第35話
夢小説設定
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誰かに呼ばれたような気がして、目を覚ました。
「…」
―――病室。
私の良く知っている部屋だ。
執務室というべき場所かな。
私の専用デスクが置いてあるからすぐに気が付いた。
それに。
「…やっちまったよ」
思い出す、あの出来事。
酔った勢いに任せて暴言吐いて、挙句の果てには発作を起こして倒れる始末。
最近薬管使わなくてもいけたのに…感情の起伏が原因か。
「最悪だよもう…」
鬼灯様に嫌われた。
完全にあの眼は本気だった。
「…」
ベッドから起き上がって、しばらく頭を抱えた。
ズキン、ズキンと痛むものは頭か。
それとも胸の奥底なのか。
わかないほどに、痛みは続いてしまう。
「夜鈴」
きぃ、とドアが開いた。
誰かと思えば珍しい。
「チュン?」
「…ごめんなさい」
「何を謝るんだ?」
「私のせいなの。無理にお酒を飲ませたから」
「…」
揺れない表情。
けれど声はしおれていて。
「違うよ。チュンのせいじゃない。
あれくらいで酔ったりしないさ」
「でも、夜鈴はお酒が飲めないんでしょ?」
「まぁ…体のこともあるしな」
「…ねぇ夜鈴、聞いていい?」
「なんだ?」
チュンはベッドに腰を掛けた。
それから曇りのない真黒な瞳で私を捉える。
「その指輪は本当に必要なの?」
「―――……」
一瞬、頭が真っ白になった気がした。
「チュンにしてはえらく言葉が回りくどいな。
さしずめ…五道転輪王の差し金かな?」
「うん」
「チュンに隠し事は無理なようですね」
ガラリ、と扉があいた。
やはりというのか、そこには五道転輪王がいた。
「お見舞いです」
「…ポンコツ道士。笑顔が黒いぞ?」
私も思わず口角を上げてしまった。