…

そんな生活を続けて数年。

今日もツォンは、箱庭に帰る。


？「まさか、こんなシェルターがあったとは…驚いたな」


ツォンが振り返って、そこに立つ人物に驚く。


ツ「ルーファウス様」

ル「居るのだろう？彼女は、ここに」

ツ「…はい」


朝から調子の悪かった＊＊は、ベッドで本を読んでいた。

そして、会話が聞こえてきて顔を上げて、そちらを見る。


「おかえりなさい。お客さん？」


ツォンが差し出した椅子に腰掛けたルーファウスは、哀しげに＊＊を見る。


ル「すまなかった」

「　！　

　ルーファウス様？」

ル「私は、ずっと後悔していた。処分という判断を下したことを」


シン..と静まり返る空間。

そして、


「私が戦力外になのは誰から見ても明らかだったし、ルーファウス様は間違っていません。指導者として当たり前の判断です、恨んだりしてません」


あの時に散っていた命だと、＊＊は笑った。


「それに今、とても幸せなんです。ツォン、さんが側に居てくれて、それだけで私」

ル「…そうか」


どこかスッキリした面持ちでルーファウスが立ち上がる。


ツ「送りましょうか」

ル「いや上にレノを待たせてある。次は土産を沢山、持ってこよう」

ツ「収まる程度にしてください」

ル「分かっているさ」


ルーファウスはフロアから出てＥＶに乗り込んだ。

＊＊の穏やかで幸せそうな笑顔に、何も言えなかった。


ル（＊＊が選んだのは私ではなかった、か）


許してもらえただけでもマシか、
そう思うことにした。






..





「なんだか凄く懐かしかった」


＊＊が笑う。

椅子に腰掛けるツォン。


「新メンバーは居るの？」

ツ「あぁ、＊＊と仲良かった者の妹が」

「アリナの妹かぁ。そういえば、あの時にね」


ツォンと＊＊は、当時の任務やタークスの思い出話で盛り上がった。

彼女が在籍していた期間は短かったが、思うより楽しい時間も多かった様だ。





生い立ちから全てが恵まれなかった彼女が、最後は幸せになった。


真のHAPPY ENDとなりますように…









2021.0422
…アリナちゃんの名前は偽名です。
公式では「短銃」？だっけ？？