雷一門の兄弟子に成ったんだが
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俺は今借金取りから助けてくれたじいちゃんに連れられて、ある場所に向かっている。
今日から俺が住む場所…じいちゃんの家だそうだ。
ソコは町から離れた場所にあって、裏手には桃の木が何本も生えているらしい。
じいちゃんは鳴柱?と云う偉い?
立場に居たけど片方の足を失ってからは其れを引退し、今は育手として隊士?に成りうる弟子を探していたんだって。
で、じいちゃんが俺の借金を肩代わりしてくれてその代わりに俺を弟子にしたいらしい。
何でもその隊士は鬼狩り…鬼殺隊と言って、その名の通り鬼と戦う集団で…柱と云うのはその上位隊士達を指すみたい。
…え、俺…そんなのにならないといけないの?
修行とかしなきゃなの??
刀とか、持ったことないんだよ???
嘘すぎじゃない!!!??
あーーー…着いちゃったよ…
じいちゃんが家の扉を開ける前に男の子が出てきた。
その子は一瞬驚いた顔をしたけど、直ぐに頭を下げながらじいちゃんに挨拶をした。
あ、じいちゃんが帰ってきて嬉しいって音がする…
とても安心してる…。
…俺はじいちゃんの後ろからその子をチラリと観察する。
俺より何歳か年上で、黒髪に翠色の瞳…
今は笑ってるけど鋭い目付きがちょっと怖い…。
…ひぇっ目が合っちゃった!!
「…この子は…」
にに、に…睨んでるぅ〜!!
怖いよぉー…!!!
ジッと此方を見つめ、細められた目は鋭さが増していて…それだけで泣きそうになる。
怯えている俺を知ってか知らずか…じいちゃんにバシン!と背中を押されて前につんのめる。
危うく転びそうになった所をそっと支えてくれたその腕はとても優しかった。
お、お礼…あ、でも自己紹介しなきゃ!
咄嗟に言葉が出てこなくて、名前を伝えるので精一杯で…
だけどその子は決して嫌な顔もせず、笑いもせず…自分も名前を名乗ってくれて…
よろしくって言ってくれて…
俺の名前を呼んでくれて…
隠れたり、怯えたり…嫌な態度ばかりだった俺の頭を撫でてくれた
涙が、出た。
だって、初めてだったんだ。
そんなふうに優しく撫でてもらったのも
嘘の無い微笑みをくれたのも
俺に対して優しく暖かく向けられた音も
急に泣いて、困らせてごめん
嫌なんかじゃないんだ
嬉しかっただけなんだ
よろしく。獪岳。
俺の兄ちゃん