13話.好きなものほど誇れるように
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好きなこと
楽しいと思えること
その気持ちのぶん
とことん努力すれば
きっとこの先
大きな力になるから
レッドがこぐ自転車の荷台に座ったまま、
「レッド……、どこ行くつもり?」
私は彼の背中に問いかけた。
「えっ?サイクリングロードだろ?」
表情は分からないけど、きっと拍子抜けした顔をしてるに違いない。
「タマムシに戻ってバッジ手に入れるんじゃなかったの?」
「あっ…!」
キキーッとブレーキの音が響く。
「忘れてた…。」
私はわざとらしく、はあとため息をついてみる。
「てゆーか、結局修行もできてないよね?」
グリーンとぶつかって、ポケモン入れかわっちゃってた分けだし。
「分かってるよ。んー…。」
レッドはバックからタウンマップをとりだし、真剣な眼差しで見始めた。
「タマムシに戻るしかないって。他にぬけ道とかないしさ。」
「せっかくここまで来たのにそのまま戻るのか?あ、イミテ、先にタマムシに行っててくれねえ?」
「えっ!?」
「俺、ここで修行して、すぐに迎えに行くから!」
レッドが指さしたのは、17番道路。
そこは別名…、
「…サイクリングロード?」
「ああ!」
元気よくこたえるレッドとは対照的に、私は軽く脱力する。
「…この前も別々に行動したばっかりじゃん。」
「仕方ないだろ。サイクリングロードで2人乗りしてたら係員にとめられちまうし、暴走族が多いから危険だし。」
レッドの言ってることは正論だけど、なんだか邪険にされてるようで…、ムカつくッ!!
「あーそうですか!もういいよ!1人でタマムシシティを満喫してくるからっ!!」
「そんな怒るなって。すぐに迎えに行くから。」
「どうだか。この前も3日後に集合とか言ってたのに、レッド、いつまで経っても来なかったじゃん!!」
今思い出した!
待ちぼうけくらって、気がついたら夜だったっけ。
「はっ!?それはイミテが、」
「言い訳なんて聞きたくないもん!じゃあねっ!!」
私はピジョをだし背に乗ると、すぐさま飛びたった。
遠くから「ちゃんと待ってろよ!」というレッドの声が微かに聞こえたけど、返事なんかしてやんないんだからっ!
「はぁ…。」
一緒に旅してる意味、あるのかなあ…。
なんだか私、レッドのお荷物になってる気がする…。
私はまたため息をつき、タマムシシティに向かった。
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