【回転木馬】

【回転木馬】


乱れた髪と乱れた心と


あなたに乱された昨夜


火が点いた身体は燃えるように熱くて


でも


抱き締めたあなたの身体は


僕よりもっと熱くて


息も出来ない苦しさに


あなたに縋り付いた


そんな息苦しさもいつしか心地良く感じて


気が付いたら


あなたの腕の中にすっぽり包まれてた今朝


何喰わぬ顔をして朝食を摂りながら


あなたの顔をこっそり盗み見てた


いつもと変わらない風景


いつもと変わらない時間


いつもと変わらない日常


なのに


変わってしまった僕とあなた


逢えなかった時を一気に埋めるように


求められ


捕まって


今夜もまた


あなたの腕の中に


戻ってきてしまう僕はきっと


回転木馬


くるくると時間を回って


あなたの元へと


戻ってくる


何度も


何度も


回転木馬の僕の上には


生涯


あなたしか乗らない


あなたしか乗せない


あなたの前で止まる僕は


あなただけの


回転木馬





END

ここまでお読み戴きありがとうございました。
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