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誘い、そして残酷な真実
「名前を変える」
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…
神羅ビルから車で20分程で着いた店は、雰囲気の落ち着いたバー&レストランだった。
ル「お手を」
「…、」
彼が恭しく差し出してきた手に、手を重ねると優雅な動作で店内へとエスコートされる。
ボーイに案内された席は、カウンターの見渡せる壁側のテーブルだ。
もっとセレブたちが集うような高級レストランかと思っていたので、意外だった。
ル「ドリンクは、どうする。アルコールはイケる口か?」
「まぁ、少しなら」
ル「ワインも良いが、ここは軽くカクテルにするか」
彼が片手を上げると、スッとボーイが歩み寄る。
カクテルと前菜を数点頼むとメニューを置いた。
ル「仕事は、どんな感じだ?君は神羅に入社して3年が経っているようだが」
「よく調べられてますね、特に問題はありません。今の上司や同僚も、仕事にも満足しています」
今まで不機嫌そうにしていた**の表情が少し和らぐと、彼は口の端を吊り上げる。
ル「それは残念だ。もし仕事に不満があるならば、私の秘書にでも取り成してやろうという算段も台無しだな。
どうだ?悪い話ではあるまい」
「私には、とてもとても責任が大きすぎます。もっと他に相応しい方が居ると思いますよ」
やんわりと断る。
ル「フッ、君は本当に靡かんな」
何を考えているのか分からない彼の…いや、何となく見える考え方に**は少しの嫌悪感を抱く。
権力で人の行動を縛り、金で言いなりにさせようとする。
そんなことをする人から、どれだけの愛を囁かれようとも、ちっともトキメキやしない。
《その他、多勢と違う反応をするから、ただ珍しがっているだけ》
なんだろうなと思った。
きっと気まぐれに、その内、飽きるに決まっている。そう考えて我慢する。
ル「君を落とすには何が良いだろうか」
本人を前にして、飄々と言ってのける辺りに彼の自信が伺える。
副社長という肩書きがなくても、美形でスタイルもいいとなれば食いつく女性は多いだろう。
ふと、気づく。
そういえば、そんな華やかな世界に生きているにも関わらず、彼の周囲にスキャンダルな噂など聞いたことは無い。
だからといって必ずしも誠実だとも限らない。
なんて考えていると、カクテルがテーブルに届けられた。
ル「まずは乾杯といこう」
グラスを持ち、カチンッとグラスを打ち合う音。
一口、喉に流す。
「ぁ、美味しい」
ル「そうだろう。ここのカクテルは注文を受けてからフルーツを絞るからな、そういったフルーティなドリンクが売りなのだ」
「…副社長には」
すると、彼の人差し指が**の唇に押し当てられた。
ル「堅苦しい呼び方はするな、ルーファウスと呼べ」
「…、ルーファウス様は女性に不自由しないんじゃないですか」
ル「君は、あまり嬉しそうではないな」
「そうですね。あまり」
ル「ふむ」
ルーファウスは思案顔で、グラスを揺らしている。
ドキ、不覚にも造形の良さにトキメイてしまった。
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神羅ビルから車で20分程で着いた店は、雰囲気の落ち着いたバー&レストランだった。
ル「お手を」
「…、」
彼が恭しく差し出してきた手に、手を重ねると優雅な動作で店内へとエスコートされる。
ボーイに案内された席は、カウンターの見渡せる壁側のテーブルだ。
もっとセレブたちが集うような高級レストランかと思っていたので、意外だった。
ル「ドリンクは、どうする。アルコールはイケる口か?」
「まぁ、少しなら」
ル「ワインも良いが、ここは軽くカクテルにするか」
彼が片手を上げると、スッとボーイが歩み寄る。
カクテルと前菜を数点頼むとメニューを置いた。
ル「仕事は、どんな感じだ?君は神羅に入社して3年が経っているようだが」
「よく調べられてますね、特に問題はありません。今の上司や同僚も、仕事にも満足しています」
今まで不機嫌そうにしていた**の表情が少し和らぐと、彼は口の端を吊り上げる。
ル「それは残念だ。もし仕事に不満があるならば、私の秘書にでも取り成してやろうという算段も台無しだな。
どうだ?悪い話ではあるまい」
「私には、とてもとても責任が大きすぎます。もっと他に相応しい方が居ると思いますよ」
やんわりと断る。
ル「フッ、君は本当に靡かんな」
何を考えているのか分からない彼の…いや、何となく見える考え方に**は少しの嫌悪感を抱く。
権力で人の行動を縛り、金で言いなりにさせようとする。
そんなことをする人から、どれだけの愛を囁かれようとも、ちっともトキメキやしない。
《その他、多勢と違う反応をするから、ただ珍しがっているだけ》
なんだろうなと思った。
きっと気まぐれに、その内、飽きるに決まっている。そう考えて我慢する。
ル「君を落とすには何が良いだろうか」
本人を前にして、飄々と言ってのける辺りに彼の自信が伺える。
副社長という肩書きがなくても、美形でスタイルもいいとなれば食いつく女性は多いだろう。
ふと、気づく。
そういえば、そんな華やかな世界に生きているにも関わらず、彼の周囲にスキャンダルな噂など聞いたことは無い。
だからといって必ずしも誠実だとも限らない。
なんて考えていると、カクテルがテーブルに届けられた。
ル「まずは乾杯といこう」
グラスを持ち、カチンッとグラスを打ち合う音。
一口、喉に流す。
「ぁ、美味しい」
ル「そうだろう。ここのカクテルは注文を受けてからフルーツを絞るからな、そういったフルーティなドリンクが売りなのだ」
「…副社長には」
すると、彼の人差し指が**の唇に押し当てられた。
ル「堅苦しい呼び方はするな、ルーファウスと呼べ」
「…、ルーファウス様は女性に不自由しないんじゃないですか」
ル「君は、あまり嬉しそうではないな」
「そうですね。あまり」
ル「ふむ」
ルーファウスは思案顔で、グラスを揺らしている。
ドキ、不覚にも造形の良さにトキメイてしまった。
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