2話.旅立ちの唄
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隣でアナタが笑う
つられて私も笑う
そんな毎日を過ごすうちに
それが“あたり前”になってきて…
人間って
大切なものを失わないと
その大切さに気づけないんだ
よく晴れた日の昼下がり。
「んー…。あ、れ?寝ちゃってた…?」
いつものお気に入りの場所でうたた寝をしていた私は、優しい木漏れ日で目を覚ました。
ぼんやりと、今さっきまで見ていた夢の内容を思い返す。
またあの日の夢、か―…。
この場所―…私が昔、スピアーに襲われた場所にくると、よくレッドと出会った日の夢を見る。
でも、悪い気はしない。
私のトレーナーとしての原点だから、この夢を見るとまた頑張ろうって思えるんだ。
「ワン!」
隣で寝ていたウインディも目が覚めたみたいで、すりよってきた。
この子はレッドに捕まえてもらったガーディ。
進化して、可愛いというより、かっこよくなったかな?
「おはよ。ウイン。」
ニックネームはウイン。
今でも変わらない、私の大切なパートナー。
ウインの毛がいつもよりオレンジがかっているのを見て、もう夕方だってことに気がついた。
「レッド、どうしちゃったんだろうね?」
今日はレッドと、ポケモンバトルをしようって約束してるから待ってるんだけど…、一向に現れない。
お昼にここに集まる約束だったのに…。
レッドと出会ったあの日からもう数ヶ月が過ぎた。
自分でいうのも何だけど、ポケモントレーナーとしての実力はけっこうついたと思う。
それもこれも、レッドのおかげ。
実はあの日から毎日のように、レッドとポケモンバトルの練習してたんだ。
ポケモンについての知識もだいぶ増えた。
私、あの時と比べたらちょっとは成長できたかな…?
「イミテ!!」
声がした方を見れば、赤い帽子にいつもの笑顔。
「レッド!遅い!」
「わりい。いろいろあって、な…。はは。」
「?」
なんか今日のレッド、いつもと様子が違う気がする…。
なんだろう。気のせいかな…?
ふとレッドのベルトを見ると、モンスターボールが1つ増えていることに気がついた。
「あれ?ポケモン、増えた?」
「お、やっぱ気づいたか。新しい仲間だぜ!」
ポンッとレッドがボールを投げれば、緑色のポケモンがでてきた。
背中に大きなつぼみみたいなのがついてる。
「かわいい!たしか…、フシギダネ、だよね!初めまして!」
フシギダネの頭をなでようと手をのばしたんだけど、サッとよけられてしまった。
「あれ?」
「そいつ、自分以外の生き物あんま見たことないみたいで、まだ人に慣れてないんだ。」
「ふーん?」
ということは元野生ポケモンじゃなかったんだ、この子。
「あ!じゃあ、仲良くなるためにニックネームつけようよ。」
「ニックネーム?」
「うん!特別な呼び方で呼んだほうが親近感わくじゃん。」
「まあ、それもそっか。何にするかなー。フシギダネだから、フシ?ダネ?」
レッドはその場にあぐらをかいて座り、フシギダネに話しかける。
「…ね、フッシーは?」
「フッシー…?」
「うん!…変?あ、そもそも私が決めちゃダメか。」
レッドのポケモンだし、レッドが決めたほうがフシギダネも嬉しいよね。
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