2話. 過程はともかく結果が大事
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守られるよりも
一緒に進みたいと、そう思う
支えてもらったぶんだけ
今度は私が力になりたい
「昨日は夜遅くにすいませんでした。これ、ありがとうございました。」
「はい。行ってらっしゃい!」
ポケモンセンターの鍵をジョーイさんに返すと、彼女はにっこり笑って送り出してくれた。
昨日はあの後1回も止まらずにワカバタウンまで着いた。
でもその時にはもう日付はとっくに変わっていて、ゴロウくんもこの町にいたとしても建物の中にいるだろうから匂いが分からないな…ってなってポケモンセンターに泊まることにした。
もう定時の営業時間は過ぎてたけど、ポケモンセンターの前でうろうろしていた(迷惑かけちゃうかな、とか考えこんでた)私を見つけて、ジョーイさんは快く中に入れてくれたんだ。
『この町は小さいから、トレーナーが泊まることはあまりないし、部屋も空いてるから大丈夫よ!』って。
ジョーイさん優しい!!
そして全然この町小さくないです!マサラタウンのが全然小さいです!!ポケモンセンターすらないしねっ。
「お風呂にも入れたし、ベッドで寝れたし、バッチリだね。ウィン!頑張って見つけよう。」
「ワン!」
ウインも元気よく返事を返してくれた。
「さて…ゴロウくんの匂い分かる?」
私が聞けばウインは鼻をぴくぴくさせて、嬉しそうにこくりと頷く。
次いで歩き出したウインを私も追いかけようと足を進めた。………直後、
「わあ~!ウインディだあ!!」
「え…?」
声のする方を見れば、女の子が嬉しそうにウインに抱きついていた。
……誰?
「この子、お姉ちゃんの?」
「う、うん、」
「すごいなあ!かっこいいな!わあー!ウインディ、いいなー!」
「…、」
どう反応すればいいんだろう。
子供は苦手なわけじゃないけど、ここまでグイグイこられると対応の仕方に困る…
「え!?ウインディ!?」
「へえ!ジョウト地方に…珍しいな。」
「(え…!?)」
女の子の声に反応して、街ゆく人たちのジロジロとした視線が突き刺さる。
挙げ句の果てに…
「ちょっと触ってもいいですか!?」
「あ、はい、まあ…」
急に集まってきた人達にウインもたじたじだ。
どうしようかと反応に困っていると、1人のおじさんが苦笑しながら私に声をかけてきた。
「すまんな。お嬢さん。この町にはポケモントレーナーがあまりいなくて、いるとしても皆育てやすい小型のポケモンばかりだからウインディは珍しいんだよ。」
「そうなんですか…」
昨日ジョーイさんが言ってた、ポケモントレーナーは少ないって意味が身にしみて分かった気がする。
この反応見るかぎり、ポケモントレーナーの数はマサラタウンのが多そうだな。
まあマサラはポケモンリーグの優勝者が毎回出てる町だし、ポケモントレーナーが多いのは当然か。
「そうだよなあ。この町でポケモンをたくさん育ててるのなんて、ゴールドの家ぐらいだもんなあ。」
「ああ!ポケモン屋敷の小僧か!」
「…」
ああなんか何やら身内トークが始まっちゃったよ。
急いでるっていうのに。
「お姉ちゃん!この子、名前はなんて言うの?」
「ウイン、だよ。」
「ウイン!」
ウインのことを嬉しそうに呼ぶ女の子。
それを見てたら、まあ少しくらいならいいか、と思って笑ってしまった。
お姉ちゃん、なんて。
初めてイエローに会ったときのこと思い出すなあ。
「ウインって、確か前回ポケモンリーグにでてた子のウインディも同じ名前だったよな。」
「あの2位の女の子か!」
「あはは!お嬢さん、もしかしてその人の真似して名前付けたのか?」
「ち、違います!!」
真似なんてしない!
そもそもそれ、私のことでしょ!
……って、やばくない?これ。
「……というかお嬢さん、その人に似てないか?髪の色、同じだし。」
「Σ!」
ほらやっぱり!
「でもその子はツインテールだったけどなあ。」
「髪型なんていくらでも変えられるだろ?服装も、こんな感じの着てた気がするし…」
「…っ;;」
ポケモントレーナー少ないくせに、なんでポケモンリーグについてはこんなに詳しいの!?
「お嬢さん、もしかしてマサラタウンの…」
「(やば!)ウイン、戻って!私急いでいるんでもう行きますね!ごめんなさい!!」
「あ、ちょっと!」
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