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「華実ちゃん、見てよアレ」
「え?」
いつも通り綺蘭子ちゃんと登校していると、綺蘭子ちゃんが言った。
綺蘭子ちゃんの指さす方を見るとそこには、私の片想いの相手の風魔深嶺先輩と、...隣に一人、見知らぬ女が。
「ちょ、ちょっと、誰よあの女!!」
「あれは...確か、高等部2年の黒川崎先輩ね」
「ええ、どうしよう綺蘭子ちゃん、またライバルが増えちゃった!?」
「これはもうアタックあるのみね。さ、今日の放課後告白しなさい」
私は何食わぬ顔でそう言ってのけた綺蘭子ちゃんに、一発ゲンコツを食らわせた。
「いっったぁあ!!」
「そ、ん、な、の!出来るわけないでしょーっ!!」
「分かったわよ、んじゃあ遊びに誘いなさい!今日、丁度四時間授業だしさ」
「っ、そ、その位、なら...」
「はい。もう言ったからね」
こうして、遊びに誘うことが決定してしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ほら、行きなさい!」
先輩の後ろ姿をジッと見ていると、綺蘭子ちゃんに背中を押された。
否応なしに、私は前に出る。
「わわっ!!」
そして......前にいた先輩が丁度私の声に気付いて振り向き、私が先輩の胸にダイブする形になった。
先輩が倒れそうになる私の両腕をガシッと掴む。
まってまってまって、先輩と距離が近すぎる!!!
やばいやばいやばい!!!
自分の顔が真っ赤になってるのが見なくとも分かる。
「華実ちゃん、大丈夫?」
「だ、大丈夫、です....すみません!!!ちょっとこけちゃって!!!」
「ああ、いいんだよ。華実ちゃんが大丈夫なら、よかった」
「!!!」
相変わらず優しくて素敵な先輩に、思わず胸のときめきを感じずにはいられない。
ふと綺蘭子ちゃんを思い出して振り向くと、口パクで、言え!と言っていた。
私は勇気を振り絞って、言葉を紡ぐ。
「ところであの、先輩、今日って暇ですか?」
「ん?暇だよ...って、もしかして遊びに誘ってくれるのか?いやー、華実ちゃんみたいな可愛い女の子から誘ってもらえるなんて、光栄だなぁ」
華実ちゃんみたいな可愛い女の子....ですって...!?
ただでさえ熱かった顔が、更に熱くなる。
まるで顔に火を付けられたみたい。
それに、私の口からは言いにくかった誘いを察してくれて...。
なんて完璧なんだろう!!
やっぱり、私の王子様だ...。
「そうなんです!先輩と遊んでみたくて...ショッピングにでも行きませんか?」
「ああ、いい考えだな!」
「じゃあイチキタして、十字路集合で...あ、遊んでくださるなんてありがとうございます!!」
「ああ、またな」
先輩の背中が見えなくなった頃、私はバッと振り向き綺蘭子ちゃんにガッツポーズをした。
「え?」
いつも通り綺蘭子ちゃんと登校していると、綺蘭子ちゃんが言った。
綺蘭子ちゃんの指さす方を見るとそこには、私の片想いの相手の風魔深嶺先輩と、...隣に一人、見知らぬ女が。
「ちょ、ちょっと、誰よあの女!!」
「あれは...確か、高等部2年の黒川崎先輩ね」
「ええ、どうしよう綺蘭子ちゃん、またライバルが増えちゃった!?」
「これはもうアタックあるのみね。さ、今日の放課後告白しなさい」
私は何食わぬ顔でそう言ってのけた綺蘭子ちゃんに、一発ゲンコツを食らわせた。
「いっったぁあ!!」
「そ、ん、な、の!出来るわけないでしょーっ!!」
「分かったわよ、んじゃあ遊びに誘いなさい!今日、丁度四時間授業だしさ」
「っ、そ、その位、なら...」
「はい。もう言ったからね」
こうして、遊びに誘うことが決定してしまった。
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「ほら、行きなさい!」
先輩の後ろ姿をジッと見ていると、綺蘭子ちゃんに背中を押された。
否応なしに、私は前に出る。
「わわっ!!」
そして......前にいた先輩が丁度私の声に気付いて振り向き、私が先輩の胸にダイブする形になった。
先輩が倒れそうになる私の両腕をガシッと掴む。
まってまってまって、先輩と距離が近すぎる!!!
やばいやばいやばい!!!
自分の顔が真っ赤になってるのが見なくとも分かる。
「華実ちゃん、大丈夫?」
「だ、大丈夫、です....すみません!!!ちょっとこけちゃって!!!」
「ああ、いいんだよ。華実ちゃんが大丈夫なら、よかった」
「!!!」
相変わらず優しくて素敵な先輩に、思わず胸のときめきを感じずにはいられない。
ふと綺蘭子ちゃんを思い出して振り向くと、口パクで、言え!と言っていた。
私は勇気を振り絞って、言葉を紡ぐ。
「ところであの、先輩、今日って暇ですか?」
「ん?暇だよ...って、もしかして遊びに誘ってくれるのか?いやー、華実ちゃんみたいな可愛い女の子から誘ってもらえるなんて、光栄だなぁ」
華実ちゃんみたいな可愛い女の子....ですって...!?
ただでさえ熱かった顔が、更に熱くなる。
まるで顔に火を付けられたみたい。
それに、私の口からは言いにくかった誘いを察してくれて...。
なんて完璧なんだろう!!
やっぱり、私の王子様だ...。
「そうなんです!先輩と遊んでみたくて...ショッピングにでも行きませんか?」
「ああ、いい考えだな!」
「じゃあイチキタして、十字路集合で...あ、遊んでくださるなんてありがとうございます!!」
「ああ、またな」
先輩の背中が見えなくなった頃、私はバッと振り向き綺蘭子ちゃんにガッツポーズをした。