第0章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お似合いですよ!」
「はは…。」
オクタヴィネル寮のモストロラウンジ。
其処のとある一室では、ドレスに身を包んだウチと、それを見て悪い顔で笑うジェイドとアズールの姿。
「いやあ、我々もショービジネスに興味がありまして…、ナマエさんには感謝しかありません。」
ピラピラと手元の契約書をチラつかせるアズール・アーシェングロット。
2人とも悪徳商人の如く悪い顔をしているからか、そんな2人と契約してしまったからか、ウチは震え上がった。
「ねぇねぇ、舞台セット終わったよ〜」
部屋にひょっこり顔を出すジェイドとそっくりな男。フロイド・リーチ。
「では、ナマエさん。頑張ってください!」
「は…はい…。」
ーーーーーーーーー
事は1時間前。
溺れたウチを助けてくれたジェイドは、ウチをモストロラウンジに連れてきた。
そして楽屋のような場所に押し込んだかと思えば…。
「着替えは中にありますので、お好きな物を着て下さい。」
と、出て行ってしまった。
まぁ、着替え中にずっといられるのも困るけど。
そこからが問題だった。
びちゃびちゃの服を脱ぎ、クローゼットを開けて見れば、其処には高そうなドレスが。
「…嘘でしょ」
思わず全裸で停止しちゃったし。
取り敢えず下着は拝借したけど…。
「着替え終わりましたか?」
ウチがクローゼット前で頭を抱えていると、扉越しにジェイドの声が聞こえる。
待って来るの早くない?
「ちょ、ちょっと待って下さい!!!」
そしてウチはクローゼットの中から一着、ドレスを着てしまったのだ。
今でも忘れられない。
入って来たジェイドの「してやったり」と言う表情。そして、共に入って来たアズールのゲス顔。
「おやぁ…、そのドレスはモストロラウンジ一番の"高価"な物なのですが…。」
アズールの言葉に絶句したのは言うまでもない。
「困りましたねぇ、お着替えは此処にあったんですが。」
そう言ってジェイドは、クローゼットの棚の上にある箱を取り出した。そこにはごく普通な衣服が…。
サァッ…と肝が冷えた。
騙された。
一番騙されちゃいけない相手に。
「あぁ、どうしましょうか。学園長にお金を請求しなければ…。」
「ま、待った!!」
態とらしく学園長の名を強調するアズール。
きっとウチを揺さぶっているのだろうとは感じてはいるが、声を上げてしまう。
これ以上、学園長に迷惑を掛けるわけにはいかない!!
罪悪感がパンクしてしまう!!!
「どう…すれば…。」
ウチがそう言えば、2人の目がキラリと光った。
「そうですねぇ…、では此処で働くと言うのはどうでしょう?」
「働く…」
ニコリと笑ったアズールの手には黄金の契約書が。
「ドレスの分、此処で働いてお金を返して頂ければ良いのですよ。」
簡単な事でしょう?と、アズールが付け加える。
何だか良い感じに彼らの罠に嵌っている気がするのだが…。
「因みに…仕事内容は?」
「接客が主な内容ですね。」
あぁ、接客は苦手なんだけどなぁ…。
でも結局ウチに拒否権無い感じなんでしょ。
もう分かってるって。
契約書を持つアズールとペンまで用意しているジェイド。
「うぅ…、分かりました。働きます…働かせて下さい!!!」
半ばヤケクソになってそう叫ぶと、2人の手がにゃるんと伸びて来た。そして両手にペンと契約書を持たせる。
「さぁ、契約書にサインを!」
「…ひん。」
自分の自業自得で顔がクシャッとなった。
諦めモードのウチは、大人しく契約書にサインをした。
いや、断ったらボコボコ必須でしょ。
ペンを離すと、契約書はすぐさまアズールに奪われる。
「では、契約成立ですね。これから宜しくお願いします。ナマエ•ミョウジさん。」
「よ…宜しくお願いします…。」
そう言った時だった。
パチンとアズールが指を鳴らす。
「ジェイド、ナマエさんを仕上げなさい。」
「はい、アズール。」
しゅぱっとウチの正面に瞬間移動の如く現れるジェイド。
「ん…え?」
「では、宜しくお願いしますね。」
そう言い残してアズールは、控え室から姿を消した。未だ状況を飲み込めていないウチはパニックに陥る。
「では、始めますよ。」
そんなジェイドの声が聞こえたかと思うと、ウチの腰が一気に締め上げられた。
しまった。コルセットドレスにしたんだった。
「あ"ぁああ"ぁぁあ"…!!!」
ギリギリと悲鳴を上げるウチの腰。
凄く苦しい。何なら水で溺れた時なんか比じゃない程だ。涙がちょちょぎれた。
「あ…あ"の…ジェイドざん…」
「ジェイド」
「ジェ…ジェイド…」
呼び捨てで良いんかい。
てかそんな事どうでもいい。
「ぐ…ぐるじい"…でず…。」
「これ位で根を上げられては困ります。」
あ、悪魔だ!!
ーーーーーーーーーー
その後、ジェイドにメイクを施され今に至る。
黒色のコルセットドレス。
引き締まった腰から広がる、レースをたっぷりと使ったスカート。
胸元と肩がガッツリ開いていて大胆かと思いきや、それは黒のレースによって隠される。
所々に散らばっている黒薔薇。
「ジェイド、貴方メイクも出来たんですね。」
良い意味で化けたウチに、アズールは感心しているようだ。
「いえ、元のパーツが整っていたのでやり易かったんですよ。」
元々悪役の様な顔が、ジェイドのメイク術で更に悪役となった事でも言ってるのか?
しかし、本当に化けたと言っても過言ではない。
実際、ウチも鏡を見てびっくりしたし。
簡単に言えばキツい悪役顔が、ハリウッド映画に出て来そうな美しい悪役になった感じだ。
真っ赤な唇。
はっきりと黒で強調された目元。
それが良い感じにドレスとバランスが良いから余計だ。
「さぁ、これを着けましょう。」
ジェイドの手には黒薔薇の髪飾り。
何の抵抗もせず頭を差し出せばパチンと音が頭上で鳴った。
「さぁ、出来ましたよ。」
「ありがとうございます、ジェイドさん。」
「ジェイド」
「ジェ…ジェイド…。」
これだけは慣れない。
「はは…。」
オクタヴィネル寮のモストロラウンジ。
其処のとある一室では、ドレスに身を包んだウチと、それを見て悪い顔で笑うジェイドとアズールの姿。
「いやあ、我々もショービジネスに興味がありまして…、ナマエさんには感謝しかありません。」
ピラピラと手元の契約書をチラつかせるアズール・アーシェングロット。
2人とも悪徳商人の如く悪い顔をしているからか、そんな2人と契約してしまったからか、ウチは震え上がった。
「ねぇねぇ、舞台セット終わったよ〜」
部屋にひょっこり顔を出すジェイドとそっくりな男。フロイド・リーチ。
「では、ナマエさん。頑張ってください!」
「は…はい…。」
ーーーーーーーーー
事は1時間前。
溺れたウチを助けてくれたジェイドは、ウチをモストロラウンジに連れてきた。
そして楽屋のような場所に押し込んだかと思えば…。
「着替えは中にありますので、お好きな物を着て下さい。」
と、出て行ってしまった。
まぁ、着替え中にずっといられるのも困るけど。
そこからが問題だった。
びちゃびちゃの服を脱ぎ、クローゼットを開けて見れば、其処には高そうなドレスが。
「…嘘でしょ」
思わず全裸で停止しちゃったし。
取り敢えず下着は拝借したけど…。
「着替え終わりましたか?」
ウチがクローゼット前で頭を抱えていると、扉越しにジェイドの声が聞こえる。
待って来るの早くない?
「ちょ、ちょっと待って下さい!!!」
そしてウチはクローゼットの中から一着、ドレスを着てしまったのだ。
今でも忘れられない。
入って来たジェイドの「してやったり」と言う表情。そして、共に入って来たアズールのゲス顔。
「おやぁ…、そのドレスはモストロラウンジ一番の"高価"な物なのですが…。」
アズールの言葉に絶句したのは言うまでもない。
「困りましたねぇ、お着替えは此処にあったんですが。」
そう言ってジェイドは、クローゼットの棚の上にある箱を取り出した。そこにはごく普通な衣服が…。
サァッ…と肝が冷えた。
騙された。
一番騙されちゃいけない相手に。
「あぁ、どうしましょうか。学園長にお金を請求しなければ…。」
「ま、待った!!」
態とらしく学園長の名を強調するアズール。
きっとウチを揺さぶっているのだろうとは感じてはいるが、声を上げてしまう。
これ以上、学園長に迷惑を掛けるわけにはいかない!!
罪悪感がパンクしてしまう!!!
「どう…すれば…。」
ウチがそう言えば、2人の目がキラリと光った。
「そうですねぇ…、では此処で働くと言うのはどうでしょう?」
「働く…」
ニコリと笑ったアズールの手には黄金の契約書が。
「ドレスの分、此処で働いてお金を返して頂ければ良いのですよ。」
簡単な事でしょう?と、アズールが付け加える。
何だか良い感じに彼らの罠に嵌っている気がするのだが…。
「因みに…仕事内容は?」
「接客が主な内容ですね。」
あぁ、接客は苦手なんだけどなぁ…。
でも結局ウチに拒否権無い感じなんでしょ。
もう分かってるって。
契約書を持つアズールとペンまで用意しているジェイド。
「うぅ…、分かりました。働きます…働かせて下さい!!!」
半ばヤケクソになってそう叫ぶと、2人の手がにゃるんと伸びて来た。そして両手にペンと契約書を持たせる。
「さぁ、契約書にサインを!」
「…ひん。」
自分の自業自得で顔がクシャッとなった。
諦めモードのウチは、大人しく契約書にサインをした。
いや、断ったらボコボコ必須でしょ。
ペンを離すと、契約書はすぐさまアズールに奪われる。
「では、契約成立ですね。これから宜しくお願いします。ナマエ•ミョウジさん。」
「よ…宜しくお願いします…。」
そう言った時だった。
パチンとアズールが指を鳴らす。
「ジェイド、ナマエさんを仕上げなさい。」
「はい、アズール。」
しゅぱっとウチの正面に瞬間移動の如く現れるジェイド。
「ん…え?」
「では、宜しくお願いしますね。」
そう言い残してアズールは、控え室から姿を消した。未だ状況を飲み込めていないウチはパニックに陥る。
「では、始めますよ。」
そんなジェイドの声が聞こえたかと思うと、ウチの腰が一気に締め上げられた。
しまった。コルセットドレスにしたんだった。
「あ"ぁああ"ぁぁあ"…!!!」
ギリギリと悲鳴を上げるウチの腰。
凄く苦しい。何なら水で溺れた時なんか比じゃない程だ。涙がちょちょぎれた。
「あ…あ"の…ジェイドざん…」
「ジェイド」
「ジェ…ジェイド…」
呼び捨てで良いんかい。
てかそんな事どうでもいい。
「ぐ…ぐるじい"…でず…。」
「これ位で根を上げられては困ります。」
あ、悪魔だ!!
ーーーーーーーーーー
その後、ジェイドにメイクを施され今に至る。
黒色のコルセットドレス。
引き締まった腰から広がる、レースをたっぷりと使ったスカート。
胸元と肩がガッツリ開いていて大胆かと思いきや、それは黒のレースによって隠される。
所々に散らばっている黒薔薇。
「ジェイド、貴方メイクも出来たんですね。」
良い意味で化けたウチに、アズールは感心しているようだ。
「いえ、元のパーツが整っていたのでやり易かったんですよ。」
元々悪役の様な顔が、ジェイドのメイク術で更に悪役となった事でも言ってるのか?
しかし、本当に化けたと言っても過言ではない。
実際、ウチも鏡を見てびっくりしたし。
簡単に言えばキツい悪役顔が、ハリウッド映画に出て来そうな美しい悪役になった感じだ。
真っ赤な唇。
はっきりと黒で強調された目元。
それが良い感じにドレスとバランスが良いから余計だ。
「さぁ、これを着けましょう。」
ジェイドの手には黒薔薇の髪飾り。
何の抵抗もせず頭を差し出せばパチンと音が頭上で鳴った。
「さぁ、出来ましたよ。」
「ありがとうございます、ジェイドさん。」
「ジェイド」
「ジェ…ジェイド…。」
これだけは慣れない。