淀川真澄
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瑞希が都合の悪い部分を改竄した書類を提出していた頃、鬼機関は上を下への大騒ぎだった。捕まっていた淀川真澄が怪我を負ってはいるものの、五体満足で帰ってきたからだ。
報せを聞いた花魁坂京夜と無陀野無人は急いで駆けつけた。花魁坂はべしょべしょに泣きながら淀川に駆けより、無陀野も表情こそいつもと変わらないが、どこかほっとしている様な雰囲気で近寄る。
毛布一枚だけを羽織った淀川は見たところ欠けた所はなく、諸々の検査はまだだが一先ず大丈夫そうだと花魁坂はほっと息をついた。
「どうやって逃げた」
無陀野は一番の疑問をぶつける。あの桃機関が鬼を簡単に逃がすとは思えないからだ。その問いに淀川は
「桃が逃がした」
ざわり、とその場にいた全員がざわつく。
「なんでそんな事…」
「顔がタイプなんだと」
「……は?」
花魁坂は思わず鳩が豆鉄砲を食らったような顔になり、淀川にオウム返しの様に尋ねる。
「えーと、顔がタイプだったから逃がしたって事?」
「ああ」
なんなら本人がそう言ったのだと言えば、皆一様に驚きから困惑へと表情を変える。
──その後検査を受けた淀川は傷以外の問題はなく、怪我が完治したあと復帰した。
暫くの間は淀川になにか仕掛けられているのでは、と監視がつき警戒体制をとっていたが数日、数週間と襲撃される事もなく日々が過ぎていった。
なにもなさすぎて不気味なくらいだ。誰かがそう呟いた。
一ヶ月経っても何も起こらない事から、淀川の監視はなくなった。常にあった視線から解放された淀川は、久方ぶりに訪れた自由に大きく伸びをした。
淀川の件が報告されると、鬼機関の上層部はその桃を利用できないか、ようは淀川にロミオトラップを仕掛けるように言ってきた。
淀川真澄を知る人間はそれを聞いたとき「え、アイツがロミトラ?まじで??」となった。実際学生時代からの友人である二人、花魁坂と無陀野は「まっすーが、え?」「……」と言った反応だった。
命令を下された淀川本人もガラでもないしその方面が得意というわけでもないが、情報が得られる可能性があるのなら一か八かでやってみる事にした。
まず始めに淀川を捉えていた桃機関に務めている全隊員を調べ、特定した。建物から出てきた所を尾行し、一ヶ月ほど調査した結果、対象は毎週金曜は決まって帰宅ルートをショートカットする為に路地裏を通っている事が分かった。人目もなく、監視カメラにも映らないそこは鬼機関にとって都合が良かった。接触するとしたらそこしかない。
淀川はジゴロを得意とする隊員から男女の駆け引きについての手ほどきを受け、作戦にのぞんだ。
決行日の夜二十一時過ぎ、ゴミの臭いがする路地裏で一人淀川は待つ。ポケットからスマホを出し、時間を確認すればもうそろそろ路地裏を通る時間だった。
近づいてくる足音に、淀川はスマホから視線を上げて音のする方へ顔をむけると、音の主と目が合った。
音の主である瑞希は淀川を姿を見ると頬を赤らめ
「会いに来てくれたの嬉しい♡」
報せを聞いた花魁坂京夜と無陀野無人は急いで駆けつけた。花魁坂はべしょべしょに泣きながら淀川に駆けより、無陀野も表情こそいつもと変わらないが、どこかほっとしている様な雰囲気で近寄る。
毛布一枚だけを羽織った淀川は見たところ欠けた所はなく、諸々の検査はまだだが一先ず大丈夫そうだと花魁坂はほっと息をついた。
「どうやって逃げた」
無陀野は一番の疑問をぶつける。あの桃機関が鬼を簡単に逃がすとは思えないからだ。その問いに淀川は
「桃が逃がした」
ざわり、とその場にいた全員がざわつく。
「なんでそんな事…」
「顔がタイプなんだと」
「……は?」
花魁坂は思わず鳩が豆鉄砲を食らったような顔になり、淀川にオウム返しの様に尋ねる。
「えーと、顔がタイプだったから逃がしたって事?」
「ああ」
なんなら本人がそう言ったのだと言えば、皆一様に驚きから困惑へと表情を変える。
──その後検査を受けた淀川は傷以外の問題はなく、怪我が完治したあと復帰した。
暫くの間は淀川になにか仕掛けられているのでは、と監視がつき警戒体制をとっていたが数日、数週間と襲撃される事もなく日々が過ぎていった。
なにもなさすぎて不気味なくらいだ。誰かがそう呟いた。
一ヶ月経っても何も起こらない事から、淀川の監視はなくなった。常にあった視線から解放された淀川は、久方ぶりに訪れた自由に大きく伸びをした。
淀川の件が報告されると、鬼機関の上層部はその桃を利用できないか、ようは淀川にロミオトラップを仕掛けるように言ってきた。
淀川真澄を知る人間はそれを聞いたとき「え、アイツがロミトラ?まじで??」となった。実際学生時代からの友人である二人、花魁坂と無陀野は「まっすーが、え?」「……」と言った反応だった。
命令を下された淀川本人もガラでもないしその方面が得意というわけでもないが、情報が得られる可能性があるのなら一か八かでやってみる事にした。
まず始めに淀川を捉えていた桃機関に務めている全隊員を調べ、特定した。建物から出てきた所を尾行し、一ヶ月ほど調査した結果、対象は毎週金曜は決まって帰宅ルートをショートカットする為に路地裏を通っている事が分かった。人目もなく、監視カメラにも映らないそこは鬼機関にとって都合が良かった。接触するとしたらそこしかない。
淀川はジゴロを得意とする隊員から男女の駆け引きについての手ほどきを受け、作戦にのぞんだ。
決行日の夜二十一時過ぎ、ゴミの臭いがする路地裏で一人淀川は待つ。ポケットからスマホを出し、時間を確認すればもうそろそろ路地裏を通る時間だった。
近づいてくる足音に、淀川はスマホから視線を上げて音のする方へ顔をむけると、音の主と目が合った。
音の主である瑞希は淀川を姿を見ると頬を赤らめ
「会いに来てくれたの嬉しい♡」