26話.標準はいつでも
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他人と自分を比べたくない
だって標準となるのは
自分自身だから
いつだって
ありのままの私で
《これより、セキエイ高原ポケモンリーグ!準決勝戦を開始します!》
「あ…」
会場への廊下を歩いていたら、そんな放送が聞こえて思わず冷や汗を流す。
レッドとグリーンの試合、始まっちゃった!
「あ!いた!イミテ!」
「!ブルー!」
ちょっと先で、ブルーが腰に手を当てて立っていた。
「むかえに来てくれたの?」
「ええ。イミテのことだから道に迷うかもしれないと思ってね。」
「さすがにこんなとこで迷わないって!」
「…と、早く行きましょう!もう始まるわよ。」
「あ、うん!」
ブルーの後についていって観覧席に着いた時には、もうレッドもグリーンも壇上に上がってモンスターボールを手にしていた。
《準決勝戦!!準備…》
2人が腕をガッと合わせて、ボールが宙に投げられる。
ボールが地についた瞬間、《試合開始!》と放送がかかった。
「フシギバナ!」
「リザードン!」
レッドのボールからはフッシー、グリーンのボールからはリザードンが飛び出す。
「……!草VS炎!」
「相性だとレッドのが不利だね…。」
有利な状況に、グリーンがフッと笑みをうかべる。
「〝水〟タイプのゴルダックを出す…と予想しての〝草〟だろうが…、あてがはずれたな、レッド!〝ほのおのうず〟!」
「くっ!!」
リザードンがゴオオオとすさまじい勢いの炎をはいて、レッドとフッシーはあわてて避ける。
「逃がすか!!」
メラ、とリザードンの拳が火をまとう。
「もらったあ!!」
拳が当たる瞬間、フッシーの背中の花からバフ!と煙がでた。
「!!〝どくの…こな〟!?」
「狙っていたぜ!!こなをとばすほどの拳圧!フットワークがにぶくなったところで…、〝はっぱカッター〟!!」
レッドがしめたと言わんばかりにワザを指示した。
「ち!!」
…さすがレッド。
流れがあっと言う間に変わった。
「休むなや、レッド!」
「…わかってるって!それ!交代だ!!」
どこからかマサキの声が聞こえて、それに応えるようにレッドがボールを投げた。
「ゴン!!〝メ…ガ…ト…ン…、パン…」
カビゴンのゴンがぐぐぐぐ、と力をたくわえる。
「させるかっ!」
そのすきにグリーンもモンスターボールを投げた。
でてきたポケモンがゴンの手を掴んでワザをふせぐ。
「くそっもういっちょう!〝メガトンキック〟!!」
でも、その攻撃もグリーンのポケモンの手によって阻まれた。
「ええ!?…4本の…腕!」
グリーンの出した―…カイリキーがゴンの手足を掴んで押し合う。
「なるほど…。」
「え?なに?」
思わずつぶやくと、ブルーが私の方を見て首を傾げた。
「カビゴンにたいしてカイリキーをだすって、さすがだなあと思って。」
「…?どういうこと?」
「んー…、カビゴンはHPが高いから長期戦になるほど有利になるでしょ?だからグリーンは、早く決着をつけるために攻撃力の高いカイリキーをだしたんだと思うの。」
「……。(そう予想できるイミテもさすがだわ…。)」
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