《天国からのメッセージ》



午後の授業を終えて、悟飯は真っ直ぐに帰宅した。帰宅して部屋に荷物を置くとシャワーを浴びて、タンクトップに短パンといったラフな格好のまま再び部屋に入る。思いっきり背伸びをして悟飯は大の字で布団に背を向け倒れ、数分天井を眺めた。暫く眺めていたが、ガバッといっきに背を起こし、鞄の中をゴソゴソといじり、教科書や参考書に挟んで置いた手紙を取り出す。いつも悟飯はこの数ある手紙を捨てる訳にもいかず、差出人がわからずでは返事も書けず、どうすればいいのか困っていた。
それは日々増えるばかり。

「まいったなぁ…」

濡れた頭をポリポリかきながら、悟飯は封筒を束にして、今度はファイルの中に挟んだ。

その時だった―――

悟空がドアのノックもせず、悟飯の部屋へ入って来た。悟飯は慌てて鞄と一緒にクリアファイルを隠そうとしたが間に合わず、隠すどころかバラ撒いてしまう。悟空はそのバラ撒かれた手紙を見て、今日も貰ったんかと気にはしたものの黙って手紙を拾い始めた。

「すみません、お父さん」

自分宛てに貰ったラブレターを悟空に拾って貰うのが悟飯にはとても申し訳なく思えた。悟空が拾った手紙を手渡され、急いでクリアファイルに挟み、鞄に納めようとすると、悟飯は鞄の底に一通の封筒を見つけた。自分の持っている封筒が残っていたんだと思い、悟飯は手にすると、その封筒は封がしっかりとされていた。悟飯自信全く身に覚えがない。悟飯は静かにその封筒を開封し、中に入っている便箋を取り出して読む。その便箋に、差出人の名はなくとも悟飯には誰が書いたのか、はっきりと分かった。一行のみ書かれている文を悟飯は何度も繰り返し読み、その便箋を胸に抱きしめる。動きが止まった悟飯を見て不思議に思った悟空が近寄ると悟飯が飛びついてきた。

「うわっ!ど、どうしたんだ、悟飯?」
「僕も好きです、お父さん!」

それが手紙の〔返事〕

今まで悟飯から抱き着かれることなんてなかった悟空は驚いたが、それよりも嬉しくて悟飯を抱き返す。
何が悟飯を動かしたのかは、自分の書いた悟飯へのラブレターだったことは、悟空は知ることはない。無意識の内に悟空は悟飯のタンクトップの中に手を這わせていた。

「あ、あの…お父さん」

悟飯の言葉に我に返った悟空はすまなそうに悟飯から離れる。

「す、すまねぇ…オラ、悟飯のことになっと、どうも…その…我慢できねんだ」
「…僕、少しビックリしましたけど、嫌ではなかったです」

ただ悟飯は恥ずかしくて無言の悟空に堪えられなかっただけ。もっと自分に触れて欲しい、そしてもっと悟空に触れたいと悟飯は思い、自ら悟空を自分の方へと向き返らせ、優しく軽く悟空の唇に悟飯の唇が触れる。すると、悟飯は顔を真っ赤に染め上げた。悟空がその口づけに応えたからだ。悟空の指が頬を撫で、ゆっくりと上に滑らせると同時に舌が悟飯の舌にいやらしく絡みつく。悟飯は瞼を閉じて睫毛を震わせ、平常心ではいられない。感じてしまって羞恥が増し、苦しくてまともな息が出来ない。漸く悟空の唇が離される。どちらのモノともいえない唾液が糸を引き、少し名残惜しそうに悟飯の瞳と唇が動く。

「…っはぁ…悟飯、大丈夫か?」
「…………っン…は、い」

呼吸を整えながら悟飯は答え、顔を両手で隠した。可愛い行動をする悟飯に悟空の心はとても穏やかになった。

悟空の出した悟飯へのラブレターが引き起こして結ばれた二人はこの先、何が起ころうとも至難を乗り越えてゆくのかもしれない。



END

図々しくも、お忙しいチロル様に「空飯のイチャラブで是非続きを!!」
と水樹がお願いして、奇跡のコラボが実現しました。

悟空さんに『もっと触れて欲しい』と思う悟飯ちゃんがいじらしくて、仕草とかもモノスゴク可愛いです(≧∇≦)!!!
悟空さんと悟飯ちゃんはイチャイチャラブラブしてればいい、と私は思ってるので、そんな空飯好き~を幸せにしてくれます(*^o^*)
悟飯ちゃんは、どんな気持ちであの手紙を何度も読み返したんだろうか、とか、考えたらキュンキュンしちゃいますっ☆
チロル様、素敵な空飯をありがとうございました(^з^)-☆Chu!!
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