そばにいて欲しい人
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「もうすぐ今年も終わりッスねー。」
「そうだねー。早かったな。」
ズルル、と私とゴールドはおそばをすする。
そう、年越しそば。
【そばにいて欲しい人】
「ちょっとイミテ。アンタ食べ過ぎよ。」
「いやでもこれ食べないと年越せないし。」
「ダイエットするとか言ってなかった?」
「んー。来年から頑張るよ。」
「全く、決意ゆるいんだから。あたしまで食べたくなっちゃうじゃない。やめてよ。」
ブルーは頬杖をつきながら私を見て、はあ、とため息をついた。
「ブルー細いから大丈夫だよ。今日ぐらい食べよう。」
「そうそう。女の子は少しぐらいムチムチしてたほうが可愛いッスよ。」
「ちょっと、ムチムチとか言わないでくれる?」
全くゴールドは女心って者を何も分かってない。
私はまたズルルッとおそばをすすった。
「それにしても、レッドもグリーンも遅いわねえ。どこまでバトルしに言ったのかしら。」
そう、数時間前までは、私とブルーとグリーンとレッドとゴールドとイエローとシルバー。
ようするに、カントー組とジョウト組がせいぞろいしていた。
でも時間がたつにつれて、イエローは眠くなったみたいで隣の部屋で寝ちゃって、
シルバーは賑やかな空気が嫌だったのかどっかに出かけちゃって、
レッドは「最後のバトルしようぜ」グリーンを誘ってどっか行っちゃった。
という訳で今この場にいるのは、ブルーとゴールドと私の3人。
「それにしてもこんな時までポケモンバトルなんてレッド先輩らしいッスね。」
「うん。つくづくポケモンバカだよね。」
「でもイミテ先輩はそんなレッド先輩が大好きなんスよねー。」
からかうように笑うゴールド。
何だか恥ずかしくなって、私は顔を背けた。
「だったら何?」
「あれ、イミテ先輩ツンデレだったんスか?意外ー。」
「うるさいなあ!シルバー程じゃないからいいし!」
「その言葉、遠回しにシルバーけなしてるわよね。」
はい、とブルーが紅茶を差し出してくれた。
「わあ!ありがとー!ブルーの煎れてくれる紅茶、甘さが丁度いいから好きー。」
「うふふ、可愛いわねえ、イミテは。」
「あれ?ブルー先輩、俺の分は?」
「お湯なら沸いてるから自分でいれていいわよ。」
「そりゃあないッスよ!」
「イミテをからかったバツよ。」
「ブルー…!」
ああ、ブルーは素敵な人だなあ。
優しいし面倒みいいし、大好きだ。
「イミテをからかっていいのは、あたしだけ。」
……前言撤回。
ブルーさん、あたしをからかう気満々ですか?
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