season1
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「嫌なら別について来なくていいんですのよ。」
「このままお前を行かせたらコロッとお前が死んで契約の取り消しが出来なくなるだろうが!」
意地でも動かないノエル。
そしてそんなノエルに腹を立てる悪魔さん。
むむ…、このままじゃ話が進まなさそうな予感がする…。
そう感じた俺は再び二人の間へと割り込む。
『まぁまぁノエルもそう言ってるんだし、ここは俺も協力するからさ。ね?お願い!!』
胸の前で手のひらを合わせると、俺から悪魔さんは顔を背けた。
「……チッ…今回だけだぞ」
『イヤッフーイ!』
顔を逸らす悪魔さん。
そしてその横でガッツポーズを決める俺。
何やら悪魔さんの顔が赤い気がするが、きっと怒っているからだろう。
血圧上がると早死にしちゃうんだけどなぁ。
「ナマエも行くんですの?」
ノエルがキラキラした瞳で俺を見上げる。
全く可愛い子の頼みは断れない。
ま、ノエルが「行くな」って止めても付いていくけど。
『うん!しっかりノエルを守るからね』
*****
現在は夜。
俺たちは市長官邸の入口にやってきた。
「……義足の調子はどうだ?」
「ゆっくり歩く分には問題なさそうですわ。」
ノエルとカロンが義足の確認を行っている中、俺は横で準備運動をした。いつ堕天しても耐えられる程、体を解さなければ…。
ふと、此方を見つめて来る悪魔さん。
これは、俺の準備がどうか気になっているという目だな。
『俺も準備万端!』
「…………」
しかし、俺が答えてやるも悪魔さんは俺を見つめたまま。
ここまで熱烈に見つめられると緊張する。
『な…なに?なんか俺の顔についてる?』
急いで顔を触るが何もついていない。
「いや…お前、本当に男か…?」
『え』
いきなり唐突な質問をする悪魔さん。
なんだ、そんな事か。
しかし、ノエルはそんな悪魔さんに怒りを露にした。
「失礼ですわね!!ナマエは、女の子ですわよ!?」
『いいっていいってノエル、俺が女だって事はごくごく一部の人間しか知らないし』
そう。何故かは分からないがご主人様と一緒に居る時でさえ、俺は男装をさせられた。
そのせいか今ではこの格好の方が落ち着くし、喋り方も今更変えるつもりはない。ま、元々こんな感じの喋り方だったけど…。
「やはりそうか…」
『うんうん、そう。って「やはりそうか」ってどう言う意味!?』
「フードを被ればわからんが、顔つきからしてお前が女だと言う事がわかる」
思わず唖然としてしまったではないか。
気付かれるほど俺って女っぽいの?
『あちゃ…まぁいいや!最近"ご主人様"と連絡付かなかったしいっか!』
バレなきゃ大丈夫っしょ!
そう軽く考えて、口に出しただけだった。
だが、俺の言葉にノエルもカロンも雰囲気が重いものに変わる。
「……え…」
「…ご主人様だと…!?」
何をここまで驚いているのやら。
ノエルはまだしも、悪魔さんなら分かるだろうに。
『あー…、俺を所有してる方だよ。詳しい事はわからないけど、ご主人様も悪魔だよ』
俺がそうカミングアウトすると、ノエルは弾かれたように俺の方へと向く。
「悪魔ッ!?と言う事は、ナマエも…」
『そう、俺も悪魔と契約して魔人になったって事だよ。』
どうやら俺が魔人だったことが信じられないのか、ノエルは口を開けたまま固まってしまった。
確かに。
常に一緒に居た人間が実は魔人だった…なんて、少し前まで人間だったノエルにとっては驚愕必須だろう。
「ど…どうして…そんな…」
必死に平静を装おうとしているが、ノエルの表情からは戸惑いが滲みでている。そして、それと同じく此方を労わる気持ちも。
やっぱり、ノエルは優しい子だ。
だからこそ、そんな彼女に自分が魔人になった経緯を話すのが躊躇われた。きっと、俺以上に悲しんでくれそうだから…。
『詳しい事は、スラムに帰ったら…ね?』
そう、はぐらかした。
ノエルは何か言いたげに口を開きかけたが、それは状況を察した悪魔さんによって防がれる。
「それにしてもどうかしているな、自分を騙し、殺そうとした相手にわざわざ会いに行こうとは…」
ナイス悪魔さん。
アイコンタクトで感謝の意を伝えると、何故か目線を逸らされた。
「んん"っ……いいか、もう一度言うぞ。今お前に死なれると困るにだ。理由は二つ。一つ。契約者本人であるお前が死ぬと、お前と結んでしまった第1の契約をなかったことにする事が出来なくなる。」
『フムフム…』
悪魔さんがノエルに再度忠告をする。
ノエルは分かっているとでも言いたそうな顔をしている。
「二つ。お前が死ぬと、お前を助けると言う第2の契約が達成できなかった事になる。お前は今、私の悪魔としての名誉を背負っていると思え。軽々しくその身を危険に晒すな。」
あぁ、悪魔さん。
そんなに長々と説明するとノエルが聞かなくなっちゃうよ。
そう思っていたところで、俺はとある考えを導き出した。
つまり悪魔さんが言いたいことって、気をつけろって事だよね…?
晴天の霹靂。
「あとナマエ…くれぐれも怪我するなよ」
真っ赤な悪魔さんの瞳が、俺をじっと見つめた。
悪魔さんはもしかしなくても優しい悪魔なのではないか?!
そう頭の片隅で考えながら、俺は悪魔さんにグーサインを向ける。
『了解!』
「このままお前を行かせたらコロッとお前が死んで契約の取り消しが出来なくなるだろうが!」
意地でも動かないノエル。
そしてそんなノエルに腹を立てる悪魔さん。
むむ…、このままじゃ話が進まなさそうな予感がする…。
そう感じた俺は再び二人の間へと割り込む。
『まぁまぁノエルもそう言ってるんだし、ここは俺も協力するからさ。ね?お願い!!』
胸の前で手のひらを合わせると、俺から悪魔さんは顔を背けた。
「……チッ…今回だけだぞ」
『イヤッフーイ!』
顔を逸らす悪魔さん。
そしてその横でガッツポーズを決める俺。
何やら悪魔さんの顔が赤い気がするが、きっと怒っているからだろう。
血圧上がると早死にしちゃうんだけどなぁ。
「ナマエも行くんですの?」
ノエルがキラキラした瞳で俺を見上げる。
全く可愛い子の頼みは断れない。
ま、ノエルが「行くな」って止めても付いていくけど。
『うん!しっかりノエルを守るからね』
*****
現在は夜。
俺たちは市長官邸の入口にやってきた。
「……義足の調子はどうだ?」
「ゆっくり歩く分には問題なさそうですわ。」
ノエルとカロンが義足の確認を行っている中、俺は横で準備運動をした。いつ堕天しても耐えられる程、体を解さなければ…。
ふと、此方を見つめて来る悪魔さん。
これは、俺の準備がどうか気になっているという目だな。
『俺も準備万端!』
「…………」
しかし、俺が答えてやるも悪魔さんは俺を見つめたまま。
ここまで熱烈に見つめられると緊張する。
『な…なに?なんか俺の顔についてる?』
急いで顔を触るが何もついていない。
「いや…お前、本当に男か…?」
『え』
いきなり唐突な質問をする悪魔さん。
なんだ、そんな事か。
しかし、ノエルはそんな悪魔さんに怒りを露にした。
「失礼ですわね!!ナマエは、女の子ですわよ!?」
『いいっていいってノエル、俺が女だって事はごくごく一部の人間しか知らないし』
そう。何故かは分からないがご主人様と一緒に居る時でさえ、俺は男装をさせられた。
そのせいか今ではこの格好の方が落ち着くし、喋り方も今更変えるつもりはない。ま、元々こんな感じの喋り方だったけど…。
「やはりそうか…」
『うんうん、そう。って「やはりそうか」ってどう言う意味!?』
「フードを被ればわからんが、顔つきからしてお前が女だと言う事がわかる」
思わず唖然としてしまったではないか。
気付かれるほど俺って女っぽいの?
『あちゃ…まぁいいや!最近"ご主人様"と連絡付かなかったしいっか!』
バレなきゃ大丈夫っしょ!
そう軽く考えて、口に出しただけだった。
だが、俺の言葉にノエルもカロンも雰囲気が重いものに変わる。
「……え…」
「…ご主人様だと…!?」
何をここまで驚いているのやら。
ノエルはまだしも、悪魔さんなら分かるだろうに。
『あー…、俺を所有してる方だよ。詳しい事はわからないけど、ご主人様も悪魔だよ』
俺がそうカミングアウトすると、ノエルは弾かれたように俺の方へと向く。
「悪魔ッ!?と言う事は、ナマエも…」
『そう、俺も悪魔と契約して魔人になったって事だよ。』
どうやら俺が魔人だったことが信じられないのか、ノエルは口を開けたまま固まってしまった。
確かに。
常に一緒に居た人間が実は魔人だった…なんて、少し前まで人間だったノエルにとっては驚愕必須だろう。
「ど…どうして…そんな…」
必死に平静を装おうとしているが、ノエルの表情からは戸惑いが滲みでている。そして、それと同じく此方を労わる気持ちも。
やっぱり、ノエルは優しい子だ。
だからこそ、そんな彼女に自分が魔人になった経緯を話すのが躊躇われた。きっと、俺以上に悲しんでくれそうだから…。
『詳しい事は、スラムに帰ったら…ね?』
そう、はぐらかした。
ノエルは何か言いたげに口を開きかけたが、それは状況を察した悪魔さんによって防がれる。
「それにしてもどうかしているな、自分を騙し、殺そうとした相手にわざわざ会いに行こうとは…」
ナイス悪魔さん。
アイコンタクトで感謝の意を伝えると、何故か目線を逸らされた。
「んん"っ……いいか、もう一度言うぞ。今お前に死なれると困るにだ。理由は二つ。一つ。契約者本人であるお前が死ぬと、お前と結んでしまった第1の契約をなかったことにする事が出来なくなる。」
『フムフム…』
悪魔さんがノエルに再度忠告をする。
ノエルは分かっているとでも言いたそうな顔をしている。
「二つ。お前が死ぬと、お前を助けると言う第2の契約が達成できなかった事になる。お前は今、私の悪魔としての名誉を背負っていると思え。軽々しくその身を危険に晒すな。」
あぁ、悪魔さん。
そんなに長々と説明するとノエルが聞かなくなっちゃうよ。
そう思っていたところで、俺はとある考えを導き出した。
つまり悪魔さんが言いたいことって、気をつけろって事だよね…?
晴天の霹靂。
「あとナマエ…くれぐれも怪我するなよ」
真っ赤な悪魔さんの瞳が、俺をじっと見つめた。
悪魔さんはもしかしなくても優しい悪魔なのではないか?!
そう頭の片隅で考えながら、俺は悪魔さんにグーサインを向ける。
『了解!』