7話.青いロケット団疑惑
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どんなにキレイでも
どんなに魅力的でも
見かけだけでは
真実は分からない
もしかしたら
心のうちには…
24-25番道路
「ピジョ〝ふきとばし〟!」
風がおきて、キャタピーが吹き飛ぶ。
「ふう…。野生のポケモン多いな。」
キズぐすりもピーピーエイドもそろそろ底をつきそうだから、出会った野生ポケモンにかたっぱしから〝ふきとばし〟実行中。
もう半分以上来たから、ハナダシティのポケモンセンターにもどるのもめんどくさいもんね。
「ピジョが〝ふきとばし〟を覚えててくれてよかった。」
そう言うとピジョは嬉しそうに羽をパタパタ動かし、モンスターボールにもどった。
「えっと、道…あってるよね?」
なんだかまた道に迷いそうな雰囲気。
カスミは迷うほうが難しいっていってたけど、私の方向音痴はそうとうなものだから。
…なんだか自分で言うと悲しい。
「今のとこ合ってると思うんだけどなあ。」
目指しているのは、クチバシティ。
早くて2日でつくらしいけど、このぶんじゃ4、5日かかりそう;
なんだかまた、モンスターボールからの視線がいたい…。
「……あれ?」
ふと前を見ると、数十メートル先に人だかりができているのに気がついた。
「行ってみよっと♪」
ついでに道も聞こう!
よかった!今回は迷わずにすみそう!
「すいませ~ん。とおしてくださ~い…。」
野次馬をかきわけながら進むと、中心には女の子がいた。
黒い服を着た、長い栗色の髪の、かわいい…というより美人な女の子。
あんまり魅力的なものだから、思わずみほれてしまった。
「さあ、よってらっしゃい!1回300円よ!」
女の子の声が響く。
なんか出し物してるのかな…?
「俺、挑戦します!」
スッと虫とり少年らしき男の子が前にでた。
「ありがとうv頑張ってねv」
「………///」
かわいらしい笑顔を見せた女の子に、男の子の顔がみるみるうちに赤くなる。
ああ、かわいい女の子ってこういうところで特だよな…ってつくづく思う。
突然、女の子は木の棒で、地面に半径3メートルぐらいの円をかいた。
「ルールは簡単。私のポケモンとあなたのポケモンを1対ずつだすの。攻撃とかはなんでもありで、とにかくこの円からでたほうの負けよ。」
ふーん。ポケモン同士の相撲みたいな感じか…。
「よーし!」
虫取り少年はカイロスを、女の子はゼニガメをだした。
「カメちゃん!〝みずでっぽう〟よ!」
「カイロス〝かたくなる〟!」
ゼニガメの水の威力が弱いのと、カイロスが重いのが重なって、カイロスは微動だにしない。
「いいぞ!カイロス〝はさむ〟!」
「カメちゃん、よけて!!」
ゼニガメは、空中にジャンプしたのだが、カイロスはゼニガメを空中でキャッチした。
「カメちゃん!」
「よし、そのまま投げ飛ばせ!」
虫取り少年が指示をだす。
でも、カイロスは動かない。
それどころか、角ではさんでいたはずのゼニガメをポロリと落としてしまった。
「カイロス!何やってんだよ!?」
「チャンス!〝ロケットずつき〟!!」
ゼニガメが勢いよくぶつかって、これにはさすがのカイロスも円の外にふっとんだ。
「そんな…!」
「オホホ。私の勝ちね♪」
女の子は得意げに笑う。
「………。」
今の勝負、明らかに変だったよね?
ポケモンが突然指示を無視するなんて…。
「次は俺がやる!」
次の挑戦者は短パン小僧。
「いいわよ。さあ、ポケモンをだして。」
短パン小僧の後ろからは、ピカチュウが顔をだす。
「ピカチュウね、…ふふ。じゃあ、試合開始!!」
女の子はポケモンを変えないつもりみたい。
ピカチュウ対ゼニガメって…相性完全に不利なのに、あの女の子の自信はなんだろう…。
絶対おかしい…。
「メタ〝へんしん〟!」
周りに気づかれないようにメタをだして、ズバットに〝へんしん〟させた。
「〝ちょうおんぱ〟で何か変わったことがないか、さぐってくれる?」
頭をなでながらそう言うと、メタは勢いよくとんでいった。
私もその後についていく。
メタが止まったのは、女の子のちょうど真後ろにある草むら。
そっと顔をのぞかせてみると、そこにはユンゲラーがいた。
「ユンゲラー…、あれ?」
図鑑をひらいたけど何も反応しない。
ということは、ユンゲラーじゃないってことか…。
あ……メタモンの〝へんしん〟かも。
「(あ!)」
ユンゲラーが何かワザを出したみたいで空気の流れが変わった。
それと同時にゼニガメは動かなくなる。
そっか!〝かなしばり〟をして、ゼニガメがピンチになると、相手のポケモンの動きを止めてたんだ。
「そーゆーことね…。」
どおりで誰も勝てないわけだ。
メタはパタパタと飛び回りながら、私の指示を待っている。
「じゃあ、メタは…タイミングを見計らって、あのメタモン(ユンゲラー)に攻撃して。」
メタはこくりとうなずいた。
ちょうどそのとき、わああ、と歓声が聞こえた。
勝負もひとくぎりついたみたい。
私は草むらからでて、手をあげた。
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