happy happy
善逸視点
今日も女の子に振られてしまった…
俺の何がいけなかったの…?
なんでも言う事は聞いたし、欲しいものも買ってあげたし、贈り物だって…その子に似合いそうな髪飾りや、美味しいと評判の甘味…値の張る着物だって、沢山働いて買ったりもした。
何度も、何度も…
でも、最後はみんな同じように俺から離れていく。
故郷に帰る事になったから
遠くの街で仕事をする事になったから
他に好いた人が出来たから
俺は信じたいものを信じる
例えば、お付き合いしている女の子から嫌な音が聞こえても…
嘲笑うように見下されても…
俺はどんな風に扱われてもいい
だって、女の子はみんな可愛らしくて、いいにおいがする
とても綺麗だし心がぽかぽかするんだ
眺めているだけで…それだけで俺は幸せだった。
でも、いつしか女の子から聴こえる恋する音を、
俺にも向けて欲しいと思った
俺を好きになってくれないかな…って願うようになった。
1人だけ…たった1人だけでいいんだ
俺を好きだと言ってくれたら、俺はその子の為になんだってする。
…でも、そんな人…簡単に見つかる別けなくて…
自分で女の子にお願いしたり、話しかけてくれたりする子は何人も居たけれど…
俺に恋する音を向けてくれる女の子は一人もいなかった
なんで、どうして…と俺がべそべそ泣いていると、不思議な音が聞こえてきた。
そして、いきなり話しかけられたんだ。
俺はビックリして飛び跳ねる勢いで顔を上げた。
目の前には無表情な女の子が居て、表情は変わらないのにその子からは俺を心配する音が聞こえてきて、俺が顔を上げたらその子は僅かに目を見開いて、音も驚いたものに変わった。
…俺を知ってる?
もしかして、俺の変な噂でも流れているのかな…。
それからお互い自己紹介をして、俺が名乗った時おかしな音が聴こえた。
…俺に苗字が無いから?
その人は、のあさんと言うらしい。
不思議な人…
のあさんからは、女の子達から聞こえていた嫌な音が一切しないんだ
それどころか…俺を気遣ってくれる音や俺が喋ってる時なんかは嬉しそうな音が聴こえて…
更には、のあさんがお菓子をくれて…それがあまりにも美味しくて…
顔も気持ち悪いくらい緩んでたはずなのに…
のあさんから好意の音が聴こえた。
俺が喜んで嬉しいと思ってる音…
俺の事を…好いてる音…
最初は、俺の耳が可笑しくなったのかと、本気で心配した。
でも、のあさんから聴こえるその音はずっと鳴り止まなくて…
っ…どうしよう…嬉しい…嬉しい…!
もしかして…もしかしたら…
のあさんなら、俺が告白しても受け入れてくれるんじゃないかって…
そんな期待をしてしまう。
会ってすぐなのに、おかしいって思う
でもね…でも…初めて自分の耳を信じたいって思ったんだ。
俺を好きになって欲しい。
この人とずっと一緒に過ごしたい。
だって初めてなんだ。
俺に嫌な音を向けなかった女の子は。
表情には出ないのに、のあさんの音はとても表現豊かで…
聴いててとても楽しいのも理由の一つだ。
ずっと、この音を傍で聴いていたいと思ったんだ。
「あの…のあさん!また俺と会ってくれる…?」
「うん。もちろん。善逸くんも私を見つけたら声を掛けてくれると嬉しい。」
よかったぁ…!
ありがとう。のあさん。
俺を、見つけてくれて
俺に声を掛けてくれて
俺は今日初めて会った貴女を好きになってしまいました。
今日も女の子に振られてしまった…
俺の何がいけなかったの…?
なんでも言う事は聞いたし、欲しいものも買ってあげたし、贈り物だって…その子に似合いそうな髪飾りや、美味しいと評判の甘味…値の張る着物だって、沢山働いて買ったりもした。
何度も、何度も…
でも、最後はみんな同じように俺から離れていく。
故郷に帰る事になったから
遠くの街で仕事をする事になったから
他に好いた人が出来たから
俺は信じたいものを信じる
例えば、お付き合いしている女の子から嫌な音が聞こえても…
嘲笑うように見下されても…
俺はどんな風に扱われてもいい
だって、女の子はみんな可愛らしくて、いいにおいがする
とても綺麗だし心がぽかぽかするんだ
眺めているだけで…それだけで俺は幸せだった。
でも、いつしか女の子から聴こえる恋する音を、
俺にも向けて欲しいと思った
俺を好きになってくれないかな…って願うようになった。
1人だけ…たった1人だけでいいんだ
俺を好きだと言ってくれたら、俺はその子の為になんだってする。
…でも、そんな人…簡単に見つかる別けなくて…
自分で女の子にお願いしたり、話しかけてくれたりする子は何人も居たけれど…
俺に恋する音を向けてくれる女の子は一人もいなかった
なんで、どうして…と俺がべそべそ泣いていると、不思議な音が聞こえてきた。
そして、いきなり話しかけられたんだ。
俺はビックリして飛び跳ねる勢いで顔を上げた。
目の前には無表情な女の子が居て、表情は変わらないのにその子からは俺を心配する音が聞こえてきて、俺が顔を上げたらその子は僅かに目を見開いて、音も驚いたものに変わった。
…俺を知ってる?
もしかして、俺の変な噂でも流れているのかな…。
それからお互い自己紹介をして、俺が名乗った時おかしな音が聴こえた。
…俺に苗字が無いから?
その人は、のあさんと言うらしい。
不思議な人…
のあさんからは、女の子達から聞こえていた嫌な音が一切しないんだ
それどころか…俺を気遣ってくれる音や俺が喋ってる時なんかは嬉しそうな音が聴こえて…
更には、のあさんがお菓子をくれて…それがあまりにも美味しくて…
顔も気持ち悪いくらい緩んでたはずなのに…
のあさんから好意の音が聴こえた。
俺が喜んで嬉しいと思ってる音…
俺の事を…好いてる音…
最初は、俺の耳が可笑しくなったのかと、本気で心配した。
でも、のあさんから聴こえるその音はずっと鳴り止まなくて…
っ…どうしよう…嬉しい…嬉しい…!
もしかして…もしかしたら…
のあさんなら、俺が告白しても受け入れてくれるんじゃないかって…
そんな期待をしてしまう。
会ってすぐなのに、おかしいって思う
でもね…でも…初めて自分の耳を信じたいって思ったんだ。
俺を好きになって欲しい。
この人とずっと一緒に過ごしたい。
だって初めてなんだ。
俺に嫌な音を向けなかった女の子は。
表情には出ないのに、のあさんの音はとても表現豊かで…
聴いててとても楽しいのも理由の一つだ。
ずっと、この音を傍で聴いていたいと思ったんだ。
「あの…のあさん!また俺と会ってくれる…?」
「うん。もちろん。善逸くんも私を見つけたら声を掛けてくれると嬉しい。」
よかったぁ…!
ありがとう。のあさん。
俺を、見つけてくれて
俺に声を掛けてくれて
俺は今日初めて会った貴女を好きになってしまいました。
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