11話.道のりは自転車で
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すれ違う時間でできた
小さな溝も
歩幅を合わせれば
すぐに元通りになるよ
さあ、
アナタと同じ道を歩もう
あれから私達は少し早めの夕食を食べ終え、ポケモンセンターに戻ってきていた。
ちなみにブルーは用事があるみたいで、夕食を食べた後別れたんだ。
で、私達は今日はもう遅いから、明日の朝早く出発することに。
「ふう……」
私はポケモンセンターの待合室のベンチに座り、ミックスオレを飲んでいる。
一方、レッドは部屋の予約のため受け付けに並んでいる。
「なんで俺が…」ってちょっと文句言ってたけど…、ジャンケンで負けたんだもん、仕方ないよね!
「イミテ。」
「あれ…?レッド、やけに早くない?受け付けは?」
「満室なんだってさ。」
じゃ、今日は野宿!?
記念すべき2人旅1日目なのに?
「そんなあ……。」
「ちょうど俺の前にいたやつで満室になってさ、ついてねーなあ…。」
「…というかレッド、それ私のミックスオレなんだけど?」
気がつけば私が飲んでいたミックスオレはレッドの手の中にあった。
「いいじゃん。一口!」
そう言って…、飲み干した!?
「一口じゃないしっ!」
空き缶をゴミ箱に投げ入れ、レッドはニッと笑う。
「さ、行くか!」
「……もうっ。」
この笑顔を見ると怒る気がなくなっちゃうんだ。
あーあ。
まだ半分ぐらいしか飲んでなかったのにな。
「ん……?」
そうだよ、あのミックスオレ、今さっきまで私が飲んでて…。
それをレッドが…。
「!//」
「どうした?」
「な、なんでもないっ!//」
「?」
レッドって…、鈍感!?
「はあー…。いい場所あるといいけどな。」
両手を後ろにまわして、そうつぶやくレッド。
…別に気にするようなことじゃないのかな…。
……うん、きっと私が考えすぎなだけだよね!
「とりあえず探してみようよ。」
「そうだな。」
私達がセンターの扉を開けようとしたとき、ヒュッと顔の真横を何かが横切った。
「「え?」」
それは扉に激突し、
「ひゃっ!?」
「おわっ!?」
ボンっという音をたててはじけた。
「「…………。」」
しばしの沈黙。
「……レッド何これ?」
「……変なもの。」
よく見るとそれは黄色と透明な液体で、シュウウと煙がでている。
「さわってみれば何か分かると思う?…レッドが。」
「俺!?ちょっと待て、それ自殺行為だから。まあどうしてもって言うなら、イミテがさわっていいぞ。」
私だって、こんな怪しいのにはさわりたくない。
「ごめんなさい。ちょっと手荒だったかしら?」
かけよってきたのは…、ジョーイさん!?
「えっ…ジョーイさんがやったんですか?」
「ええ。アナタ達呼び止めたのに行っちゃうんだもの。ラッキーに〝タマゴばくだん〟をしてもらったの。」
「「!?」」
呼び止めたの全然気がつかなかった。
……というか、普通そんなことで〝タマゴばくだん〟使うかな…?
あっ、まさか…。
私はレッドにコソッと耳打ちをする。
「レッド!ジョーイさん、昼間私達が喧嘩して騒いだこと、まだ根にもってるんじゃない?」
「だよな。俺も思った。それより、俺達何で呼び止められたんだ?」
「…さっきレッドが缶を投げ捨てたのが気にさわったとか?」
「∑げっ…。逃げるか?」
「うん…!」
じゃ失礼しまーす、と私達はちょっとあからさまに扉に向かう。
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