当然の様に任務へ同行してきた五条と廃墟へ向かったが低級ばかりであっという間に終わった
早目に終わった事にホッとしていると


「何か食って帰ろうぜ」
『あー、ごめん
俺行くとこあるから先帰ってて』
「…何処？」
『実家、だけど』
「俺も行く」
『いや何でだよ』
「良いだろ別に
それとも俺が居ちゃ悪い訳？」
『、好きにしたら』


どうせ、断ったって付いてくるだろうしそれに、本当はホッとしてた
監督に近くまで送ってもらい徒歩で向かう
俺の後ろを付いてくる五条を少し気にしながら町並みを眺める
郊外から少し離れて同じ東京とは思えないほどゆっくりとした時間が流れる町
来ないうちに無くなってる店やマンションが建ったりそれなりに変わっているな、それもそうか5年くらい来てないし
路地を曲がった先に二階建ての家が見えて、少し息苦しさを感じた


『此処が家だけど、何年も来てないから家中埃とか凄いだろうし此処で待つか帰るか』
「別に気にしねぇけど？さっきの廃墟よりマシだろ？」
『それは、そうだけど』


まぁ、良いかと久しぶりに鍵を差し込んで扉を開けると籠もっていた空気が流れてくる
あぁ、そうだあの日この扉を開けた瞬間に血が


「ぃ…おい、大丈夫か？」
『ぁ、うん、大丈夫』
「…帰るか？」
『ううん、掃除とか整理して帰るから』


大丈夫、大丈夫、そう言い聞かせて埃まみれの廊下を進んで行った。