〈死後九百年〉資料集

・魔力 …… 体内を巡るエネルギーの一つ。
 口頭で詠唱を行うことによって放出することが可能。これを「魔法」という。


・魔法 …… 詠唱を伴うことによって、体内の魔力を放出する行為。
 基礎魔法(基本魔法)、付加魔法(発展魔法)、特殊魔法に加え、これら以外の魔術や呪術、種族的/家系的な異能といったものは「それ以外」とまとめられる。付加魔法はそれ単独で行使することができないため、魔法は「基礎」「特殊」「それ以外」の三種類に大別するとされている。
 魔法書によって「基礎魔法/基本魔法」、「付加魔法/発展魔法」などと呼称が異なる場合がある。
 また、魔法の発動には詠唱が必要である。基本的にいずれの魔法やそれ以外の異能には「適切な詠唱がなされないと発動しない」という制約がある。
 エルフ族の伝承本には、必ずしも詠唱を必要としない「無詠唱」という方法が記されている。しかしこれは伝説的なものであり、魔法学において無詠唱の境地に至った者はいないとされている。
 

・魔力の相性 …… 火を水が打ち消すなど、自然法則に準じたものはあるが、基本的には魔力が強い方が勝つ。魔力の量や質には個人差があり、より量・質・精度が上回る方が相手を圧する。


・魔獣 …… すべての生物は体内に魔力を宿している。その量は種によって異なるが、人型を基とした諸種族は高く、通常の熊や犬、狼、兎などといった動物や、植物は有する魔力が微量であるという傾向がみられている。
 特に魔力が強く、外見に異形が見られる獣を「魔獣」と呼ぶ。
 魔獣の血は瘴気を帯びており、耐性のない者が触れると呪いを受けるか、命を失う。ゆえに、魔獣はひとに害をなすものと一般に認識されている。


・魔石 …… 魔力を宿した特殊な鉱石を指す。
 風・雷・火・水・草の魔力をもつことが多い。
 中には特殊魔法に使えるものもあり、通信用や移動用の魔法道具の開発に用いられる。
 一般市場に出回ることは少なく、その多くは騎士警備団を通して国に管理される。希少価値の高いものであるから、奴隷取引と同様に儲かる商売と言われている。しかし、一般市場/裏市場にて販売されるのは違法であり、取り締まりの対象である。
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