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そして先輩は話し終えた。

「凄い...私、先輩の事知れて嬉しいです!」
「私も、そう言ってもらえて嬉しいよ。ありがとう」
「にしてもアレです。私、四年生で死んじゃったんで、それで会えてなかったんですね」
「え、そうなのか...」
「はい、懐かしいですね〜、火縄銃でお腹をドカーンと!」
「なァに、君たち痛々しい話してるね〜」

座津守掟奴が話に入ってきた。
いやしかし....先輩の話を聞いてからだと、座津守への見方もなんだか変わってくるものだ。
いい人...というか、凄い人に感じる。

「あれ〜、イカ子ちゃん、オジサンが凄い人に感じてきちゃった?」
「なっ!.......図星ですけど.....」
「そうだぞイカ子!お師匠は強くて凄くてかっこよくて優しくて....」
「つ、つまり座津守さんのことが大好きなんですね」
「ああ!」
「私も深嶺ちゃんの事大好きだよ」
「!!!」

ボフンっと音がして、先輩の顔が林檎の様に真っ赤に染まる。
ああ、凄く照れてらっしゃるんだ...。
先輩の様な完璧人間でも照れることがあるんだなぁと思うと、なんだか人間らしさを感じて、親しみを覚えた。

「あ、あの...お師匠...急にそんな事を。言われると、その、私、ほら...」
「ほら、何?言ってごらん?」
「その...照れてしまいます...」
「よしよし、よく言えたね」

座津守は先輩の頭をポンポンと撫でる。
また先輩ぼ顔が真っ赤に染まる。
しっかし...一見クールに見える学園の高嶺の花の風魔深嶺がこんな風に顔を染めている所を見たら、何人がアウトするだろうか...。
きっと計り知れないんだろうな...。

「深嶺ちゃん、今日はイカ子ちゃん泊めてげたら?このコ、君と仲良くなりたそうだしね」
「「え」」

私と先輩の声がかぶる。
いやいやいや、お泊まりだなんて......めっちゃしたい。
座津守はどれだけいい事を言ってくれるんだ!!!

「で、でもお師匠......あいつが....」
「あー、いいじゃん。あのコもいい子だよ?」
「どぉこがいい子ですか!!!!あんなやつ、あんなやつ、!」
「あ、あの〜別に、先輩の迷惑でしたら私お泊まりだなんて....」
「いや、別に...迷惑というわけでは...」

といいつつも、顔が困った顔をしている。
絶対迷惑だこれ!!!

「深嶺ちゃんはね、キミに会わせたくない人が家にいるだけなの。ね、深嶺ちゃん、いつかは会うことになるんだからサ」
「ううううん....私も正直、もっと親しくなってみたいし、お泊まりしたいんです....でも...........」
「大丈夫だって」
「うううううううん............はい!そうですね!!イカ子。今からお前の家に行って用意するぞ!」
「は、はい!」
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