27話.かけがえのない存在
夢小説お名前変換こちらから
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
仲間を信じて
自分を信じて
想いを全て
彼らにたくすの
悔いは残さず、全力で
《場内の皆様。第9回ポケモンリーグ決勝戦、まもなく開始します。なお、立ち見席まで大変混み合っていますので、なるべく前のほうにつめて…、》
そんなアナウンスが流れるほど、すごくたくさんの観客がいた。
やっぱり決勝戦となると、だいぶ人が集まるんだなー…。
なんだか緊張しちゃう。
…まあ、皆のおかげで昨日ほどじゃないけどね。
ふと観客席に目をやれば、最前列にブルー、グリーン、そしてマサキの姿があった。
「!」
嬉しくなってふるふると手をふれば、ブルーが口パクで何か言っていた。
たぶんあの口の動きは…「頑張りなさい!」かな。
私はコクリと大きく頷く。
「(ブルー達、こんな近くにいるんだ。安心するなあ。)」
次いで、ベルトにつけているモンスターボールにそっと触れた。
「(…頑張ろ!)」
小さく心の中で気合いをいれ直して、前を向く。
そこにはもちろん、対戦相手のレッドの姿がある。
レッドはボールごしに、ポケモン達に何かを話しかけているみたい。
すると、私の視線に気づいたのか彼がこっちを見た。
「「……。」」
無言のままでいたらなんだか少し気恥ずかしくなって、2人して苦笑する。
《さあ!お待たせしました!ついに…この時がやってきました!!ポケモンリーグ、決勝戦を始めます!!》
アナウンスが流れ、大げさなくらいに観客席からオオオ!という声が聞こえた。
一歩、一歩と踏みしめるように階段をのぼり、闘技場に上がる。
少し先でニッと笑ったレッドはなんだかとても楽しそう。
《使用ポケモンは6体の入れ替え戦です。道具の使用はなしとします。準備はいいですか?》
「「はい。」」
返事をしてモンスターボールを1つ手に取る。
「(頑張ろうね…、ラプ。)」
その思いを伝えるかのように、ギュッとボールを握る。
《マサラタウンのレッド選手対マサラタウンのイミテ選手。準備(レディ)…》
私とレッドはモンスターボールを宙に投げた。
ボールが地に着く瞬間が…
《決勝戦…試合開始(ファイト)!!!》
合図だ。
「いけ、ピカ!」
「ラプ!」
レッドはピカチュウのピカで、私はラプラスのラプ。
相性は完全にこっちが不利。
「いけるぞ、ピカ!そのまま攻撃だ!!」
ピカがダッとラプに向かって走ってきた。
「〝れいとうビーム〟!」
ラプはピカではなく地面に向けて冷凍ビームをはなつ。
「すべらせようって作戦か?そんなの効かないぜ!ピカ、跳べ!空中だ!」
ピカがピョンと跳ねて、
「〝10まん、」
空中で攻撃体制にうつったところで…
「もどれ、ラプ!」
ラプをボールに戻し、新たなボールを投げた。
「やっぱり!ポケモンかえてくると思ったぜ!…ピカ、〝どくどく〟だ!」
レッドが指示をして、ピカは空中でワザをくり出す。
「〝こうそくいどう〟だよ!サン!」
「な…!?」
ボールから出てきたサンダースのサンに、すぐさま指示をだす。
「レッド、私がゴロを出すと思ったから、ワザのタイプを電気からどくにしたんでしょ?」
「…!」
レッドの緊張したような表情からして…図星だね。
「でも、そんなのこっちも予想ずみだから!」
さっきのラプの〝れいとうビーム〟のおかげで地面は凍ってる。
サンはその氷を利用して、〝こうそくいどう〟に加えてさらにスピードをあげていく。
だから、ピカの〝どくどく〟はいとも簡単によけられた。
.