第0章
夢小説設定
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正直、窓拭き以前に学園長にあそこまで言っておいてグリムを止められなかった…なんてウチのプライドが許さない。
「大魔法士さまぁい!!!!」
次の煽り文句を言おうと口を開けるエース。
だが、甘い。
すかさずグリムを抱き上げると、よすよすと体を撫でる。
「はいはい、大魔法士さまぁ〜。怒ったら魔法で誰か傷付けちゃうからね〜。」
間延びした声でグリムをあやしていく。
こちらを見るエースは、顔を顰めている。
どうとでも思っておけ。
こちとらグリムが暴れなければそれでOKなのだから。体毛に沿って撫でてやればグリムは無意識なのか、ゴロゴロと喉を鳴らす。
「ふなぁ〜…、でも、アイツ失礼な奴なんだゾ!」
しかし怒りは深いのか、未だに尻尾は落ち着かない様子だ。
それを見かねたエースがにんまりとした嫌な笑顔を見せる。
「ちょっとからかってやろうと思って声かけてやっただけだしぃー!!んじゃ、俺は君達と違って授業あるで!せいぜい掃除頑張ってね、お2人さん」
そうそう、そのまま帰ってくれ!!
そんでグリムの刺激になるような事は…
「コイツ~~!言わせておけば!もう怒ったゾ!ふな゛ぁ~っ!」
グリムの口から青い炎が飛び出す。
くそっ…なんでこうなってしまうんだ!!
「うわっ!っと、危ねぇ!何するんだよ!」
「俺様を馬鹿にするからだゾ!」
グリムが炎で、エースは杖を懐から取り出し風の魔法を使い応戦している。
あぁああああ!!いやだ!!!
窓拭きの刑なんて絶対に嫌だよ!!!
なんとかないか…。
ふと、脳裏に闇の鏡の声が過った。
『歌うのだ。』
いや、何思い出してんの!こんな大変な時に!
『大切な者を救う、何より貴方自身を守るためにも。歌うのだ。』
それでも闇の鏡の言葉が、脳に張り付いているかのように繰り返される。なかなか鬱陶しい。
あぁー!!!!もう、どうなっても知らないから!!!!
腕の中にいるグリムを止める術が思いつかなかったウチは、大きく口を開けた。
「夕焼け小焼けの赤とんぼ~ 追われてみたのは いつの日か~♪」
ユラユラとグリムを抱く腕を揺らしながら、ウチは歌を歌う。
一応、音楽の時間はオール5だったし、歌い上手いの部類に入ってたから大丈夫…だよね?
ウチの歌が響き渡ったと同時に周りが一気に静まり返る。
歌い終わったと同時に、野次馬やエースのポカンとした表情が見える。あぁああああ!!!!恥ずかしい!!!!
頬にカァッと熱が集中する。
も、もういいもん!!!
腕の中でいつの間にかご機嫌に喉を鳴らすグリムを見る限り、歌で落ち着いてくれたのは良いことだが…。
如何せん、恥ずか死しそうだ。
「はははは!!ウチら掃除があるんで!!!!」
シャカシャカと足を動かし、ウチはグリムを連れて掃除を再開する 。
*****
「ふなぁ~…疲れたんだゾ。」
「もう少しで放課後だし…あとちょっと…。」
ウチとグリムはあのトラッポラ野郎から抜け出した後、超大真面目に掃除をしていた。
現在は中庭のお掃除中だ。
主に草むしりをしながら。
それにしても…。
「なんか動物多くね…?」
ウチが草むしりをしている横で飛び回る小鳥たち、手伝おうと出てきた野兎や狸、お昼寝するルチウス。
いや、ルチウスが来てびっくりしたのはウチも同じだよ!!
なんか動物たちに混じっているんだもん。
しかもウチが掃除し終わったところで"いつも"眠っている。
いつも、というのは学園内で掃除をしている時もそうだったからだ。勿論、ルチウスだけでなく動物たちもだけど。
ある時はネズミ、ある時は鷹、またまたある時は蜂や蛙まで。
「いや、この学校生き物多すぎじゃね?」
「生き物に変わったんだゾ。」
グリムは最初こそは他の動物を嫌がったが、今はもう気にしていないようだ。いや、慣れたと言った方がいいのかな?
ブチッと草を抜いた。
ウチの横にはいつの間にか山になっている雑草の山が。
一回捨てるか…。下ろしていたいた腰を上げ、ウチは近くの袋へと雑草の山を運ぶ。
「あぁ…、もう一杯になっちゃった。」
ウチの山を入れると、ゴミ袋はパンパンに膨らんではち切れそうだ。
学園長に渡されたのは五袋だから、替えはもうない。
そう、ウチとグリム…と動物たちは雑草をゴミ袋五袋分も抜いたのだ!いい、働きっぷりでは?
「ソレ、どうするんだゾ?」
自分の雑草の山を持って、グリムがてちてちとウチの元へと歩いてきた。
「学園長はゴミ捨て場は遠いから鏡を使えって言ってた。」
「面倒臭そうなんだゾ…。」
んん、このままウチが行っても大丈夫なのだろうか?
グリムの面倒を見なくても…。
まぁでも放課後の窓拭きの刑はないし、すぐ戻ってこれるでしょう。
「よし、ウチが行ってくるよ。」
五袋の雑草を持って、ウチは鏡の元へと急いだ。
「大魔法士さまぁい!!!!」
次の煽り文句を言おうと口を開けるエース。
だが、甘い。
すかさずグリムを抱き上げると、よすよすと体を撫でる。
「はいはい、大魔法士さまぁ〜。怒ったら魔法で誰か傷付けちゃうからね〜。」
間延びした声でグリムをあやしていく。
こちらを見るエースは、顔を顰めている。
どうとでも思っておけ。
こちとらグリムが暴れなければそれでOKなのだから。体毛に沿って撫でてやればグリムは無意識なのか、ゴロゴロと喉を鳴らす。
「ふなぁ〜…、でも、アイツ失礼な奴なんだゾ!」
しかし怒りは深いのか、未だに尻尾は落ち着かない様子だ。
それを見かねたエースがにんまりとした嫌な笑顔を見せる。
「ちょっとからかってやろうと思って声かけてやっただけだしぃー!!んじゃ、俺は君達と違って授業あるで!せいぜい掃除頑張ってね、お2人さん」
そうそう、そのまま帰ってくれ!!
そんでグリムの刺激になるような事は…
「コイツ~~!言わせておけば!もう怒ったゾ!ふな゛ぁ~っ!」
グリムの口から青い炎が飛び出す。
くそっ…なんでこうなってしまうんだ!!
「うわっ!っと、危ねぇ!何するんだよ!」
「俺様を馬鹿にするからだゾ!」
グリムが炎で、エースは杖を懐から取り出し風の魔法を使い応戦している。
あぁああああ!!いやだ!!!
窓拭きの刑なんて絶対に嫌だよ!!!
なんとかないか…。
ふと、脳裏に闇の鏡の声が過った。
『歌うのだ。』
いや、何思い出してんの!こんな大変な時に!
『大切な者を救う、何より貴方自身を守るためにも。歌うのだ。』
それでも闇の鏡の言葉が、脳に張り付いているかのように繰り返される。なかなか鬱陶しい。
あぁー!!!!もう、どうなっても知らないから!!!!
腕の中にいるグリムを止める術が思いつかなかったウチは、大きく口を開けた。
「夕焼け小焼けの赤とんぼ~ 追われてみたのは いつの日か~♪」
ユラユラとグリムを抱く腕を揺らしながら、ウチは歌を歌う。
一応、音楽の時間はオール5だったし、歌い上手いの部類に入ってたから大丈夫…だよね?
ウチの歌が響き渡ったと同時に周りが一気に静まり返る。
歌い終わったと同時に、野次馬やエースのポカンとした表情が見える。あぁああああ!!!!恥ずかしい!!!!
頬にカァッと熱が集中する。
も、もういいもん!!!
腕の中でいつの間にかご機嫌に喉を鳴らすグリムを見る限り、歌で落ち着いてくれたのは良いことだが…。
如何せん、恥ずか死しそうだ。
「はははは!!ウチら掃除があるんで!!!!」
シャカシャカと足を動かし、ウチはグリムを連れて
*****
「ふなぁ~…疲れたんだゾ。」
「もう少しで放課後だし…あとちょっと…。」
ウチとグリムはあのトラッポラ野郎から抜け出した後、超大真面目に掃除をしていた。
現在は中庭のお掃除中だ。
主に草むしりをしながら。
それにしても…。
「なんか動物多くね…?」
ウチが草むしりをしている横で飛び回る小鳥たち、手伝おうと出てきた野兎や狸、お昼寝するルチウス。
いや、ルチウスが来てびっくりしたのはウチも同じだよ!!
なんか動物たちに混じっているんだもん。
しかもウチが掃除し終わったところで"いつも"眠っている。
いつも、というのは学園内で掃除をしている時もそうだったからだ。勿論、ルチウスだけでなく動物たちもだけど。
ある時はネズミ、ある時は鷹、またまたある時は蜂や蛙まで。
「いや、この学校生き物多すぎじゃね?」
「生き物に変わったんだゾ。」
グリムは最初こそは他の動物を嫌がったが、今はもう気にしていないようだ。いや、慣れたと言った方がいいのかな?
ブチッと草を抜いた。
ウチの横にはいつの間にか山になっている雑草の山が。
一回捨てるか…。下ろしていたいた腰を上げ、ウチは近くの袋へと雑草の山を運ぶ。
「あぁ…、もう一杯になっちゃった。」
ウチの山を入れると、ゴミ袋はパンパンに膨らんではち切れそうだ。
学園長に渡されたのは五袋だから、替えはもうない。
そう、ウチとグリム…と動物たちは雑草をゴミ袋五袋分も抜いたのだ!いい、働きっぷりでは?
「ソレ、どうするんだゾ?」
自分の雑草の山を持って、グリムがてちてちとウチの元へと歩いてきた。
「学園長はゴミ捨て場は遠いから鏡を使えって言ってた。」
「面倒臭そうなんだゾ…。」
んん、このままウチが行っても大丈夫なのだろうか?
グリムの面倒を見なくても…。
まぁでも放課後の窓拭きの刑はないし、すぐ戻ってこれるでしょう。
「よし、ウチが行ってくるよ。」
五袋の雑草を持って、ウチは鏡の元へと急いだ。