【王子様とお姫様】

【王子様とお姫様】


「お願いします、ベジータさん」


(!!ご、悟飯がこのオレに願い事だと!?)


成長した長髪の悟飯はとても子供とは思えない色気があったが、髪を切った悟飯は可愛さが際立ち、肌の白さと相俟って外見はまるで女の子。
その悟飯を父親の悟空を始め、師匠のピッコロや未来の弟子のトランクスが守ろうとしているのだから、彼らにしてみれば悟飯はお姫様とも言うべきポジション。
お姫様には王子様がつきもの。
王子様と言えば、サイヤ人の王子ベジータ。


(何ということだ・・・。このオレと悟飯はまんま王子様とお姫様。これ以上はないお似合いカプではないかっっ)



「サイヤ人(悟飯)の王子(様)はこのオレだ―っっ!!!」


「!ベジータの気が一気に膨れ上がるっ!!」


「さすがベジータだ、助かったぜっ!!」


「・・・父さんの叫びから邪な本音が聞こえた気がする・・・」





帰りの宇宙船の中。



「貴様、まさか悟飯に対して良からぬことを考えているのではあるまいな」

「フン、悟飯の師匠だからと言っていい気になるなよ、ピッコロ」

(コイツとカカロットを倒せば悟飯はオレのものっっ)


「ピッコロさんとベジータさんって、意外と仲が良かったんですね、知らなかったなぁ」

「・・・悟飯さん、オレにはあの二人から異様なオーラが立ち上っているようにしか見えません・・・」

(分かってないなぁ、二人共。悟飯さんはいずれオレのものになるっていうのに)


(んー?悟飯はオラのだ)



悟飯の王子様になるのは誰?





END

ここまでお読み戴きありがとうございました。
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