3話.黄色い絵描きさん
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言葉じゃ表現できない思いも、絵なら伝えられる
…なんでだろう
赤色の色鉛筆を見るたびにね、アナタを思い出すんだ
“赤”は
あなたの色だから
「あれ?おかしいなー?」
あれから私達はジムのあるニビシティを目的地に決めて、旅を始めた。
そして今、通り道のトキワの森にいるんだけど…、
「トキワの森ってけっこう広いや…。」
いきなり道に迷った…!
さっきから、ウインとサンのあきれたような視線がつきささる。
「あはは…。もどれ、ウイン。サン。」
あまりに居心地が悪いから、ウインとサンをモンスターボールに戻した。
2匹がボールの中で、鳴いて文句言ってるみたいだけど…もう気にしない!
「はあ…」
昔からどうも道覚えるのって苦手なんだよね…。
どこも同じに見える。
特に森って目印が何もないから分かんない…。
「あれ?」
止まってても仕方ないから、とにかく歩こうと思って前をむき直ったら、遠くのほうに金色が見えた…気がした。
風がふくたびに、ふわりふわりと木の陰から金色が見え隠れしている。
「(なんだろう…?)」
気になったから側に近寄ってみる。
ひょい、と木の陰をのぞけば……、
「(わあ…!)」
金髪のポニーテールをした女の子が、木によりかかって眠っていた。
さっきから見え隠れしてたのって、この子の髪の毛だったんだ。
顔立ちがちょっと幼いから、たぶん私より2、3歳年下かな…?
「こんにちはー?」
「………。」
声をかけてみたけど、起きる気配は全くない。
「困ったなあ…。道聞こうと思ったのに。」
さすがに無理に起こすのは気がひけるよね。
すごく気持ちよさそうに寝てるし。
「仕方ない、起きるまで待とう。」
私は女の子の隣に腰をおろした。
「………。」
起きるまで待つって決めたけど、暇だなー。
ウインとサン、出してもいいけど…またあのあきれたような視線をおくられるのは……さすがにこたえるんだよね:
暇で暇でなんとなく女の子のほうを見たら、金髪が目に入った。
さっきも思ったけど、この子の金髪すごくキレイ。
肌も白いし、なんだか森の妖精みたいだな。
真っ白なワンピースとか、絶対似合いそう。
「ん……?」
女の子の隣に、スケッチブックとクレヨンが置いてあることに気づいた。
絵描くの、好きなのかな?
「………。」
少しぐらいなら見てもいいよね?
やることなくて暇だし…。
そんなほんの軽い気持ちで、スケッチブックに手を伸ばした、まさにその時、
「クワー!!」
「キイキイ!!」
突然、甲高い音が辺りに響いた。
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