第0章
夢小説設定
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「わぁ…広ぉ…」
オンボロ寮で一夜明かした後、ウチとグリムは早速校内掃除をしに学園内へと移動した。
学園長の後をついていくと、ゲーム内で見たヴィランズたちの石像が。なかなか立派なものでカッコいい。
「ふなぁ…、眠いんだゾ…。」
グリムは未だウチの腕の中で船を漕いでいる。
昨日の一件で随分心を開いてくれたらしいグリムは、もうウチが触ろうが抱っこしようが怒らない。
もし、猫を飼っていたらこんな感じだったのかな。
因みに今、ウチは学園長から貰った作業着を着ている。
Tシャツと短パンというラフなものだが、ジャージみたいな感じで助かった。
学園長から送ってもらった服はどれも汚すのを躊躇ってしまうものばかりだからだ。なんなら着るのも躊躇ってるけど。
「取り敢えず、今日は正門から図書室までをお願いします。くれぐれも騒ぎは起こさないように。」
「はい、先生!」
元気に返事をするが、一匹足りないことに気付く。
腕の中を見ると、グリムがくぅくぅと寝息をたてていた。
「グリム君…
起きなさい!!!!!!」
そんなグリムを見かねて、学園長が大きな声を出した。
ビクリと体を仰け反らせ、グリムが飛び起きた。
「う、うるさいんだゾ!!!」
「さぁさぁ、寝ている時間はありません。初仕事ですよ!」
言い合う学園長とグリムを周りの生徒たちがチラチラと見ている。
まぁ、その中にきっとウチも入っているんだろうけど…。
「ではナマエさん、グリム君、頑張ってくださいね。」
手を振って、学園長が去っていく。
よし、掃除に専念いたしますか!
早速学園内に歩を進めるが、グリムがウチの足を引っ張ることによって叶わなくなった。
「なぁなぁ、昨日はよく見てなかったけど、この石像は誰だ?
7つあるけど、なんか皆、コワイ顔…このおばちゃんなんか、特に偉そうなんだゾ」
グリムの指さす方向には赤の女王が。
「あぁ…。」
ウチはキョロキョロとあたりを見渡す。
しかし、そこにエースらしき影はない。
ちょっと説明するだけなら…いいよね?
「ハートの女王だよ。
おかしな国の支配者。法律は絶対厳守で違反者は即打ち首。おかしな国民しかいない国で唯一誰もが従う女王様だったんだよ。」
「怖ぇーんだゾ!!!」
グリムがブルリと毛を逆立てた。
「でもお茶会とクロッケーが大好きな女王様だから、案外グリムと気が合うかもよ?」
「ぜ、絶対無理なんだゾ!!!」
ウチの冗談に、グリムは更に毛を逆立たせた。
面白いなぁ…。
「へぇ…、よく知ってるじゃん。」
突然の声に後ろを勢いよく振り返る。
そこには茶髪に左目にハートマークを描いた学生。
トラッポラがいたのだ!!!!
くそー!!!あんなに注意してたのにー!!!!!
そもそも此処の世界の事知らない体でいたほうが都合がよかったのにぃ!!!!
唇を痛いほど噛み締める。
が、そんなウチを置いてエースとグリムは自己紹介を交わす。
「オレはエース。今日からピカピカの1年生。どーぞヨロシク」
「オレ様はグリム!大魔法士になる予定の天才だゾ!」
ああああ、ややこしくなりそうな予感しかしない…。
「あんたは?」
もんもんと一人、思考を重ねているとエースがこちらを向く。
急いで姿勢を正す。
「ナマエです…。」
いいか…、此奴はグリムとともに女王様の像を壊す奴だ…。
「なぁなぁ、エース。それじゃああっちの石像は有名な奴なのか?」
「あぁ、勿論!」
その後、エースが丁寧に他の石像についても説明してくれる。
しかし、油断してはいけない。
「クールだよな~……………………どっかの狸とは違って」
「に″ゃに…?」
やっぱり。
ここまで原作通りだととても助かる。
怒り狂うグリムを見てエースはケラケラと大笑いする。いや、正確にはグリムとウチを…。
「なぁ、お前ら昨日入学式で暴れてた奴らだろ?
闇の鏡に選ばれたのに魔法が使えない奴と、お呼びじゃないのに乱入してきたモンスター。やー、入学式では笑い堪えるの必死だったわ。」
「なぬ!?しっ、失礼なヤツなんだゾ!」
少し癪だが、こういう時ウチが冷静じゃないとグリムを抑えこめない。
それに、本来ウチは喧嘩全般が得意ではないのだ。
「で、結局入学できずに2人して雑用係になったわけ?はは、ダッセー。しかも【グレート・セブン】も知らないなんて、どんだけ世間知らずなんだよ。ナイトレイブンカレッジに来る前に幼稚園からやり直すのをオススメするよ」
「ぐぬぬぬ……」
グリムがわなわなと怒りで震える。
エースの声と、入学式で問題を起こしたグリムとウチの存在によって、石像付近には野次馬が集まってきた。
あぁ、グリムに油を注ぐようなことはしてほしくないのに…。
オンボロ寮で一夜明かした後、ウチとグリムは早速校内掃除をしに学園内へと移動した。
学園長の後をついていくと、ゲーム内で見たヴィランズたちの石像が。なかなか立派なものでカッコいい。
「ふなぁ…、眠いんだゾ…。」
グリムは未だウチの腕の中で船を漕いでいる。
昨日の一件で随分心を開いてくれたらしいグリムは、もうウチが触ろうが抱っこしようが怒らない。
もし、猫を飼っていたらこんな感じだったのかな。
因みに今、ウチは学園長から貰った作業着を着ている。
Tシャツと短パンというラフなものだが、ジャージみたいな感じで助かった。
学園長から送ってもらった服はどれも汚すのを躊躇ってしまうものばかりだからだ。なんなら着るのも躊躇ってるけど。
「取り敢えず、今日は正門から図書室までをお願いします。くれぐれも騒ぎは起こさないように。」
「はい、先生!」
元気に返事をするが、一匹足りないことに気付く。
腕の中を見ると、グリムがくぅくぅと寝息をたてていた。
「グリム君…
起きなさい!!!!!!」
そんなグリムを見かねて、学園長が大きな声を出した。
ビクリと体を仰け反らせ、グリムが飛び起きた。
「う、うるさいんだゾ!!!」
「さぁさぁ、寝ている時間はありません。初仕事ですよ!」
言い合う学園長とグリムを周りの生徒たちがチラチラと見ている。
まぁ、その中にきっとウチも入っているんだろうけど…。
「ではナマエさん、グリム君、頑張ってくださいね。」
手を振って、学園長が去っていく。
よし、掃除に専念いたしますか!
早速学園内に歩を進めるが、グリムがウチの足を引っ張ることによって叶わなくなった。
「なぁなぁ、昨日はよく見てなかったけど、この石像は誰だ?
7つあるけど、なんか皆、コワイ顔…このおばちゃんなんか、特に偉そうなんだゾ」
グリムの指さす方向には赤の女王が。
「あぁ…。」
ウチはキョロキョロとあたりを見渡す。
しかし、そこにエースらしき影はない。
ちょっと説明するだけなら…いいよね?
「ハートの女王だよ。
おかしな国の支配者。法律は絶対厳守で違反者は即打ち首。おかしな国民しかいない国で唯一誰もが従う女王様だったんだよ。」
「怖ぇーんだゾ!!!」
グリムがブルリと毛を逆立てた。
「でもお茶会とクロッケーが大好きな女王様だから、案外グリムと気が合うかもよ?」
「ぜ、絶対無理なんだゾ!!!」
ウチの冗談に、グリムは更に毛を逆立たせた。
面白いなぁ…。
「へぇ…、よく知ってるじゃん。」
突然の声に後ろを勢いよく振り返る。
そこには茶髪に左目にハートマークを描いた学生。
トラッポラがいたのだ!!!!
くそー!!!あんなに注意してたのにー!!!!!
そもそも此処の世界の事知らない体でいたほうが都合がよかったのにぃ!!!!
唇を痛いほど噛み締める。
が、そんなウチを置いてエースとグリムは自己紹介を交わす。
「オレはエース。今日からピカピカの1年生。どーぞヨロシク」
「オレ様はグリム!大魔法士になる予定の天才だゾ!」
ああああ、ややこしくなりそうな予感しかしない…。
「あんたは?」
もんもんと一人、思考を重ねているとエースがこちらを向く。
急いで姿勢を正す。
「ナマエです…。」
いいか…、此奴はグリムとともに女王様の像を壊す奴だ…。
「なぁなぁ、エース。それじゃああっちの石像は有名な奴なのか?」
「あぁ、勿論!」
その後、エースが丁寧に他の石像についても説明してくれる。
しかし、油断してはいけない。
「クールだよな~……………………どっかの狸とは違って」
「に″ゃに…?」
やっぱり。
ここまで原作通りだととても助かる。
怒り狂うグリムを見てエースはケラケラと大笑いする。いや、正確にはグリムとウチを…。
「なぁ、お前ら昨日入学式で暴れてた奴らだろ?
闇の鏡に選ばれたのに魔法が使えない奴と、お呼びじゃないのに乱入してきたモンスター。やー、入学式では笑い堪えるの必死だったわ。」
「なぬ!?しっ、失礼なヤツなんだゾ!」
少し癪だが、こういう時ウチが冷静じゃないとグリムを抑えこめない。
それに、本来ウチは喧嘩全般が得意ではないのだ。
「で、結局入学できずに2人して雑用係になったわけ?はは、ダッセー。しかも【グレート・セブン】も知らないなんて、どんだけ世間知らずなんだよ。ナイトレイブンカレッジに来る前に幼稚園からやり直すのをオススメするよ」
「ぐぬぬぬ……」
グリムがわなわなと怒りで震える。
エースの声と、入学式で問題を起こしたグリムとウチの存在によって、石像付近には野次馬が集まってきた。
あぁ、グリムに油を注ぐようなことはしてほしくないのに…。