第16話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「―――このようにして、鬼は人間の臓器とは異なる作りをしています。
以上で、論文を述べさせて頂きます。ご静聴ありがとうございました」
盛大な拍手が広がる中、私は一礼をして、立ち去った。
あの世医学研究発表会。
ここでは名だたる多くの名医が集まっており、各々の研究を発表している。
まだ地獄には不明な点や、疫病対策など不完全な場面が多々ある。
だからこうして年に数回、医薬品やそれぞれの分野の研究を進めている。
地獄の医学の発展を望んで。
地獄ホールを出て(お偉いさん方には挨拶を済ませた)荷物を整える。
テレビ取材云々は面倒なのでこういう時はさっさと帰るのが一番。
そう思っていたが。
「夜鈴様!」
「…義経か?」
珍しい。
烏天狗警察の牛若丸こと、源義経公。
地獄に帰ってから久しぶりに会ったな。
「今日も大変素晴らしい発表でしたよ!」
「話を聞いても筋肉ムキムキになる方法はないぞ?」
「いえ!!夜鈴様のお話を聞いていて、精神的にも強くならねばと思いまして」
「…人にとやかく言うつもりは無いが、義経はそのままの方が私は好きだぞ」
「!」
「…じゃあ私はこれで」
「あの、夜鈴様!!」
「ん?」
「この後お時間ありますか!!?」
「えっと―――」
時間か…。
この後は閻魔様の健康診断入ってるしな…
義経には悪いが断るしかない。
「夜鈴ちゃん、何してるの?」
「げっ!?」
「ごめんね~先に夜鈴ちゃんとは予約が入ってるから」
白澤は急に私の腕を引っ張っていく。
義経はそのまま取り残されて。
「白澤…何の用だ?」
「だって今日は医研でしょ?僕も参加してるよ」
医研=医学研究発表会のこと。
確かにここに白澤がいるのはおかしくないが…
「この前玉砕したんじゃなかったのか?」
「まぁね。でもそんな簡単に諦められるわけないじゃん」
「…」
「それにあいつならまだしも、他の男が夜鈴ちゃんの傍にいるのは許せないなぁ」
「…白澤」
「なんてね」
白澤はパッと私の腕を離して、懐から何かを取り出した。
それは小さな袋に包まれてる薬管。
そういえば昨日白澤が落としてまた持って帰ったんだ。
壊れてしまったかもしれないので、一応。
「どこも破損してないよ」
「ありがとう。助かる」
「お礼に何か頂戴」
「…金は払ったじゃないか」
「追加料金!」
「………」
「夜鈴ちゃんの1日貸し出しをしてほしいな」
「断固!!!拒否!!!」
「えぇ~!桃源郷人材派遣ってことでさぁ!!」
「鬼灯様に面と向かって言え!!」
全く白澤に借りを作るとろくなことがないな…