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誘い、そして残酷な真実
「名前を変える」
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…
ル「だが不思議と、お前と過ごす時間は心地よく感じるのだ」
また、ドキッとしてしまった。
女性の扱いには慣れていそうだと勘繰ってしまうのは、偏見だろうか。
ルーファウスの言葉は真っ直ぐ**に向いていて、心に響く。
嘘偽りが無いのだ。
本心から出てくるからこそ、自信たっぷりなのだろう。
「…、」
けれど、どうして自分は、こんなにも素直に気持ちを受け取れないのだろう。
一般入社で、神羅で働き始めたのは自然な流れだったと思う。
ミッドガルで一番の大企業である、神羅で働くことを夢に見る若者は多い。
それなりに勉強すれば、例え独学でも入社は出来るレベルだ。
(何故、神羅を目指したのか)
それは両親が共に神羅で働いていたから。
片や重役、片や研究員だった両親が誇らしげに神羅で働いている姿を見ていて、**も神羅で働きたいと思った感情が蘇る。
それと同時に何かが引っ掛かった。
魚の小骨が喉に刺さって、なかなか取れないような、もどかしい何か。
それは一体、なんだろう…
ル「どうかしたか」
「あ、ううん、なにも…」
つい素で返してしまい、しまった!と思うも、時すでに遅し。
ル「いつも、そう自然に返してくれて良いのだぞ」
「…はい」
ルーファウスの優しい表情に、引き込まれそうになる。
その後も当たり障りのない会話と食事を楽しんだ。
「今日は、その、ありがとうございました」
社宅の前まで送ってもらったので、素直に感謝の気持ちを述べると、ルーファウスは少し驚いた顔をした。
ル「フッ、欲を言うなら君の家に寄りたいが、今日は大人しく帰ることにしよう。素直な君が見れただけでも満足したからな」
「上げません」
ル「おやおや、戻ってしまったな」
「それじゃ…おやすみなさい」
ル「あぁ、良い夢を」
部屋のドアを閉めてしまうまで、その場に留まっていたルーファウスの姿は、カーテンの隙間から覗くことが出来た。
真っ直ぐ、こちらを見つめていて覗いていることがバレているのではと錯覚してしまいそうだ。
やがて、彼は懐から携帯を取り出すと、誰かと通話しながら暗闇の中へと消えていった。
「…疲れた」
ボスッとソファに倒れ込むと、睡魔に襲われる。
シャワーを浴びたかったが、目蓋が重くて体がいうことを効かない。
微睡から眠りに落ちるまで、そう時間は掛からなかった。
…
神羅ビルの会議室に、社長のプレジデントと副社長のルーファウス、
そしてタークスの主任である黒髪の長いスーツを着た男ツォンが、二人の前に報告書をまとめた書類を並べた。
ツ「長年、追っていたスパイと盗まれた情報の在り処が判明しました」
プ「ほう、報告しろ」
ル「…。」
ルーファウスは興味なさそうにチラリと書類に目を向ける。
ル「 ! 」
書類には、3人の人物の顔写真が載っている。
ツ「男の方は統括補佐を、女の方は科学研究員でしたが、すでに抹殺が完了しています。そして肝心の情報の隠し場所ですが、洗い出すのに手間取りました。
彼らの娘であり、我が社の社員である**の脳内です」
ル「…なんだと」
ツ「どんな方法を使ったか定かではありませんが、本人に自覚がないために現時点では情報を引き出すのは不可能と判断しました」
プ「そうか」
ルーファウスは紙面を凝視している。
ツ「いかが致しますか」
プ「…殺せ、情報が回収できないのなら用はない」
バンッ!!
ルーファウスの両手がデスクを叩いた。
ル「待ってくれ」
プ「なんだ」
黙り込むルーファウスの姿に、何かを察したプレジデントが彼に言った。
プ「なら、お前がやれ。他の者に殺させたくないと思うならな」
ル「っ」
プレジデントは、立ち上がると会議室から出ていった。
ツ「ルーファウス様」
ツカツカツカ…ルーファウスは足早に自室に戻ると、
ル「暫く一人にしろ」
そうツォンに伝えてドアを閉めた。
_
ル「だが不思議と、お前と過ごす時間は心地よく感じるのだ」
また、ドキッとしてしまった。
女性の扱いには慣れていそうだと勘繰ってしまうのは、偏見だろうか。
ルーファウスの言葉は真っ直ぐ**に向いていて、心に響く。
嘘偽りが無いのだ。
本心から出てくるからこそ、自信たっぷりなのだろう。
「…、」
けれど、どうして自分は、こんなにも素直に気持ちを受け取れないのだろう。
一般入社で、神羅で働き始めたのは自然な流れだったと思う。
ミッドガルで一番の大企業である、神羅で働くことを夢に見る若者は多い。
それなりに勉強すれば、例え独学でも入社は出来るレベルだ。
(何故、神羅を目指したのか)
それは両親が共に神羅で働いていたから。
片や重役、片や研究員だった両親が誇らしげに神羅で働いている姿を見ていて、**も神羅で働きたいと思った感情が蘇る。
それと同時に何かが引っ掛かった。
魚の小骨が喉に刺さって、なかなか取れないような、もどかしい何か。
それは一体、なんだろう…
ル「どうかしたか」
「あ、ううん、なにも…」
つい素で返してしまい、しまった!と思うも、時すでに遅し。
ル「いつも、そう自然に返してくれて良いのだぞ」
「…はい」
ルーファウスの優しい表情に、引き込まれそうになる。
その後も当たり障りのない会話と食事を楽しんだ。
「今日は、その、ありがとうございました」
社宅の前まで送ってもらったので、素直に感謝の気持ちを述べると、ルーファウスは少し驚いた顔をした。
ル「フッ、欲を言うなら君の家に寄りたいが、今日は大人しく帰ることにしよう。素直な君が見れただけでも満足したからな」
「上げません」
ル「おやおや、戻ってしまったな」
「それじゃ…おやすみなさい」
ル「あぁ、良い夢を」
部屋のドアを閉めてしまうまで、その場に留まっていたルーファウスの姿は、カーテンの隙間から覗くことが出来た。
真っ直ぐ、こちらを見つめていて覗いていることがバレているのではと錯覚してしまいそうだ。
やがて、彼は懐から携帯を取り出すと、誰かと通話しながら暗闇の中へと消えていった。
「…疲れた」
ボスッとソファに倒れ込むと、睡魔に襲われる。
シャワーを浴びたかったが、目蓋が重くて体がいうことを効かない。
微睡から眠りに落ちるまで、そう時間は掛からなかった。
…
神羅ビルの会議室に、社長のプレジデントと副社長のルーファウス、
そしてタークスの主任である黒髪の長いスーツを着た男ツォンが、二人の前に報告書をまとめた書類を並べた。
ツ「長年、追っていたスパイと盗まれた情報の在り処が判明しました」
プ「ほう、報告しろ」
ル「…。」
ルーファウスは興味なさそうにチラリと書類に目を向ける。
ル「 ! 」
書類には、3人の人物の顔写真が載っている。
ツ「男の方は統括補佐を、女の方は科学研究員でしたが、すでに抹殺が完了しています。そして肝心の情報の隠し場所ですが、洗い出すのに手間取りました。
彼らの娘であり、我が社の社員である**の脳内です」
ル「…なんだと」
ツ「どんな方法を使ったか定かではありませんが、本人に自覚がないために現時点では情報を引き出すのは不可能と判断しました」
プ「そうか」
ルーファウスは紙面を凝視している。
ツ「いかが致しますか」
プ「…殺せ、情報が回収できないのなら用はない」
バンッ!!
ルーファウスの両手がデスクを叩いた。
ル「待ってくれ」
プ「なんだ」
黙り込むルーファウスの姿に、何かを察したプレジデントが彼に言った。
プ「なら、お前がやれ。他の者に殺させたくないと思うならな」
ル「っ」
プレジデントは、立ち上がると会議室から出ていった。
ツ「ルーファウス様」
ツカツカツカ…ルーファウスは足早に自室に戻ると、
ル「暫く一人にしろ」
そうツォンに伝えてドアを閉めた。
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