…



レ「主任…」

ツ『そうか、仕方あるまい。彼女もタークスだ、覚悟はしていただろう』

レ「社長、納得しますかね」

ツ『しないだろうが、これが現実だ』

レ「そうっすね…」





..




…




ツ「社長、報告があります」









ル「…、」


ルーファウスは、目の前の箱の中身を見ては呆然と立ち尽くしている。


ツ「回収出来たのが、これです」


奇形の遺体、
顔は歪み潰れ、上体の大部分は無く、足も欠けている。

犯人一味の拷問の跡と、抵抗の証が見て取れた。


ル「＊＊、なのか、これは」

ツ「間違いございません」


ルーファウスは箱の側に膝をついて、汚れるのも気にせず手を伸ばす。


耳に光るピアスが、鈍色に変色している。

ルーファウスが誕生日プレゼントに贈ったものだ。


ル（とても喜んでいたな、初めてピアスを開けたと言っていた）


視界が滲む。



『社長！』


明るい彼女の声、もう呼ばれることはない。



ル「犯人一味は」

ツ「全力で捜索中です」

ル「一人も逃すな、例え何年かかっても＊＊の仇を取る」

ツ「勿論です、地獄の責苦を味合わせます」


ル「＊＊、」


冷たい頬に触れる。

戻ってきたら伝えたかった、

　　　　愛している、と。







2021.0430