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住んでいた村が桃に襲撃され、目の前に蛭の壁が現れ間一髪助かる。
しりもちををついて、呆然と蛭の壁を見上げる瑞希に蛭沼は手を差し出しながら
「大丈夫ですか?」
「え、あ、はい」
瑞希は差し出された手に自身の手を重ね、立ち上がろうとするが腰が抜け抜けてしまい立つことが出来ない。
「あ、あれ…?」
「……失礼します」
蛭沼は瑞希の膝裏と背中に手を差し込んで抱き上げ、生き残っていた村人達がいる所へ合流した。
助けられた事をきっかけに蛭沼に恋をした瑞希は彼を前にすると頭が真っ白になってしまい、お礼が言えずにいた。しかも恥ずかしさから蛭沼を避けていた。
容姿の事で避けられる事も少なく無った蛭沼は滞在している間、瑞希と鉢合わせないよう気を遣っていた。
鬼國隊が村を出ていく日、瑞希は勇気を振り絞って「あの…!」と蛭沼の背中に声をかけた。
握り拳を二つ作って顔を赤らめて、視線を忙しなく動かしながら立っている瑞希の姿を見て。蛭沼は彼女の行動が嫌悪ではなく好意によるものだと理解した。
瑞希はお礼とこれまでの非礼を詫び、蛭沼はその謝罪を受け入れた。
「また、会いに来てください。私待ってます、ずっと」
「はい」
鳥飼の能力で作り出した鳥に乗り飛び立った鬼國隊が見えなくなるまで、瑞希は大きく手を振った。
──数ヶ月後。華厳の滝にて蛭沼灯死亡。
蛭沼との通信手段を持たない瑞希には、知るすべはない。今も、これからも。
嫌なくらいに晴れた青空の下、瑞希は今日も来ない彼を待ち続ける。
しりもちををついて、呆然と蛭の壁を見上げる瑞希に蛭沼は手を差し出しながら
「大丈夫ですか?」
「え、あ、はい」
瑞希は差し出された手に自身の手を重ね、立ち上がろうとするが腰が抜け抜けてしまい立つことが出来ない。
「あ、あれ…?」
「……失礼します」
蛭沼は瑞希の膝裏と背中に手を差し込んで抱き上げ、生き残っていた村人達がいる所へ合流した。
助けられた事をきっかけに蛭沼に恋をした瑞希は彼を前にすると頭が真っ白になってしまい、お礼が言えずにいた。しかも恥ずかしさから蛭沼を避けていた。
容姿の事で避けられる事も少なく無った蛭沼は滞在している間、瑞希と鉢合わせないよう気を遣っていた。
鬼國隊が村を出ていく日、瑞希は勇気を振り絞って「あの…!」と蛭沼の背中に声をかけた。
握り拳を二つ作って顔を赤らめて、視線を忙しなく動かしながら立っている瑞希の姿を見て。蛭沼は彼女の行動が嫌悪ではなく好意によるものだと理解した。
瑞希はお礼とこれまでの非礼を詫び、蛭沼はその謝罪を受け入れた。
「また、会いに来てください。私待ってます、ずっと」
「はい」
鳥飼の能力で作り出した鳥に乗り飛び立った鬼國隊が見えなくなるまで、瑞希は大きく手を振った。
──数ヶ月後。華厳の滝にて蛭沼灯死亡。
蛭沼との通信手段を持たない瑞希には、知るすべはない。今も、これからも。
嫌なくらいに晴れた青空の下、瑞希は今日も来ない彼を待ち続ける。
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