついて言った。
「どうしてもっと早く言わないのよ!それならアタシだって治療法探す手伝いぐらいしたあげたのに!」
レッドの胸ぐらにつかみかかりそうな勢いのブルー。
懸命な様子にちょっとジーンとしたけど、よくよく考えるとブルーもレッドに自分のこと言ってないよね?あれ?
「ブルー。ブルーだって、」
「イミテ?何を言おうとしてるのか知らないけど、余計なことは言わなくていいからね?」
「(オ、オーラが怖い…)」
「それにしてもシロガネ山って、セキエイ高原から見えるところにある山よね?頂上付近は気温が低いらしいけど、ちゃんと準備したの?」
「うん、ばっちり!防寒用の寝袋も持ったし、毛布もたくさん持ったし!」
「…待って。アンタ、その格好で行く気?なにか上に羽織るものはないの?」
「夜寝る時用にパーカーは持ったよ。」
「今よ、今!山登るとき!」
ブルーが結構な勢いで言うもんだから、もう一度自分の服装を見直す。
旅してた時に履いてたショートパンツは山登りには危ないかなと思って、ちゃんと足首まであるズボンを履いて、…まあ、上はいいかなと思って前と同じだけど。
…そんなに変かな?
「そんな半袖同然の格好で山登りしたら、葉っぱとかで腕とか切れちゃうでしょ!」
「あー、なるほど~…って、待ってブルー。レッドも半袖だよ!ほら!」
「レッドは男なんだからちょっとぐら怪我したっていいの!」
「そんな差別だよ!レッド!」
「Σ俺に怒るなよ!」
「もーしょーがないわね」と言いながら、ブルーは自分のリュックをがさごそとさぐり、クリーム色のカーディガンをとりだした。
「これ、イミテにあげるわ。着ていきなさい。」
「え、いいよ、悪いし。」
それに汚れたら目立っちゃいそうな色だし。
「着ていきなさい!命令よ!」
「あ、じゃあ夜用のパーカー着るから。」
「バカね!昼間それ着て汚したら夜着るものがなくなるじゃない!」
「…でも、」
「女の子は身体冷やしちゃいけないの!分かる!?」
「…お借りします…。」
こうなったブルーは何を言っても聞いてくれないことは長年の付き合いで分かっているから、観念してありがたくそれを受けとる。
袖を通してみるとサイズはぴったりだった。
それを見てブルーはこれで大丈夫ねと満足げに頷く。
「アタシも着いていきたいところだけど無理だから…、レッド。アンタにカメちゃん貸してあげるわ!」
「え!?」
レッドが驚いている間に、ブルーはカメちゃんの入ったモンスターボールを彼のベルトに勝手につける。
「アタシの手持ちで一番パワーがあるのはこの子だからね。大事にしてよね。」
「いいのか?ブルー。カメックスはブルーの唯一の非行手段でもあるんじゃ…」
「平気よ。空を飛ぶことの心配はもういらないから。」
レッドが言い終える前に、ブルーはウインクをして得意気に言った。
「!ブルー、それって、」
「オホホ。シロガネ山を降りたら詳しく話すわ。」
ブルーはにっこりと笑ったけど、その表情が“上手くいった”ことを表しているのは確かで。
嬉しくなってつられて笑顔になってしまった。
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アナタが思っていること、感じていること、全部
「そうだ。ブルーに連絡しとこうかな。」
マサラを出発してしばらくたった頃、唐突に思いついてつぶやいた私の言葉に、レッドが「ん?」と反応する。
「ブルーに?なんで?」
「シロガネ山にいくって報告を一応ね。あとから知ると怒るから、ブルーは。」
前にポケモン施設の手伝いしてるってことを事後報告したら、なんでその時に教えてくれないの!?ってすねられたからね!
私もブルーがなにしてたのか、重要なことをあとから知らされるのは少しさびしいし。
「じゃ、一旦地上(下)におりるか。空飛びながらだと雑音入るだろ?」
「うん。ありがと。ピジョ、リザードン、お願い。」
ポケモン達に指示すると彼らはゆっくりと降下して、地面に降りた。
「ポケギア、ポケギアっと…」
ブルーに発信するとポケギアからコール音がきこえる。
あれ、でもなんか音が二重に聞こえて…
「あっちから音が、…あ!」
「!ブルー!」
「やっぱり!アンタ達っぽい声が聞こえてきて、直後イミテからの着信があったからまさかと思ったら…」
「すごいね!こんなところで会えるなんて!」
嬉しくなって手を取ると、ブルーも苦笑して、そしてチラリとリザードンに視線を向けた。
「あら、その子…グリーンのリザードン?どうしたの?」
「あー、あのね、実は…」
「バッカじゃないの!?」
レッドの手足のしびれのこと、私が付き添ってシロガネ山に治療にいくこと…一通りの事情を話すとブルーは深いため息をついて言った。
「どうしてもっと早く言わないのよ!それならアタシだって治療法探す手伝いぐらいしたあげたのに!」
レッドの胸ぐらにつかみかかりそうな勢いのブルー。
懸命な様子にちょっとジーンとしたけど、よくよく考えるとブルーもレッドに自分のこと言ってないよね?あれ?
「ブルー。ブルーだって、」
「イミテ?何を言おうとしてるのか知らないけど、余計なことは言わなくていいからね?」
「(オ、オーラが怖い…)」
「それにしてもシロガネ山って、セキエイ高原から見えるところにある山よね?頂上付近は気温が低いらしいけど、ちゃんと準備したの?」
「うん、ばっちり!防寒用の寝袋も持ったし、毛布もたくさん持ったし!」
「…待って。アンタ、その格好で行く気?なにか上に羽織るものはないの?」
「夜寝る時用にパーカーは持ったよ。」
「今よ、今!山登るとき!」
ブルーが結構な勢いで言うもんだから、もう一度自分の服装を見直す。
旅してた時に履いてたショートパンツは山登りには危ないかなと思って、ちゃんと足首まであるズボンを履いて、…まあ、上はいいかなと思って前と同じだけど。
…そんなに変かな?
「そんな半袖同然の格好で山登りしたら、葉っぱとかで腕とか切れちゃうでしょ!」
「あー、なるほど~…って、待ってブルー。レッドも半袖だよ!ほら!」
「レッドは男なんだからちょっとぐら怪我したっていいの!」
「そんな差別だよ!レッド!」
「Σ俺に怒るなよ!」
「もーしょーがないわね」と言いながら、ブルーは自分のリュックをがさごそとさぐり、クリーム色のカーディガンをとりだした。
「これ、イミテにあげるわ。着ていきなさい。」
「え、いいよ、悪いし。」
それに汚れたら目立っちゃいそうな色だし。
「着ていきなさい!命令よ!」
「あ、じゃあ夜用のパーカー着るから。」
「バカね!昼間それ着て汚したら夜着るものがなくなるじゃない!」
「…でも、」
「女の子は身体冷やしちゃいけないの!分かる!?」
「…お借りします…。」
こうなったブルーは何を言っても聞いてくれないことは長年の付き合いで分かっているから、観念してありがたくそれを受けとる。
袖を通してみるとサイズはぴったりだった。
それを見てブルーはこれで大丈夫ねと満足げに頷く。
「アタシも着いていきたいところだけど無理だから…、レッド。アンタにカメちゃん貸してあげるわ!」
「え!?」
レッドが驚いている間に、ブルーはカメちゃんの入ったモンスターボールを彼のベルトに勝手につける。
「アタシの手持ちで一番パワーがあるのはこの子だからね。大事にしてよね。」
「いいのか?ブルー。カメックスはブルーの唯一の非行手段でもあるんじゃ…」
「平気よ。空を飛ぶことの心配はもういらないから。」
レッドが言い終える前に、ブルーはウインクをして得意気に言った。
「!ブルー、それって、」
「オホホ。シロガネ山を降りたら詳しく話すわ。」
ブルーはにっこりと笑ったけど、その表情が“上手くいった”ことを表しているのは確かで。
嬉しくなってつられて笑顔になってしまった。
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