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「「新は海とかプールに興味はないの?」」
「顔が隠しづらいのでちょっと」
「うん、知ってた。そう返ってくるよネ」
「顔のことはともかく、新は皆で遊びたいとは思わないの?」
「顔が隠しづらいのでちょっと」
「「テンプレートな返答止めて」」
「何故そんなことを……」
「前に皆でプールと海行ったことあったんだよね」
「だから今度は新も一緒に行けたらイイナーと思って」
「……時々ハルヒがいなかったのはそういうことでしたか、そうですか」
「「ごめんなさい」」
「別に怒ってないですし、ハルヒと遊べなくて寂しいとか全然思ってませんから大丈夫ですよ。ええ、全然気にしてませんよ、全然」
「ほーらー、だから今度は一緒に行こうって!」
「ハルヒも、新がいたら絶対喜ぶし!」
「顔が隠しづらいのでちょっと……あと、暑いので」
「自覚あるなら切ればいいのに。僕らに任せてくれたら綺麗に整えてあげるヨ?」
「無理です」
「えー?じゃあ海とかプールじゃなくていいから遊びに行こーよ」
「例えば」
「……あ、水族館はどう?屋内だから涼しいし、基本的に暗めだから周りの目を気にしなくても良いジャン!」
「それだ!っていうか、いっそ貸し切りにすれば良くない?」
「あの広い空間を貸し切りにするって、ちょっとしたホラーになりそうでは……」
「おや、もしや新は」
「ホラーは苦手?」
「え、人並みには苦手だと思いますけど……」
「……なんかちょっと安心した」
「ハルヒが怖いもの無しすぎるからネ」
「ハルヒを比較対象にするのは止めて下さい……」
「……あっ、別に脅かそうとかそういうつもりはないから!」
「新がいる時はホラー系はアウトね、オッケーオッケー。他にダメなのあったら先に教えてよ、僕ら結構お構いなしで色々やるからサ」
「あ、ありがとうございます。何だかすいません……」
「いーよ、また新に避けられるのイヤだし」
「あと、キミの親友と上司が怖いからさ……」
「は、はあ……?」
「上司っていうか、ウチの部のお母さんか」
「殿がいつも言ってるだけなんだけどねー」
「お母さん……お母、さん……?」
「「鬼上司がお母さんという称号を持っていることに混乱してる」」
「いえ、とても面倒見は良い方だと思うので、分からなくはないのですが……見た目はいかにもエリートの長男、という雰囲気なので。実際は三男なんですよね、確か」
「……ほうほう?」
「僕らは?」
「え、っと……末っ子兄弟ですかね」
「待って配役どうなってるの」
「鳳先輩、須王先輩、馨くんと光くんで兄弟、お父さんが銛之塚先輩、お母さんがハルヒ、埴之塚先輩は……怒られそうだけど、おじいちゃん?」
「「おじいちゃん!!!???」」
「け、決してふざけているわけではなく、その、喋り方とか、時々言動が大人びているなぁと思って……何となく安心感がありますよね」
「ああ、それなら何となく分かるかも」
「……で、新はどこなの?」
「えっ………………し、親戚の人………」
「何その微妙な距離感」
「新は僕らの妹で良いんじゃない?」
「あ、いいねそれ。よーし新、お兄ちゃんたちが水族館に連れてってあげるからねー」
「イルカショーも一緒に見ようねー」
「ヒエ、行くのは決定なんですか……」
「「ダメ?」」
「だっ……ダメ、ではないですが……」
「他はどうしよっか」
「ハルヒだけで良いんじゃない?」
「でも絶対どこからか情報が漏れて結局全員で行くパターンな気がする」
「あと誘わないと間違いなく殿がいじけるネ」
「……みなさん仲が良いですよね。全員で楽しく盛り上がれるのって、すごいなぁと思います」
「新、大人数は苦手?」
「ん、と、そうですね。正直に言うと、ちょっと苦手です。慣れていないのもありますけど、そもそも輪の中に入っていくのって、難しくて……ご覧の通り、根暗なので……」
「はいはいネガティブはどっか置いといて」
「「それなら僕らとハルヒ、4人でデートしよー☆」」
「なるほど、そういうことならばウチで経営している、最近オープンしたばかりの水族館があるぞ」
「「おお、それはちょうどいいネー」」
「行く気ならば、後でチケットを手配してやろう」
「「わーい、さっすが鏡夜せんぱ…………ハァ!!??鏡夜先輩!!??」」
「何やら楽しそうな話が聞こえたものだからな」
「ウッソでしょ、いきなり計画頓挫したんだけど……」
「何故だ、俺は別に行く気は無いが」
「「え」」
「こいつは人数が多いのは好まないんだろう?俺としては、今後の参考になる意見だけもらえればそれで構わない。環たちにも黙っておいて―――」
「……あの、先輩も、行きません、か」
「……わざわざ人を増やすのか?」
「せ、せっかくならご自分の目で確認するのが一番かと思いますし……苦手ですけど、ちょっとだけ頑張ってみようかな、と……」
「……ふむ。まあ確かに一理あるが、そこの双子は良いのか?」
「うーん、ちょーっと残念だけどー……」
「まあ、新がそう言うなら……」
「ああそうだ、静かなのを好むのならモリ先輩といればいい。あの人なら余計な事は言わないし、何かあった時にも頼りになるぞ」
「……!後で銛之塚先輩を誘ってみます!」
「そうなるとハニー先輩も環も来るだろうが、ここまで来たら1人2人増えても大して変わらないだろう」
「も、銛之塚先輩がいるなら、ちょっと安心な気がします!」
「……だそうだ、良かったな?」
「「…………」」
「なんだ、新が乗り気になってくれて良かったじゃないか」
「あのさぁ鏡夜先輩……」
「まさか、今の流れまで想定して言ったわけじゃないよね…?」
「とんでもない、本当に行く気は無かったとも。ただ、かわいい部下のお願いと頑張りを無下にするのも気が引けるものだから……ね?」
「「納得いかない……」」
「と、新。今日の分のリストだ、今のうちに目を通しておけ」
「か、かしこまりました…!」
「(……あれが本来の目的だったんだろうけど、タイミング良すぎない?)」
「(っていうか、マジで意図的にそういう流れにしたんだったら怖すぎなんだけど)」
「……何か?」
「「な、何でもないデース……」」
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