雷一門の兄弟子に成ったんだが
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最終選別に行ってきました
え?いきなりすぎ??
いや、だって…知り合いがいる訳でもなかったし…
まぁ、簡単に説明すると…
蝶屋敷に運ばれ、療養して…
当然の如く機能回復訓練を受けた。
善逸は見学だけしてたけど、途中から居なくなってた。
…逃げたな。
あとは、全集中の呼吸ってのを四六時中する訓練もあるらしいけど、俺はまだ鬼殺隊員じゃ無いから免除された。
…アレだよな…呼吸で瓢箪ぶっ壊すやつ。
興味無くはないけど…まだ教えて貰えないなら仕方ないか。
そして、そろそろひと月経つかな〜…くらいの時に師範から手紙が届いた。
要約すると最終選別に行って来いとの事。
…えっ…マジ?
俺まだ怪我が治りきってないのに??
更に手紙には明後日の日付が…
…師範スパルタすぎません??
此処に善逸が居たら騒ぎまくるんだろうけど…
怪我の度合いが俺とは違い軽症の部類だったので半月経った頃師範に引きずられて帰っていった。
頑張れ…善逸
俺は泣きわめいているであろう弟弟子に心の中で合掌した
そして再び手紙に視線を戻すと、この蝶屋敷から試験が行われる藤隠山に直接向かえとの事
家に戻ったら善逸が五月蝿そうだもんなぁ…。
仕方ないか…。
ご丁寧に日輪刀まで一緒に送られてきた。
師範ったら…用意周到ですね
そして俺は最終選別へと赴き
一週間耐え抜いた。
そういえば、善逸に貰った狐面全然付けてないな…と選別中被っていたら…
なんと例の手鬼に人違いされて襲われた。
巫山戯んなよ!!?
俺は鱗滝さんの弟子じゃねーよ!!!
イラッときたので攻撃してくる手を全部叩き斬る。
手だけなら一本づつならば斬る事は出来た。
だが、首付近は幾重にも手でガードされ強化してあり、傷はつけられても直ぐに再生してしまう…。
ダメだな…俺じゃこの鬼は倒せないわ。
…ここは引くことにしよう。
後に炭治郎が倒してくれるだろう
そうして逃げようとすると、素早い動きで手が伸びてきて、狐面に掠り、一部分が欠けてしまった。
あぁーー!!?
テメ…!コレは善逸から貰った初めての贈り物(?)なんだぞ!!
あ〜ぁ…見事に欠けてしまった…
一応被れるし…しょうがないか…。
最終選別にあの鬼が居ることを忘れて紛らわしい狐面を着けて行った俺にも非は有る
何より善逸に貰ったものなので捨てるのは惜しい。
「…いつか…また使えたらいいんだけど…」
その後、は何事も無く残りの日数を乗り切り、玉鋼を選んで懐かしい師範の家に向かう。
善逸…元気にしてるかな〜。
「ぐすっ…ひっ…うぅ…」
「……………」
…説明するまでもなく…善逸がくっつき虫宜しく離れなくなった。
家に帰ると師範が笑いながらおかえり、と迎え入れてくれた。
ホッとして気が抜けた俺は居間にドカリと座り込んだ。
久しぶりの我が家だぁ…。
落ち着く〜…。
ところで…善逸は何処だろう…
真っ先に出迎えてくれるのを期待してたんだが…。
ドタドタと煩い足音が聞こえて、障子がスパン!!と勢いよく開かれた。
その音にビクリと肩を跳ねさせ、音がした方を見ると今しがた考えていた弟弟子が息を切らせて立っていた。
「あ、善逸…ただい」
ま、と言い終わる前に腹にダイブされ、声を押し殺して泣く善逸
…俺は最近善逸の泣きレベルが分かってきたんだが…
大声で恥も外聞もなくギャン泣きする時はまだ多少は余裕がある時だ
で、色々余裕が無い時はこうして大人しく泣く
…腹が…生暖かい…鼻水は勘弁してくれな?
「…善逸…ほら、もう泣き止んでくれ」
俺が頭を撫でてるのとは別の手で背中をポンポンと叩くと、善逸はやっと顔を上げてくれた。
「兄ちゃん…コレ持ってて」
「ん?なんだ?コレ」
「お、お守り…最終選別…おめでとう!
本当は選別前に渡したかったんだけど…
あのね!
それ、水琴鈴って言うんだって!
すげー綺麗な音がするんだ!」
善逸の言葉にならって左右に振るとシャラシャラと耳障りのいい軽い音が聴こえた。
「…へぇ…綺麗な音だな…
ちゃんと身につけておくな。
…ありがとう。大事にする。」
「うんっ!」
この子には笑ってて欲しいな。
そのためなら…俺はなんだってするから。
そう思いながら目の前の黄色い髪を撫で上げた。