season1
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ナマエには、甘いんですのね」
「……⁉」
ジト…と冷めた目でカロンを見つめるノエル。
そんなノエルにカロンが分かり易く動揺した。
『え、そうか?ほら、ノエルにだって言ってたじゃん。
「軽々しくその身を危険に晒すな」って。』
カロンが動揺した理由を別の物だと勘違いしたナマエは、ノエルを宥める様に言った。
そんなナマエに顔を手で覆うカロンと、先ほどの怒りをおさめ、カロンを哀れむノエル。
カロンとノエルが視線を合わせる。
ナマエの鈍さには困ったものだ、と。
やはりそんな二人の雰囲気さえどこ吹く風のナマエは首を傾げた。
『どうしたの2人とも?早く行こうよ?』
ナマエの変わらぬ様子に、カロンは小さくため息を吐く。
「…そうだな。お前もさっさと行くぞ。」
諦めたカロン。
賛同したカロンとを背にし、ナマエは、先頭へと歩き出した。
…が、ノエルは一歩も動こうとしない。
「…少し待ってて下さいまし。」
ノエルが言い放った。
そしてノエルはカロンの前に行き、睨みつける。
「…ノエル・チェルクェッティ」
「は?」
「わたくしの名前ですわ、悪魔カロン!お前お前って、さっきから失礼ですわよ!」
確かに…悪魔さんってノエルのこと小娘とかお前としかよんでなかったしね。
と、ナマエも妙に納得した。
カロンは何か言ってやろうと口を開けるが、後ろでウンウンと頷くナマエを見て口を噤んだ。
「…長い、下は覚えんぞ」
カロンの言葉に、ノエルは「当然」と言いたげに鼻を鳴らす。
対してナマエはカロンの反応に感心した。
『ちゃんと覚えるんだ、悪魔さんも!』
「どう言う意味だ…?」
しまった、と口を塞ぐのには遅すぎた。
恐ろしい形相でナマエを睨むカロンに、ナマエはダラダラと冷や汗を流した。
しかし、次にカロンの口から出た言葉は意外なもので…。
「それならば、ナマエもだ。」
『うわー!!!!殺さないでっ…って、え…?』
身構えるナマエをカロンは鼻で笑う。
ポカンと口を開けるナマエ。
『お…俺はノエルの事ちゃんと呼んでるよ…?』
「違う。その悪魔さんとやらをなんとかしろ」
カロンの言葉にようやく納得したナマエは、手を合わせる。
『なんだそんな事か…じゃあ、カロン!』
「ウム…」
ナマエが名前を呼べば目を細め、嬉しそうにするカロン。
ノエルはそんなカロンを再び呆れたような目で見つめ、その横で準備体操を再開したナマエに視線を移す。
やはりカロンの真意には気付いていないようだ。
ノエルは先のことを思って大きな溜息を吐く。
「ではノエル、ナマエ、バロウズは市長官邸の中だ。
まずは庭園……自然公園の警備をすり抜けるぞ。」
「分かりましたわ。」
『よし!行こう!』
カロンの言葉を合図にノエルとナマエは各々返事をする。
ナマエは深くフードを被り直すと二人の先頭を切って、歩き出す。
ノエルは慣れない義足、そしてそんなノエルの傍にカロンが居なければ…、そう思ったのもある。
だが、そんな事よりもナマエの頭の中にはバロウズへの怒りで一杯だった。
「待って下さいまし!ナマエ!」
どうやってあのいけ好かない顔面を殴ってやろうかと逡巡している時だった。
ノエルの声がし、ナマエはすぐに動きを止める。
「見張りがいますわよ」
声を潜めるノエルの指す方向を見れば、巡回している警備員の姿が…。
『うわっ!?本当だ…』
「市長官邸はこの市で最も重要な施設だ。24時間365日、監視がゆるむ瞬間などない」
冷静にそういうカロン。
そんなカロンの言葉にようやく今になって市長官邸が本来一般人が簡単に入らない場所だった事に気付くナマエ。
そして庭園を歩き回る警備員の多さに。
「こんなにコソコソしなくても、廃ビルでやって見せたように指先一つで解決できませんの?パチン、と」
動きを止めるカロンに、ノエルは不思議そうな面持ちで聞いた。
「あれは悪魔の契約の瞬間にのみ許される"奇跡"だ。今お前がそう言う契約を私と結ぶのなら可能だぞ」
「…………」
カロンがそう脅しを入れると、ノエルは黙ってしまった。
そんなノエルをしめしめと見つめ、カランは続ける。
「それに、いつでも指先一つで人を殺したり操ったり出来るのなら私は悪魔じゃなくて神を名乗るだろうさ。」
カロンがそう自虐的に笑う。
その時、二人の会話の端で警備員を見渡していたナマエが声を潜めて二人は向き直る。
『とりあえず、どうすんの?この監視の目。俺とカロンは行けたとしても、ノエルは義足だから早く動けないし…』
此処は俺がおぶっていくのも…。
ブツブツと呟くナマエを無視して、カロンは顎に手を当てる。
そして大きく溜息を吐いた。
「仕方ない…私が支えてやろう…少なくとも、ノエル一人よりは早く動けるだろう…」
渋々、といった感じだ。
それはカロンだけでなく、ノエルもだが…。
そんな中ナマエだけが元気よく頷く。
『OK!じゃあ俺は2人の邪魔にならないように先に行ってるね!』
「気をつけろよ」
カロンの声を背に、ナマエは先へと駆け出した。
「……⁉」
ジト…と冷めた目でカロンを見つめるノエル。
そんなノエルにカロンが分かり易く動揺した。
『え、そうか?ほら、ノエルにだって言ってたじゃん。
「軽々しくその身を危険に晒すな」って。』
カロンが動揺した理由を別の物だと勘違いしたナマエは、ノエルを宥める様に言った。
そんなナマエに顔を手で覆うカロンと、先ほどの怒りをおさめ、カロンを哀れむノエル。
カロンとノエルが視線を合わせる。
ナマエの鈍さには困ったものだ、と。
やはりそんな二人の雰囲気さえどこ吹く風のナマエは首を傾げた。
『どうしたの2人とも?早く行こうよ?』
ナマエの変わらぬ様子に、カロンは小さくため息を吐く。
「…そうだな。お前もさっさと行くぞ。」
諦めたカロン。
賛同したカロンとを背にし、ナマエは、先頭へと歩き出した。
…が、ノエルは一歩も動こうとしない。
「…少し待ってて下さいまし。」
ノエルが言い放った。
そしてノエルはカロンの前に行き、睨みつける。
「…ノエル・チェルクェッティ」
「は?」
「わたくしの名前ですわ、悪魔カロン!お前お前って、さっきから失礼ですわよ!」
確かに…悪魔さんってノエルのこと小娘とかお前としかよんでなかったしね。
と、ナマエも妙に納得した。
カロンは何か言ってやろうと口を開けるが、後ろでウンウンと頷くナマエを見て口を噤んだ。
「…長い、下は覚えんぞ」
カロンの言葉に、ノエルは「当然」と言いたげに鼻を鳴らす。
対してナマエはカロンの反応に感心した。
『ちゃんと覚えるんだ、悪魔さんも!』
「どう言う意味だ…?」
しまった、と口を塞ぐのには遅すぎた。
恐ろしい形相でナマエを睨むカロンに、ナマエはダラダラと冷や汗を流した。
しかし、次にカロンの口から出た言葉は意外なもので…。
「それならば、ナマエもだ。」
『うわー!!!!殺さないでっ…って、え…?』
身構えるナマエをカロンは鼻で笑う。
ポカンと口を開けるナマエ。
『お…俺はノエルの事ちゃんと呼んでるよ…?』
「違う。その悪魔さんとやらをなんとかしろ」
カロンの言葉にようやく納得したナマエは、手を合わせる。
『なんだそんな事か…じゃあ、カロン!』
「ウム…」
ナマエが名前を呼べば目を細め、嬉しそうにするカロン。
ノエルはそんなカロンを再び呆れたような目で見つめ、その横で準備体操を再開したナマエに視線を移す。
やはりカロンの真意には気付いていないようだ。
ノエルは先のことを思って大きな溜息を吐く。
「ではノエル、ナマエ、バロウズは市長官邸の中だ。
まずは庭園……自然公園の警備をすり抜けるぞ。」
「分かりましたわ。」
『よし!行こう!』
カロンの言葉を合図にノエルとナマエは各々返事をする。
ナマエは深くフードを被り直すと二人の先頭を切って、歩き出す。
ノエルは慣れない義足、そしてそんなノエルの傍にカロンが居なければ…、そう思ったのもある。
だが、そんな事よりもナマエの頭の中にはバロウズへの怒りで一杯だった。
「待って下さいまし!ナマエ!」
どうやってあのいけ好かない顔面を殴ってやろうかと逡巡している時だった。
ノエルの声がし、ナマエはすぐに動きを止める。
「見張りがいますわよ」
声を潜めるノエルの指す方向を見れば、巡回している警備員の姿が…。
『うわっ!?本当だ…』
「市長官邸はこの市で最も重要な施設だ。24時間365日、監視がゆるむ瞬間などない」
冷静にそういうカロン。
そんなカロンの言葉にようやく今になって市長官邸が本来一般人が簡単に入らない場所だった事に気付くナマエ。
そして庭園を歩き回る警備員の多さに。
「こんなにコソコソしなくても、廃ビルでやって見せたように指先一つで解決できませんの?パチン、と」
動きを止めるカロンに、ノエルは不思議そうな面持ちで聞いた。
「あれは悪魔の契約の瞬間にのみ許される"奇跡"だ。今お前がそう言う契約を私と結ぶのなら可能だぞ」
「…………」
カロンがそう脅しを入れると、ノエルは黙ってしまった。
そんなノエルをしめしめと見つめ、カランは続ける。
「それに、いつでも指先一つで人を殺したり操ったり出来るのなら私は悪魔じゃなくて神を名乗るだろうさ。」
カロンがそう自虐的に笑う。
その時、二人の会話の端で警備員を見渡していたナマエが声を潜めて二人は向き直る。
『とりあえず、どうすんの?この監視の目。俺とカロンは行けたとしても、ノエルは義足だから早く動けないし…』
此処は俺がおぶっていくのも…。
ブツブツと呟くナマエを無視して、カロンは顎に手を当てる。
そして大きく溜息を吐いた。
「仕方ない…私が支えてやろう…少なくとも、ノエル一人よりは早く動けるだろう…」
渋々、といった感じだ。
それはカロンだけでなく、ノエルもだが…。
そんな中ナマエだけが元気よく頷く。
『OK!じゃあ俺は2人の邪魔にならないように先に行ってるね!』
「気をつけろよ」
カロンの声を背に、ナマエは先へと駆け出した。