優しいせかい
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あれから一週間近く経つが師匠の影は見ていない
あれは一体なんだったのか、ただの幻影だったのか解らずにいた
もし、もしもあの時祓いきれていなかったのなら俺の所為だ
どんな呪霊だったかはわからない、けれど特級呪術師であったであろう師匠と相討ちになる相手
例え敵わなくても
『……今度こそ、俺が殺さなきゃ…』
そうしなければ、師匠は報われない
本当に寄生されたのならばその魂を開放しなければ
恩を、返さなければ
その決意を試す機会は三日後の任務の時だった
五条と共に山奥の村に呪霊が大量発生しているから祓ってこいという任務だ
呪霊の大量発生、それに以前夏油との任務を思い出すが頭を振る考え過ぎだ
「ったく、どうせ雑魚だろ
さっさと片付けて帰ろうぜ」
『じゃあ呪霊は五条に任せて、俺は生存者の捜索』
「へいへいご勝手にどーぞ」
生存者が居るとは思えねえけど、と心にも無いことだが現実的に確率は低いというか0に近いだろう
呪霊の大量発生した村なんて、一人生き延びられていれば万々歳かもしれない
そして案の定、村は壊滅的で4級から3級の呪霊がうじゃうじゃと犇めき合っていた
今にも祓いそうな五条に溜息を吐いて帳を下ろす
「あ、忘れてた」
『だと思ったよ』
五条は勿論、俺も祓いながら宣告通り生存者を捜索する
どの家も破壊され血飛沫が飛散り肉片がある場所もある
思わず昔を思い出した、母さんも父さんも原型さえ留めないほどの死体に成り代わった姿を
『っつ!』
背後に迫っていた呪霊が気付くより早く祓われ目付きの悪い蒼い瞳と合う
「雑魚に油断してんじゃねーよヴァーカ」
『うっさい』
「ケッ」
一度ゆっくり呼吸をし群がる呪霊へ銅線を伸ばし一気に切り裂く
数だけの呪霊ならば一変に斬ってしまう方が早い
『…?』
何匹か山奥へ逃げて行くのを見て銅線で切り裂きながら後を追う
逃げて行った先には人間が立っており、その身体に吸い込まれる様に呪霊は消えた
やはり、幻影でも何でもなかった
「──久しぶりじゃないか、愛弟子」
『てめぇ…』
あの時の優しい笑みとは程遠い下卑た笑みを浮かべる師匠の形をしたものを睨み付けた。
あれは一体なんだったのか、ただの幻影だったのか解らずにいた
もし、もしもあの時祓いきれていなかったのなら俺の所為だ
どんな呪霊だったかはわからない、けれど特級呪術師であったであろう師匠と相討ちになる相手
例え敵わなくても
『……今度こそ、俺が殺さなきゃ…』
そうしなければ、師匠は報われない
本当に寄生されたのならばその魂を開放しなければ
恩を、返さなければ
その決意を試す機会は三日後の任務の時だった
五条と共に山奥の村に呪霊が大量発生しているから祓ってこいという任務だ
呪霊の大量発生、それに以前夏油との任務を思い出すが頭を振る考え過ぎだ
「ったく、どうせ雑魚だろ
さっさと片付けて帰ろうぜ」
『じゃあ呪霊は五条に任せて、俺は生存者の捜索』
「へいへいご勝手にどーぞ」
生存者が居るとは思えねえけど、と心にも無いことだが現実的に確率は低いというか0に近いだろう
呪霊の大量発生した村なんて、一人生き延びられていれば万々歳かもしれない
そして案の定、村は壊滅的で4級から3級の呪霊がうじゃうじゃと犇めき合っていた
今にも祓いそうな五条に溜息を吐いて帳を下ろす
「あ、忘れてた」
『だと思ったよ』
五条は勿論、俺も祓いながら宣告通り生存者を捜索する
どの家も破壊され血飛沫が飛散り肉片がある場所もある
思わず昔を思い出した、母さんも父さんも原型さえ留めないほどの死体に成り代わった姿を
『っつ!』
背後に迫っていた呪霊が気付くより早く祓われ目付きの悪い蒼い瞳と合う
「雑魚に油断してんじゃねーよヴァーカ」
『うっさい』
「ケッ」
一度ゆっくり呼吸をし群がる呪霊へ銅線を伸ばし一気に切り裂く
数だけの呪霊ならば一変に斬ってしまう方が早い
『…?』
何匹か山奥へ逃げて行くのを見て銅線で切り裂きながら後を追う
逃げて行った先には人間が立っており、その身体に吸い込まれる様に呪霊は消えた
やはり、幻影でも何でもなかった
「──久しぶりじゃないか、愛弟子」
『てめぇ…』
あの時の優しい笑みとは程遠い下卑た笑みを浮かべる師匠の形をしたものを睨み付けた。