第一幕
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
1880年 6月15日。
「楽しんできなさい。」
「はい、お父様!」
ウチは馬車に乗り込んだ。
オペラ座へと向かうべく…。
*****
「着きました、お嬢様。」
「ありがとう。」
モード商によって仕立て上げられたドレスを揺らし、御者の手を取る。出来ればユーリやお父様とも見てみたかったけれども…。今度また来るときは誘ってみよう。
オペラ座の前にはたくさんの貴族の馬車があり、色鮮やかなドレスたちがひしめき合っている。
しかし、彼らはウチが道行くたびに此方を凝視する。
きっとドレスが素晴らしいものだからに違いない。
コルセットで絞められた腰が少々苦しいが、我慢しよう。
それにしても、妙に見覚えのある場所だ…。
しかし、特に気にも留めずウチはオペラ座へと足を踏み入れた。
そんなウチの予感はすぐに的中することとなる。
大理石の床、豪勢な階段。
見たことがある。
ゲーム、「オペラ座の怪人」で。
いやいや、似ているだけかもしれないだろう!!
「あぁ!マルクス様!!」
多くの貴族たちを押しのけ、中年の男性二人がウチの前へと半ば転がり込むように姿を現した。
「この度はオペラ座へのご来訪、誠に感謝感激でございます!」
どうやら緊張しているのか、所々日本語が可笑しい気が…。それは勿論、公爵令嬢のウチのせいであろう。
しかし、彼ら以上にウチは緊張していた。
やはり、ゲームで見たことある二人だったからだ。
「こ、こちらこそお出迎え感謝いたします。
ミスターポリグニー、ミスターデビエンヌ。」
緊張を表に出さないよう、にっこり笑うと二人は感嘆の声を漏らした。
「まさか…、ご令嬢に知っていただけるとは…。」
ポリグニー、デビエンヌは照れくさそうに、うなじを掻く。
反応からして、二人はこのオペラ座の支配人たちで間違いないようだ…。
「えぇ、私オペラに興味がありまして。」
「さようでございますか!ではきっと本日の『ファウスト』もお楽しみいただけるかと思います!」
ポリグニーの瞳は炯々とする。
「では、ボックス席にご案内いたします。」
すかさずデビエンヌがウチを上の階へとエスコートする。
出遅れたポリグニーも後についてウチはオペラ座へと完全に踏み入ってしまったのだった。
どうせエキストラだから。
その考えが甘かった事をウチはすぐさま後悔する事となる。
「楽しんできなさい。」
「はい、お父様!」
ウチは馬車に乗り込んだ。
オペラ座へと向かうべく…。
*****
「着きました、お嬢様。」
「ありがとう。」
モード商によって仕立て上げられたドレスを揺らし、御者の手を取る。出来ればユーリやお父様とも見てみたかったけれども…。今度また来るときは誘ってみよう。
オペラ座の前にはたくさんの貴族の馬車があり、色鮮やかなドレスたちがひしめき合っている。
しかし、彼らはウチが道行くたびに此方を凝視する。
きっとドレスが素晴らしいものだからに違いない。
コルセットで絞められた腰が少々苦しいが、我慢しよう。
それにしても、妙に見覚えのある場所だ…。
しかし、特に気にも留めずウチはオペラ座へと足を踏み入れた。
そんなウチの予感はすぐに的中することとなる。
大理石の床、豪勢な階段。
見たことがある。
ゲーム、「オペラ座の怪人」で。
いやいや、似ているだけかもしれないだろう!!
「あぁ!マルクス様!!」
多くの貴族たちを押しのけ、中年の男性二人がウチの前へと半ば転がり込むように姿を現した。
「この度はオペラ座へのご来訪、誠に感謝感激でございます!」
どうやら緊張しているのか、所々日本語が可笑しい気が…。それは勿論、公爵令嬢のウチのせいであろう。
しかし、彼ら以上にウチは緊張していた。
やはり、ゲームで見たことある二人だったからだ。
「こ、こちらこそお出迎え感謝いたします。
ミスターポリグニー、ミスターデビエンヌ。」
緊張を表に出さないよう、にっこり笑うと二人は感嘆の声を漏らした。
「まさか…、ご令嬢に知っていただけるとは…。」
ポリグニー、デビエンヌは照れくさそうに、うなじを掻く。
反応からして、二人はこのオペラ座の支配人たちで間違いないようだ…。
「えぇ、私オペラに興味がありまして。」
「さようでございますか!ではきっと本日の『ファウスト』もお楽しみいただけるかと思います!」
ポリグニーの瞳は炯々とする。
「では、ボックス席にご案内いたします。」
すかさずデビエンヌがウチを上の階へとエスコートする。
出遅れたポリグニーも後についてウチはオペラ座へと完全に踏み入ってしまったのだった。
どうせエキストラだから。
その考えが甘かった事をウチはすぐさま後悔する事となる。