🎼本編
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こんにちは!
えっとモンゴルファミリー並盛キャンパス支部の専属お手伝いをやっている、柚子です!
「ボンゴレだぞ。」
『えっ!?あ、はい!すみません!!』
おっかしーなー…
了平さんに聞いたら確かに『モンゴル』って言ってたのに…。
「あの芝生頭…まだ間違えてやがるのか…」
「まーまー、いーじゃねーか!」
「柚子、あさりですよ。あさりファミリーと覚えればいいんです♪」
「骸、それじゃダメだから。」
こーんな感じでいつも何となく会話が交わされている大広間です。
でも、
でも…
でもっ…!
了平さんがいないんですーーー!!!!
(涙)
「何だ?了平がいないとそんなに哀しいのか?」
リボーンさんがまるで会話のように心を読む。
これにはもう慣れましたね、ハイ。
『だって…横暴じゃない率が極限にダウンしちゃうじゃないですかっ!』
「ふぅん…じゃあ柚子は僕たちが皆横暴だって言いたいんだね?」
『ち、違います!山本さんは別です!』
「おや、地雷を踏みましたね。」
『へ…?』
銀のお盆をキュッと握りしめながら恐る恐る後ろを向くと…
「誰が横暴だって?柚子。」
きゃああああ!!!!
グローブ!!グローブしまって下さい、ツナさんっ!!!
というか反応するって事は、ちょっとは自覚あるって事じゃないですかぁ。
「何か余計な事言った?」
『いえ!何でもございませんっ!!』
はぁ…
こんな時に了平さんの爽やかな熱いボケが聞きたいのに……
何処に行っちゃったんでしょう…?
何でも、すんごく物騒なトコに行くとか言ってたんです。
えーっと…
暗殺がどう、とか…
あー、ヤダヤダ。
これだからマフィアとかって嫌ですっ。
「だから何度も言ってるだろ?了平さんはイタリアに出張に行ったんだって。」
『ツナさんが行けばいいじゃないですかー。』
ぶいっとそっぽを向いてみれば、
ツナさんはさっと後ろからあたしに抱きついた。
『なっ、ちょ、ツナさん!!?』
「柚子は…」
『え?』
突然哀しそうな声を出すツナさんは、何だかちょっと恐ろしい。
「柚子はそんなに…俺が嫌いなのかよ…。」
『えっ…えぇ!?///』
んな甘えた声で後ろから何を言うんですかー!!?
ちょっ…だから演技でも何でも心臓もたないんですって!!
『あのーですね…』
「…何だよ。」
『その、ツナさんが嫌いとかそーゆー問題じゃなくて…』
「じゃぁどういう問題?」
『ただ、えっと、ボスが直接行ったりしないのかなー…とか思ったりしまして…』
「行く訳ないだろ。面倒くさい。」
言いきった!!!
この人面倒だって言いきったよ!!!
みなさーん!
聞いて下さい!!
ここのボスはやっぱり横暴…
ゴンッ、
『……ぃったぁー…』
「今度横暴とか言ったら、どうなるか分かってるよな?柚子。」
出た。
生き生き腹黒スマイル。
『か、畏まりましたぁ…』
あたしは肩を落として大広間を出た。
---
------
そんな毎日が続く中、
あたしは皆さんの個室を掃除する曜日を決めてみた。
だって、毎日全員分は無理だし。
日曜日は7号館そのものの掃除が大変だし。
そして、
そしてそしてそして!
やって来ちゃったんですよ、
雲雀さんの部屋を掃除する日が!!!!
コンコン、
ノックしてみても返事はない。
そー言えば、今日は仕事があって夕方に帰るって言ってた。
あたしは今日の授業終わらせたし…
『(今のうちにやっちゃお!)』
そうっと入って、
シンプルなその部屋を少し見回した後、
拭き掃除を始めた。
パタパタ…
雲雀さんは自分でもお掃除してるみたいだった。
ハタキでホコリを払いながら、ふと思う。
やっぱ、綺麗好きっぽいし…。
『ん?』
棚の奥にしまってあったのモノに、あたしは興味を引かれる。
いけないと分かっていても、好奇心に負けてしまった。
『並盛中学風紀委員…の腕章??』
雲雀さんって、風紀委員だったんだぁ…。
まぁ、納得なような違うような。
風紀委員という名の不良委員だったりして(笑)
何だか可笑しくて、そうっとしまった。
『カーテン洗った!シーツ洗った!クッション干した!掃除機かけた!』
こんなモンかな、と一息つく。
気がつけば、午後3時を回ろうとしていて。
『あっ!演奏室の時間だ!!』
雲雀さんの部屋を後にしようとした、その時。
「何してるの。」
『ぎょわーっ!!!』
吃驚して、腰が抜けた。
だって振り向いたら真正面にいるんだもん。
この部屋の主が!
『お…お帰りなさいませ、雲雀様。』
「答えになってないよ。僕は何してるか聞いたんだけど。」
『お、お掃除でございます…。』
悪い事じゃないのに
悪い事した気分になってきた。
確かに、勝手に部屋に入ったのは悪かったですよ。
だけど獄寺さんとか山本さんとか了平さんの部屋は綺麗にしましたもん。
「掃除…ふぅん。」
雲雀さんは部屋の中を見回す。
その隙にそうっと部屋を出ようとした、
………ら。
ガシッ、
『ぎょわーっ!!!』
「うるさいよ。掴んだだけでしょ。」
『とっ、突然何なんですかぁ!』
「位置が違う。」
『……………え?』
雲雀さんの目線を辿ると、
『(あ…!)』
さっき風紀委員の腕章を見つけた戸棚。
やばい!
腕章見たとき色々動かしちゃったんだ!!
「そうなんだ。」
読まれてるし!!!
「勝手に触ったんだ…」
『ごっ、ごごごごめんなさいいい!!!』
ぎゅっと目を瞑って頭を下げる。
でも、
『(あ、あれ?)』
ツナさんみたいにゲンコツが飛んで来るワケじゃなく。
雲雀さんはあたしの手を離して、
「ちょっとココにいて。」
と言うだけ。
『は、はい…』
それからグルグルと自分の部屋を見て回る雲雀さん。
あたしはどうしていいか分からずじまいで、部屋の真ん中にただ立ち尽くしていた。
--
----
「ベッドメイキングはレベル3、絨毯はレベル3、テーブルセットはレベル2、他レベル3。」
『………何の事ですか??』
「掃除のレベルに決まってるでしょ。空気読みなよ。」
『す、すみません…。』
突然言われて分かるワケあるかーーー!!
「僕にそんな口利けるんだ…いい度胸だね。」
『利いてません!心だけです!』
「同じだよ。……まったく…」
ため息つかれた。
あの…あたし早く演奏室行きたいのですが。
「平均的にはレベル3だね。家政婦歴短いにしてはいいんじゃない?」
『はぁ…どうも……というか何レベまであるんですか?』
「フィギュアスケートと同じだよ。」
………左様ですか。
『えっと、では立ち去って宜しいでしょうか?』
「うん。」
『じゃあ…失礼しました。』
ガチャ、
ドアのぶを握って開けようとした。
その時。
「柚子、」
『はい、何ですか?』
ポケットの中から何か取り出して、雲雀さんはそれをあたしに握らせる。
『え?』
「あげるよ。僕はいらないから。」
『はぁ…』
手の平を開いてみると…
『ふ…ふ…笛ラムネじゃないですかぁ!!!』
「…そうだけど、何。」
目を輝かせるあたしに、雲雀さんは若干引いてた気がする。
『大っ好きなんですよ!笛ラムネ!!』
「ふぅん、そう。」
そっけない返事もお構い無しに、あたしはその場で開ける。
パクッとくわえてフーッと息を吐いた。
ピューッ♪
『…わはっ♪』
よく父に貰っていた笛ラムネ。
何だか懐かしくて、嬉しくなった。
『ありがほうございまひゅっ!雲雀はん!!』
(ありがとうございますっ!雲雀さん!!)
「……別に。」
『では、しふれいしましはっ!』
(では、失礼しましたっ!)
バタン、
閉められたドアの向こうからは、未だに柚子の笛ラムネの音が聞こえて来ていた。
---『大っ好きなんですよ!』
「そっか…」
何となく、分かった。
沢田が柚子を連れて来た理由。
あんなラムネ一つで、あんなに喜ぶヤツは初めて見た。
「にしても…」
少し綺麗になった部屋を見回しながら、小さく呟く。
「あの笑顔は反則だよね…」
ピューッ♪
「柚子、うるさい。」
『あ!ツナふぁん!おかへりなはい!』
(ツナさん!お帰りなさい!)
クリティック
褒めてもらうだけで嬉しいのに、ご褒美をくれる貴方は本当は優しいのかも知れない。
continue…
えっとモンゴルファミリー並盛キャンパス支部の専属お手伝いをやっている、柚子です!
「ボンゴレだぞ。」
『えっ!?あ、はい!すみません!!』
おっかしーなー…
了平さんに聞いたら確かに『モンゴル』って言ってたのに…。
「あの芝生頭…まだ間違えてやがるのか…」
「まーまー、いーじゃねーか!」
「柚子、あさりですよ。あさりファミリーと覚えればいいんです♪」
「骸、それじゃダメだから。」
こーんな感じでいつも何となく会話が交わされている大広間です。
でも、
でも…
でもっ…!
了平さんがいないんですーーー!!!!
(涙)
「何だ?了平がいないとそんなに哀しいのか?」
リボーンさんがまるで会話のように心を読む。
これにはもう慣れましたね、ハイ。
『だって…横暴じゃない率が極限にダウンしちゃうじゃないですかっ!』
「ふぅん…じゃあ柚子は僕たちが皆横暴だって言いたいんだね?」
『ち、違います!山本さんは別です!』
「おや、地雷を踏みましたね。」
『へ…?』
銀のお盆をキュッと握りしめながら恐る恐る後ろを向くと…
「誰が横暴だって?柚子。」
きゃああああ!!!!
グローブ!!グローブしまって下さい、ツナさんっ!!!
というか反応するって事は、ちょっとは自覚あるって事じゃないですかぁ。
「何か余計な事言った?」
『いえ!何でもございませんっ!!』
はぁ…
こんな時に了平さんの爽やかな熱いボケが聞きたいのに……
何処に行っちゃったんでしょう…?
何でも、すんごく物騒なトコに行くとか言ってたんです。
えーっと…
暗殺がどう、とか…
あー、ヤダヤダ。
これだからマフィアとかって嫌ですっ。
「だから何度も言ってるだろ?了平さんはイタリアに出張に行ったんだって。」
『ツナさんが行けばいいじゃないですかー。』
ぶいっとそっぽを向いてみれば、
ツナさんはさっと後ろからあたしに抱きついた。
『なっ、ちょ、ツナさん!!?』
「柚子は…」
『え?』
突然哀しそうな声を出すツナさんは、何だかちょっと恐ろしい。
「柚子はそんなに…俺が嫌いなのかよ…。」
『えっ…えぇ!?///』
んな甘えた声で後ろから何を言うんですかー!!?
ちょっ…だから演技でも何でも心臓もたないんですって!!
『あのーですね…』
「…何だよ。」
『その、ツナさんが嫌いとかそーゆー問題じゃなくて…』
「じゃぁどういう問題?」
『ただ、えっと、ボスが直接行ったりしないのかなー…とか思ったりしまして…』
「行く訳ないだろ。面倒くさい。」
言いきった!!!
この人面倒だって言いきったよ!!!
みなさーん!
聞いて下さい!!
ここのボスはやっぱり横暴…
ゴンッ、
『……ぃったぁー…』
「今度横暴とか言ったら、どうなるか分かってるよな?柚子。」
出た。
生き生き腹黒スマイル。
『か、畏まりましたぁ…』
あたしは肩を落として大広間を出た。
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そんな毎日が続く中、
あたしは皆さんの個室を掃除する曜日を決めてみた。
だって、毎日全員分は無理だし。
日曜日は7号館そのものの掃除が大変だし。
そして、
そしてそしてそして!
やって来ちゃったんですよ、
雲雀さんの部屋を掃除する日が!!!!
コンコン、
ノックしてみても返事はない。
そー言えば、今日は仕事があって夕方に帰るって言ってた。
あたしは今日の授業終わらせたし…
『(今のうちにやっちゃお!)』
そうっと入って、
シンプルなその部屋を少し見回した後、
拭き掃除を始めた。
パタパタ…
雲雀さんは自分でもお掃除してるみたいだった。
ハタキでホコリを払いながら、ふと思う。
やっぱ、綺麗好きっぽいし…。
『ん?』
棚の奥にしまってあったのモノに、あたしは興味を引かれる。
いけないと分かっていても、好奇心に負けてしまった。
『並盛中学風紀委員…の腕章??』
雲雀さんって、風紀委員だったんだぁ…。
まぁ、納得なような違うような。
風紀委員という名の不良委員だったりして(笑)
何だか可笑しくて、そうっとしまった。
『カーテン洗った!シーツ洗った!クッション干した!掃除機かけた!』
こんなモンかな、と一息つく。
気がつけば、午後3時を回ろうとしていて。
『あっ!演奏室の時間だ!!』
雲雀さんの部屋を後にしようとした、その時。
「何してるの。」
『ぎょわーっ!!!』
吃驚して、腰が抜けた。
だって振り向いたら真正面にいるんだもん。
この部屋の主が!
『お…お帰りなさいませ、雲雀様。』
「答えになってないよ。僕は何してるか聞いたんだけど。」
『お、お掃除でございます…。』
悪い事じゃないのに
悪い事した気分になってきた。
確かに、勝手に部屋に入ったのは悪かったですよ。
だけど獄寺さんとか山本さんとか了平さんの部屋は綺麗にしましたもん。
「掃除…ふぅん。」
雲雀さんは部屋の中を見回す。
その隙にそうっと部屋を出ようとした、
………ら。
ガシッ、
『ぎょわーっ!!!』
「うるさいよ。掴んだだけでしょ。」
『とっ、突然何なんですかぁ!』
「位置が違う。」
『……………え?』
雲雀さんの目線を辿ると、
『(あ…!)』
さっき風紀委員の腕章を見つけた戸棚。
やばい!
腕章見たとき色々動かしちゃったんだ!!
「そうなんだ。」
読まれてるし!!!
「勝手に触ったんだ…」
『ごっ、ごごごごめんなさいいい!!!』
ぎゅっと目を瞑って頭を下げる。
でも、
『(あ、あれ?)』
ツナさんみたいにゲンコツが飛んで来るワケじゃなく。
雲雀さんはあたしの手を離して、
「ちょっとココにいて。」
と言うだけ。
『は、はい…』
それからグルグルと自分の部屋を見て回る雲雀さん。
あたしはどうしていいか分からずじまいで、部屋の真ん中にただ立ち尽くしていた。
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「ベッドメイキングはレベル3、絨毯はレベル3、テーブルセットはレベル2、他レベル3。」
『………何の事ですか??』
「掃除のレベルに決まってるでしょ。空気読みなよ。」
『す、すみません…。』
突然言われて分かるワケあるかーーー!!
「僕にそんな口利けるんだ…いい度胸だね。」
『利いてません!心だけです!』
「同じだよ。……まったく…」
ため息つかれた。
あの…あたし早く演奏室行きたいのですが。
「平均的にはレベル3だね。家政婦歴短いにしてはいいんじゃない?」
『はぁ…どうも……というか何レベまであるんですか?』
「フィギュアスケートと同じだよ。」
………左様ですか。
『えっと、では立ち去って宜しいでしょうか?』
「うん。」
『じゃあ…失礼しました。』
ガチャ、
ドアのぶを握って開けようとした。
その時。
「柚子、」
『はい、何ですか?』
ポケットの中から何か取り出して、雲雀さんはそれをあたしに握らせる。
『え?』
「あげるよ。僕はいらないから。」
『はぁ…』
手の平を開いてみると…
『ふ…ふ…笛ラムネじゃないですかぁ!!!』
「…そうだけど、何。」
目を輝かせるあたしに、雲雀さんは若干引いてた気がする。
『大っ好きなんですよ!笛ラムネ!!』
「ふぅん、そう。」
そっけない返事もお構い無しに、あたしはその場で開ける。
パクッとくわえてフーッと息を吐いた。
ピューッ♪
『…わはっ♪』
よく父に貰っていた笛ラムネ。
何だか懐かしくて、嬉しくなった。
『ありがほうございまひゅっ!雲雀はん!!』
(ありがとうございますっ!雲雀さん!!)
「……別に。」
『では、しふれいしましはっ!』
(では、失礼しましたっ!)
バタン、
閉められたドアの向こうからは、未だに柚子の笛ラムネの音が聞こえて来ていた。
---『大っ好きなんですよ!』
「そっか…」
何となく、分かった。
沢田が柚子を連れて来た理由。
あんなラムネ一つで、あんなに喜ぶヤツは初めて見た。
「にしても…」
少し綺麗になった部屋を見回しながら、小さく呟く。
「あの笑顔は反則だよね…」
ピューッ♪
「柚子、うるさい。」
『あ!ツナふぁん!おかへりなはい!』
(ツナさん!お帰りなさい!)
クリティック
褒めてもらうだけで嬉しいのに、ご褒美をくれる貴方は本当は優しいのかも知れない。
continue…