第32話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…」
ふと、目を覚ました。
周囲はまるで保健室みたいで。
なんだか高校みたいで懐かしいなぁと思った。
徐に身体を起こしてみれば、腕には包帯が巻いてあった。
あぁ、やっぱりあれは夢じゃ無かったんだ。
あの後は、よく分からなくなって、倒れて、それっきり。
先生は…。
人…じゃないよな、あれは。
鬼?
まぁ、現にこうして幽霊とか見ちゃったわけだし。
というか加々知もワケありだよなぁ…
…。
考えてもキリが無いか。
鬼だろうが、なんだろうが、先生は確かに俺を助けてくれたわけだし。
「わけわかんねぇ…」
「それでも男ですか?」
「…」
気がついたら隣に加々知が座っていた。
いつから!?
「ふと目を覚ました、辺りからですかね」
「最初っからじゃねーか!つか、人のモノローグ読むのやめて!恥ずかしい!!」
加々知。
いや、姿はまるっきり違う。
頭に角を生やし、ワックスのない艶やかな黒髪。
真っ黒な着物を着ていた。
やっぱり…加々知も、か。
「驚かないんですね」
「オバケみちゃったし?」
「存外、肝が座ってるんですね」
そうかもな、と呟いた。
「加々知…ここはどこだ?」
「地獄です」
「へー」
「…」
「…地獄かぁ」
チラッ
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…マ、マジ?」
「…」
「真顔こえーよ!!!やめろよ!!」
「地獄ですよ、夜智さん」
酷く、気に食わないような、
加々知は言った。
突拍子もないことばかりで、頭は混乱するのみ。
「地獄…ってことは、俺、俺…し、死んだ…!?」
「ええ」
「ぎゃああああああああ!!!」
「嘘ですよ」
「加々知てめぇコノヤロオオオオオォォォ!!!!」
思わず加々知の胸ぐらを掴み上げた。
が、俺はすぐにハッとして手を離した。
本能が告げてる。
加々知に手を出してはいけない、と。
加々知に手を出したら俺が殺られる。
「あなた今臨死体験してるって感じです」
「臨死…?」
「身体は死んでません。意識はこちらの世界と言った所です
「俺帰れるの!!?」
「…ええ」
「よかったー!
…なんだか色んなことがありすぎて、頭がついていけねーや」
「…」
「あ、そうだ。夜鈴先生は?
夜鈴先生に助けて貰ったのにお礼をいってねーや」
「夜智優さん」
今度は加々知が俺の胸倉を掴み上げた。
その行動に俺は半ば放心してて。
加々知は鋭い瞳で俺を睨みつけた。
「事情を知らない人間如きが、夜鈴の名前を語るな」
それは。
怒りという感情を剥き出しにして、俺に牙を向けた。