第0章
夢小説設定
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「この者からは魔力の波長が一切感じられない…色も、形も、一才の無である。よって、どの寮にもふさわしくない!」
闇の鏡がそう言い放つと、周りの生徒たちの囁きが大きいものに変わった。
やっぱり。
鏡の前で縮こまりながら、申し訳無い気持ちで一杯だった。
ざわざわするなか、それを破ったのは学園長。
「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない!」
大袈裟な身振り手振りで悲しみを表現しているが、顔面は満面の笑みだ。
とうとうストレスでおかしくなったのかな…。
学園長は更に続ける。
「しかし、魔力の無い子供を放っておくのはナンセンスですねぇ。しょうがないですね、私が面倒みてあげましょう!私とぉっても優しいので!」
いや、展開早すぎない!?
しかも、ちゃっかりウチが異世界出身なの考慮しちゃってるし。
話聞いてたのね…。
しかし、周りの怪訝そうな視線は未だ突き刺さったまま。
「だったらその席、俺様に譲るんだゾ!」
「あっ待ちなさい!この狸!」
いつのまにか学園長の鞭から抜け出したグリムが、ポスっと床に着地する。
「そこのニンゲンと違ってオレ様は魔法が使えるんだゾ! だから代わりにオレ様を学校に入れろ!」
自慢気に胸を叩くグリム。
「魔法ならとびっきりのを今見せてやるんだゾ!」
グリムがふんぬと力む。
その様子に咄嗟に危機感を感じた赤髪の少年が声を上げた。
「みんな伏せて!」
シナリオに夢中になっていたウチは、リドルくんの声で自分も逃げなければならないことに気付く。
しかし、時既に遅し。
「ん"な"~~~!!」
グリムが大きく叫ぶと同時に、辺り一面青い炎に包まれる。
ボボンッ
炎があちこちに飛び散る。
勿論、グリムの近くにいた且逃げ遅れたウチは巻き込まれる度100%。
「うわっ!!!」
視界に青い光が見えて、咄嗟に目を瞑る。
此処で死んじゃうの?!
そう考えているが、全く痛みも衝撃もない。
薄っすら目を開けると、そこには黒い羽の散りばめられたマントがはためいていた。
「っ…ありがとうございます!」
意外な人物の助けだ。
驚きながらもお礼を言うと、学園長は顔だけでウチに振り返りにこりと笑った。
「怪我はありませんか?」
コクコクと頷く事しか出来なかった。
あんな余裕のある笑みを見せられては、胸がドキドキする以外何がある?
返事なんてする余裕はない。
「うわあ!!あちちちっ!尻に火が!」
しかし、生徒たちの騒ぎ声と青い炎だらけの鏡の間を見て、一転してその頼もしい表情が消え去った。
「このままでは学園が火の海です!誰かあの狸を捕まえてください!」
そう叫び声をあげ、生徒たちに泣きつく姿は似て非なるもの。
学園長って、実は二重人格なのでは?
そんな事を考えている内にグリムは青い炎を出し続けている。
寮長ズが何とかしていると分かっていても何だか心配だ。
「…姫よ。」
「…え?」
低い声が後ろから聞こえる。
後ろを振り返ると、闇の鏡と目が合う。
今、姫っていったよね?
人違いな気がするけど闇の鏡は相変わらずウチを見つめ続けている。
「歌うのだ、姫よ。」
「…ん?」
闇の鏡がそう言い放つと、周りの生徒たちの囁きが大きいものに変わった。
やっぱり。
鏡の前で縮こまりながら、申し訳無い気持ちで一杯だった。
ざわざわするなか、それを破ったのは学園長。
「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない!」
大袈裟な身振り手振りで悲しみを表現しているが、顔面は満面の笑みだ。
とうとうストレスでおかしくなったのかな…。
学園長は更に続ける。
「しかし、魔力の無い子供を放っておくのはナンセンスですねぇ。しょうがないですね、私が面倒みてあげましょう!私とぉっても優しいので!」
いや、展開早すぎない!?
しかも、ちゃっかりウチが異世界出身なの考慮しちゃってるし。
話聞いてたのね…。
しかし、周りの怪訝そうな視線は未だ突き刺さったまま。
「だったらその席、俺様に譲るんだゾ!」
「あっ待ちなさい!この狸!」
いつのまにか学園長の鞭から抜け出したグリムが、ポスっと床に着地する。
「そこのニンゲンと違ってオレ様は魔法が使えるんだゾ! だから代わりにオレ様を学校に入れろ!」
自慢気に胸を叩くグリム。
「魔法ならとびっきりのを今見せてやるんだゾ!」
グリムがふんぬと力む。
その様子に咄嗟に危機感を感じた赤髪の少年が声を上げた。
「みんな伏せて!」
シナリオに夢中になっていたウチは、リドルくんの声で自分も逃げなければならないことに気付く。
しかし、時既に遅し。
「ん"な"~~~!!」
グリムが大きく叫ぶと同時に、辺り一面青い炎に包まれる。
ボボンッ
炎があちこちに飛び散る。
勿論、グリムの近くにいた且逃げ遅れたウチは巻き込まれる度100%。
「うわっ!!!」
視界に青い光が見えて、咄嗟に目を瞑る。
此処で死んじゃうの?!
そう考えているが、全く痛みも衝撃もない。
薄っすら目を開けると、そこには黒い羽の散りばめられたマントがはためいていた。
「っ…ありがとうございます!」
意外な人物の助けだ。
驚きながらもお礼を言うと、学園長は顔だけでウチに振り返りにこりと笑った。
「怪我はありませんか?」
コクコクと頷く事しか出来なかった。
あんな余裕のある笑みを見せられては、胸がドキドキする以外何がある?
返事なんてする余裕はない。
「うわあ!!あちちちっ!尻に火が!」
しかし、生徒たちの騒ぎ声と青い炎だらけの鏡の間を見て、一転してその頼もしい表情が消え去った。
「このままでは学園が火の海です!誰かあの狸を捕まえてください!」
そう叫び声をあげ、生徒たちに泣きつく姿は似て非なるもの。
学園長って、実は二重人格なのでは?
そんな事を考えている内にグリムは青い炎を出し続けている。
寮長ズが何とかしていると分かっていても何だか心配だ。
「…姫よ。」
「…え?」
低い声が後ろから聞こえる。
後ろを振り返ると、闇の鏡と目が合う。
今、姫っていったよね?
人違いな気がするけど闇の鏡は相変わらずウチを見つめ続けている。
「歌うのだ、姫よ。」
「…ん?」