【trap-後編-】

悟飯の局部からは、子宮口を刺激されることによって溢れた体液がバータのピストンに合わせて外に漏れ出し、繋がるふたりの下半身を卑猥に汚していった。

「悟飯ちゃんのアソコ、狭くってすげぇ気持ちイイ!!」

「バータ!!!いい加減に代われっ!!!」

掴んだ手首から悟飯の反応を直に感じていたジースが忘我の境地に陥ったふたりに痺れを切らして喚き、いきなり現実に引き戻されたバータは、そこでようやく相棒の存在を思い出して破顔した。

「お前ひとりで楽しみやがって!!このドスケベ野郎が!!」

「・・・おいおい、『ドスケベ』はねぇだろ。そもそも先に悟飯ちゃんに目ェつけたのは、テメェだろうが。スケベはテメェも一緒だろ」

「だ・か・らっ!!さきに悟飯ちゃんに目をつけたオレの権利はどうなってんだ!?本来なら、一番乗りはテメェじゃなくてオレの筈だろうがっ!!」

「んな、がなり立てんなって」

「オレはもう、待ち切れないんだよっ!!」

「・・・そうか、そういや、オマエはそこでオレ達を眺めてただけだもんな」

「だ~か~ら~!いい加減にオレと代われって言ってんだよ!!」

「や~だ~よ~ん!オレ、悟飯ちゃんのこと気に入っちゃったも~ん!」

「バータ!!!テメェ!!!」

「だから、そういきり立ちなさんなって。・・・悟飯ちゃん、体勢変えるよ」

「あっ・・・!・・・あぅ・・・!」

ふたりのやり取りの間にぐったりと脱力していた悟飯は、バータの声と共に目まぐるしく回転した景色に目眩を起こしそうになり、咄嗟に浅い呼吸を止めて込み上げてきた吐き気に耐えた。
華奢な躰をバータに預ける形で騎乗位を取らされてもなす術もなく、どうにか吐き気を堪えた悟飯は、ひたすら肩を使った荒い呼吸を繰り返すしかなかった。
その悟飯の桃尻をジースに見せつけるように両の手で左右に割り、バータは悟飯が己の耳を疑う残酷な提案をジースの眼前に叩きつけた。

「まだ『こっち』が残ってんだろ」

「・・・なるほどな。今のうちに『こっち』も戴いておこうって魂胆か」

「悪くねぇ話だろ?」

「ああ、悪くないね。・・・って、悟飯ちゃん、すっごい濡れてんじゃん。『こっち』までびしょびしょだよ?この分だったら、悟飯ちゃんのジュースだけで挿入できそう!」

言うや否やジースの指が悟飯のアナルに差し込まれ、悟飯は俄かには信じ難いジースの行動への驚愕と、いきなり現れた直腸への異物感に身を竦ませた。

「あっ、あっ、あっ・・・やっ!!イヤッ・・・!!」

悟飯の常識を覆す状況に、悟飯は力の入らない腕で上半身を起こして無意識の逃亡を謀った。
だが、それとほぼ同時に再びバータの肉塊で子宮口を責められ、腰が抜けてしまいそうな甘い衝撃に、それきり悟飯の躰は動かなくなった。

「悟飯ちゃん、気持ちイイの?アナルがひくひくしてる」

ジースの言葉通りに、悟飯のアナルはバータに突かれる度に局部の内壁と共に収縮し、バータの肉塊とジースの指をきつく締め付けていた。
そのリアルな陰部の動きと、懐中電灯の灯りにてらてらと妖しく照り返す悟飯の体液が、否が応でもジースの興奮と性欲を煽り立てる。
淫らに悶える悟飯にさらなる欲情を促されたジースは、バータの律動に合わせて焦れたように悟飯のアナルをかき混ぜ始めた。
この頃になっても直腸の異物感は消えないものの、バータの責めに喘ぐ悟飯の躰はアナルを解される痛みをほぼ感じ取ってはおらず、図に乗ったジースは挿入する指の本数を増やして巧妙に悟飯の快感を操作した。

「悟飯ちゃん、痛くない?」

何が『快』で何が『不快』なのか、ありとあらゆる感覚がまぜこぜにになった悟飯にはもはや判別不能であり、悟飯は否定も肯定もできないまま、ただ細身の白い体躯をバータに揺さぶられているだけだった。
悟飯の返事がないのをどのように受け止めたのか定かではないが、ジースは悟飯が抵抗できないのを良いことに―例え悟飯が抵抗可能な状態であっても、とうのジースは意にも介さなかったであろうが―花開く前の蕾のような悟飯のアナルにゆるゆると押し入った。

「ああっ!!あっ!あっ!あっ!」

溢れるジュースにふやけて外部からの異物の挿入が可能だったとはいえ、日常生活に於いて機能を果たす以上に無理矢理拡げられた括約筋と、両側から引き伸ばされた陰部の痛みに悟飯の両脚の筋は張り詰め、小刻みに痙攣してジースの不当な侵入の無謀さを訴えた。
それにも構わずジースは腰を進め、薄い膜越しに感じるバータの肉塊とジースのペニスに、悟飯の意識は所々で途切れかかった。
ジースは悟飯の中に腰を深く沈めると最奥の前立腺にペニスを押し当て、それが偶然の産物であったにしろ、悟飯の局部を責めるバータとの間で強固な協力体制を敷く結果を招いていた。
下からバータに突き上げられては子宮が震え、後背からジースに揺さぶられては直腸が収縮し、生殖器官と消化器官の双方に交互に与えられる快感が、陰核を愛撫されるのとは比較にならないほどのダメージを悟飯の躰に与えた。
知らず知らずのうちに仰け反った視界の中で天井がぐらぐらと揺れ、それが躰の揺さぶりと相俟って酩酊状態ともいうべき享楽の果てを味わい、悟飯は柳の枝のようにしならせた上体をさらに柔軟体操を強要されているような角度で仰け反らせて喘ぎ続けた。
その、逸らされて突き出した悟飯の胸を下からバータが鷲掴み、形の良い乳房の柔らかさを愉しんだ後、これまで受けた性的刺激に固く腫れ上がった乳首を弄び始めた。

「はあっ・・・!あっ、あっ、やっ・・・!」

快楽が凝縮したそこをバータの指先で嬲られて発した電気が陰核に流れ込み、電流によって肥大した陰核がバータの腹部に擦られることで、悟飯の中の快楽の波はさらに勢いを増していった。
その官能の波に攫われるように悟飯が無意識に腰を揺らすと、性的興奮を喚起させる艶かしくも悩ましげな細腰の動きに、ジースとバータは目を奪われた。

「おい、とうとう腰を振り始めたぜ」

「ノってきたじゃない、悟飯ちゃん」

士気が上がったふたりは快楽の波に乗る悟飯のリズムに合わせて抽挿を繰り返し、やがて彼らの呼吸と鼓動は、時と共に小気味よいテンポを刻んで重なり合っていった。
その、絶頂に向かって一直線に突き進む快楽と、脳が沸騰するような興奮と、激しい運動に吐き出されるふたりの荒々しい肺呼吸を圧して悟飯の嬌声が更衣室内に響き渡り、音響効果に注意を払わなかった造りの壁に跳ね返ってはいかがわしい闇の中へ次々と消えてゆく。
悟飯の乳首を弄ぶバータの手が腹部へと移動して白い肌の上から下腹部を撫でると、躰の内部からと外部からの子宮への刺激に、悟飯の腰が大きく揺らいだ。
内部を圧迫する肉塊の存在が確認できるほどの強さでバータが下腹部を押すと悟飯の嬌声は悲鳴へと変わり、開いた口の端から溢れた唾液が頬を流れる汗に混じって尖った顎へと滴った。
バータの大きな掌は子宮だけではなく膀胱までも圧迫し、苦痛と快楽に喘ぎながら、悟飯は生理現象である第3の感覚を自覚した。
尿意を催すに至っていないが、時期的にも状況的にも必要に迫られて補給した水分が、早くも膀胱の中で尿へと変化していた。
その尿が溜まった膀胱への愛撫ですら強い快感を生み出して、容赦なく悟飯の理性を削り取る。
この時のバータのこの行動が後にどのような作用をもたらすのか、未来はあまりにも不確定の要素に満ちていた。
皮膚の上からと内部からの子宮への愛撫に、苦痛から逃れたい精神を裏切って悟飯の躰はめくるめく悦楽に狂喜した。
唐突に悟飯の視界が暗闇に閉ざされては、また暗い天井が姿を現し、視界に映る天井は再び黒く霞んで姿を消してゆく。
両の脚の感覚はとうの昔に消え、冷えた床の感触も今の悟飯の躰には何の支障にもならなかった。
3人の怪しい息遣いと上昇した体温が室内の温度と湿度を上げ、3人は汗だくになりながらも、誰も快楽を貪る行為を止めようとはしなかった。
スポットライトのように懐中電灯が照らす灯りの中で繰り広げられた狂宴に、三者三様の異様な興奮とかつてない快感はクライマックスに向かって昇り詰め、3人はほぼ同時に意識と欲望と喜怒哀楽を開放した。
それとほぼ同時に、喜悦が極まった悟飯は、狂宴の締め括りにバータの掌に圧迫された下腹部から黄金の雨を降らせたのだった。
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