流転する願い
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しのぶさんに働ける場所を紹介してもらい、富岡さんに案内してもらった場所は、なんと…ひささんと云うおばあちゃんが切り盛りする藤の花の家紋の家でした!
ひささんに一通り挨拶と自己紹介を終え、富岡さんにも何度も頭を下げ…その背を見送った。
「富岡さん…本当にお世話になりました。
お身体に気を付けて…お元気で。」
「…あぁ。……お前も。」
確かに、口数は極端に少ないけれど…
優しい人だ。
そして、私の生活も目まぐるしく過ぎていった。
最初の一週間は必死だった。
現代とは何もかもが違っていて、それ等を覚えるのが本当に大変で…
特に台所やお風呂…そして着るもの。
ボタン一つで火が付くキッチンや湯沸かし器って贅沢だったんだな〜…。
着物もお祭りとかに浴衣くらいしか着たことがない。
着付けなんてやってもらったから一人で覚えるのは苦労した…。
そしてここは鬼殺隊員が休む為に訪れる場所…
食事、布団の用意、部屋の掃除…
食材の買い込み…そして金銭も現代とは違うので個人的にそれらも覚えたし、分からない事は聞いたりノートに書き留めたり…
のほほんと過ごしてきた現代とは違い、此方に来てからの1日が濃厚すぎる…!
そんなこんなで、藤の花の家での生活も慣れ始めた頃…
ついに…彼等が訪れた。
夜遅くに扉を叩く音が聞こえ、ひささんと共に出迎えた。
そこに居たのは3人の男の子達。
か、かまぼこ隊だぁ…!!
ひささんが3人を先導し、私は後ろを着いていく。
我妻善逸くんがひささんの足の速さに驚き、竈門炭治郎くんがそれを窘め…
嘴平伊之助くんがひささんを褒めていて…
私はその光景をぼんやりと眺めていました。
凄い…漫画やアニメと同じやり取りだ…!
…ようやく会いたい人に…
我妻善逸くんに会うことが出来た…
女神様のおかげです
本当にありがとうございます
私は心の中で女神様に手を合わせた。
ふと、前を見ると…
チラチラと此方を伺う我妻くん
パチリと目が合うと、彼は顔を真っ青にして竈門さんにしがみついてしまった。
頭に?を浮かべて首を傾げているうちにお部屋の方に着いた。
…何だったんだろう?
先ずはひささんと共にお召し物…そしてお食事を用意する。
ひささんは動きが早くテキパキしていて、私が一つ準備し終わる内にあとの2つは綺麗に整っていて…
その所作の早さ、完璧さは思わず見入ってしまうほどだ。
流石はベテラン…。
その後食事を済ませ、それぞれ湯浴みに向かう3人を見送り…
その間にご飯の器を下げ、お布団の準備をする。
お布団を敷く際に竈門くんが背負っていた箱を少し端にずらす。
少しだけ動かしますね…と思わず出てしまった呟きに、カリ…と箱を引っ掻く音が聞こえ、了承してくれたのだと思わずほわほわした。
竈門禰豆子ちゃんにも早く会いたいなぁ。
そして、その後呼ばれたお医者さんに診察してもらい、3人とも肋が折れていて重症…
この藤の花の家紋の家で療養する事になりました。