桃宮唾切妻成り代わり
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桃源暗鬼のアニメ8話までの知識がある状態で転生した瑞希。
仕事帰りに通りかかった公園のベンチでぼんやりしている唾切を見かけ、このとき始めて桃源暗鬼に転生している事を知る。
(うわ、主人公の敵じゃん。近寄らんとこ)
一度は通り過ぎようとしたが身じろぎ一つせずぼんやりしてる唾切が心配になり、引き返した。自販機で水を買って唾切に近づく。
真中の家からの帰り道、なんとなく公園によってベンチでぼんやりしていた唾切。
「大丈夫ですか?」
と声をかけられた。声の主を見上げると水を差し出され、酔っぱらいとでも思ったのか、と早く立ち去ってもらうために唾切は水を受け取った。
水を受け取る際にちらりとみた瑞希の顔は心配の中に別の感情が混ざり、なんとも言えない微妙な表情をしており、その表情が唾切の心に引っかかった。
別の日、また公園でベンチでぼんやりしている唾切を見かけた瑞希。また心配になり、声をかけに行く。
「こんばんは」
「君か……」
「隣、座ってもいいですか?」
「…」
「失礼します」
唾切から一人分のスペースを開けて隣に座る瑞希。
「…君、不用心過ぎないかい。夜に見知らぬ男に近づくなんて」
と唾切に言われ、愛想笑いで誤魔化して何か嫌なことでもあったのか尋ねる瑞希
つい先日真中が亡くなった。でもそれは一般人の瑞希には関係のないことなので「別に」とだけ返す唾切
「じゃあ、私の愚痴聞いてもらえますか」
「はぁ?」
困惑し、眉をひそめる唾切。そんな唾切を無視して昨日仕事であった嫌なことを話し始める瑞希。
一通り話し終わった後「話しを聞いてくれてありがとうございます」とお礼を言う。
「君が勝手に話し始めたんだろう」
「そうですけど、途中で何処かに行ったりせずに最後まで聞いてくれた。私は部外者ですけど、話しを聞くくらいはできますよ」
「……知人が亡くなったんだ」
ゆっくりと話し始めた唾切に、相槌を打ちながら黙って耳を傾ける瑞希
話しを聞き終わった瑞希は「大事な人だったんですね」話している間だけ目尻を下げ、穏やかな顔をしていた唾切にそう言った。
瑞希はなんだか意外だな、と思った。アニメで見た、瑞希の知っている唾切はイヤな笑みを浮かべていた。こんな顔もできるんだ、と横顔を見つめる。
ふとスマホで時間を確認すると話し始めてかなりの時間が経っていた。
「もう帰りますね。それじゃあ」
「ああ、“また”」
公園を後にする瑞希。それから数日、瑞希は連日残業で公園には行けなかった。
瑞希が公園に来れない間、唾切は公園のベンチで待っていた。だがいつもの時間になっても通りかからない瑞希を、三十分程待ってから帰っていった。
多忙を極めた日々が終わり、クタクタで夜道を歩く瑞希。あの公園の前を通り過ぎようとしたら「やあ」と声をかけられた。
「…お久しぶりです」
「酷い顔だね」
「残業続きで、ろくに休めてないんです。すみません、今日はもう早く帰ってご飯食べたいので」
失礼します。そう言って立ち去ろうとした瑞希の手首を唾切が掴んで歩き出した。
「奢るよ」
「えっ、いや、ちょっと!」
「何か食べたい物はあるかい」
「……さっぱりしたものがいいです」
──この夜以降、二人は一緒に夜ご飯を食べたりする仲になる。
進展するわけでもなく、予定が合えば一緒に夜ご飯を食べるだけの関係を続けていた二人。
数ヶ月経ったある日、職場の友人に二人でいる所を目撃され、翌日職場で話しかけられる。
「彼氏いたんだ〜!めっちゃイケメンじゃん!」
「彼氏ではない、かな」
「え〜、じゃあ友達?」
「うーん」
友達、なのかな?と悩む瑞希
お互い名前と簡単な自己紹介はしているが、唾切は仕事柄業務内容は喋れない。会話もほぼほぼ瑞希が喋って、それに唾切が相槌を打つ。
瑞希は唾切の事を友人と思っているが、あっちはどう思っているのか分からない。
「なんか、聞いちゃってゴメンね」
「ううん。大丈夫」
ちょうどその日食べに行く約束をしていたので、話しの種として友人に恋人だと思われたと唾切に話す
「私たち友達ですよね」
瑞希がそう言うと、唾切は箸を置いて
「僕は、その関係になるのはやぶさかではないけど」
唾切は柔らかな表情で頬杖をつきながら言った。
「えっ」
驚いて目を丸くする瑞希と笑みを浮かべる唾切。
自分から話しかけたあの夜から、こうして一緒にご飯を食べる仲になった。少なくとも今は最初に抱いた忌避感はない。
瑞希は視線を泳がせた後
「お願いします……」
ほんのり染まった瑞希の頬を見て、唾切は満足そうに「ふふっ」と笑った。
仕事帰りに通りかかった公園のベンチでぼんやりしている唾切を見かけ、このとき始めて桃源暗鬼に転生している事を知る。
(うわ、主人公の敵じゃん。近寄らんとこ)
一度は通り過ぎようとしたが身じろぎ一つせずぼんやりしてる唾切が心配になり、引き返した。自販機で水を買って唾切に近づく。
真中の家からの帰り道、なんとなく公園によってベンチでぼんやりしていた唾切。
「大丈夫ですか?」
と声をかけられた。声の主を見上げると水を差し出され、酔っぱらいとでも思ったのか、と早く立ち去ってもらうために唾切は水を受け取った。
水を受け取る際にちらりとみた瑞希の顔は心配の中に別の感情が混ざり、なんとも言えない微妙な表情をしており、その表情が唾切の心に引っかかった。
別の日、また公園でベンチでぼんやりしている唾切を見かけた瑞希。また心配になり、声をかけに行く。
「こんばんは」
「君か……」
「隣、座ってもいいですか?」
「…」
「失礼します」
唾切から一人分のスペースを開けて隣に座る瑞希。
「…君、不用心過ぎないかい。夜に見知らぬ男に近づくなんて」
と唾切に言われ、愛想笑いで誤魔化して何か嫌なことでもあったのか尋ねる瑞希
つい先日真中が亡くなった。でもそれは一般人の瑞希には関係のないことなので「別に」とだけ返す唾切
「じゃあ、私の愚痴聞いてもらえますか」
「はぁ?」
困惑し、眉をひそめる唾切。そんな唾切を無視して昨日仕事であった嫌なことを話し始める瑞希。
一通り話し終わった後「話しを聞いてくれてありがとうございます」とお礼を言う。
「君が勝手に話し始めたんだろう」
「そうですけど、途中で何処かに行ったりせずに最後まで聞いてくれた。私は部外者ですけど、話しを聞くくらいはできますよ」
「……知人が亡くなったんだ」
ゆっくりと話し始めた唾切に、相槌を打ちながら黙って耳を傾ける瑞希
話しを聞き終わった瑞希は「大事な人だったんですね」話している間だけ目尻を下げ、穏やかな顔をしていた唾切にそう言った。
瑞希はなんだか意外だな、と思った。アニメで見た、瑞希の知っている唾切はイヤな笑みを浮かべていた。こんな顔もできるんだ、と横顔を見つめる。
ふとスマホで時間を確認すると話し始めてかなりの時間が経っていた。
「もう帰りますね。それじゃあ」
「ああ、“また”」
公園を後にする瑞希。それから数日、瑞希は連日残業で公園には行けなかった。
瑞希が公園に来れない間、唾切は公園のベンチで待っていた。だがいつもの時間になっても通りかからない瑞希を、三十分程待ってから帰っていった。
多忙を極めた日々が終わり、クタクタで夜道を歩く瑞希。あの公園の前を通り過ぎようとしたら「やあ」と声をかけられた。
「…お久しぶりです」
「酷い顔だね」
「残業続きで、ろくに休めてないんです。すみません、今日はもう早く帰ってご飯食べたいので」
失礼します。そう言って立ち去ろうとした瑞希の手首を唾切が掴んで歩き出した。
「奢るよ」
「えっ、いや、ちょっと!」
「何か食べたい物はあるかい」
「……さっぱりしたものがいいです」
──この夜以降、二人は一緒に夜ご飯を食べたりする仲になる。
進展するわけでもなく、予定が合えば一緒に夜ご飯を食べるだけの関係を続けていた二人。
数ヶ月経ったある日、職場の友人に二人でいる所を目撃され、翌日職場で話しかけられる。
「彼氏いたんだ〜!めっちゃイケメンじゃん!」
「彼氏ではない、かな」
「え〜、じゃあ友達?」
「うーん」
友達、なのかな?と悩む瑞希
お互い名前と簡単な自己紹介はしているが、唾切は仕事柄業務内容は喋れない。会話もほぼほぼ瑞希が喋って、それに唾切が相槌を打つ。
瑞希は唾切の事を友人と思っているが、あっちはどう思っているのか分からない。
「なんか、聞いちゃってゴメンね」
「ううん。大丈夫」
ちょうどその日食べに行く約束をしていたので、話しの種として友人に恋人だと思われたと唾切に話す
「私たち友達ですよね」
瑞希がそう言うと、唾切は箸を置いて
「僕は、その関係になるのはやぶさかではないけど」
唾切は柔らかな表情で頬杖をつきながら言った。
「えっ」
驚いて目を丸くする瑞希と笑みを浮かべる唾切。
自分から話しかけたあの夜から、こうして一緒にご飯を食べる仲になった。少なくとも今は最初に抱いた忌避感はない。
瑞希は視線を泳がせた後
「お願いします……」
ほんのり染まった瑞希の頬を見て、唾切は満足そうに「ふふっ」と笑った。
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