🎼本編
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昔っからフルートだけが取り柄だったの。
だから、大学に進んだら絶対器楽サークルに入るって決めてた。
高く高く聳え発つキャンパス。
その中はまるで大きな迷路。
『うー、迷った…』
そんなあたしの耳に入って来た、何かの音色。
『(あれ…?)』
中庭から聞こえて来るその音は、
バイオリン。
ひょこりと覗けば、凄い人だかりが出来ていた。
『もしかして…!』
これならきっと器楽サークルだ!
人込みをすり抜けて最前列に。
『(う、わぁ…///)』
そこにスラッと立っていたのは、
焦茶色の髪を持つ男の人だった。
隣には、銀髪のピアニスト。
一瞬で、引き込まれた。
私も、吹きたい。
彼が奏でる旋律は、暖かい風のよう。
周りも黙って聞き惚れる。
見とれていると、あっと言う間に終わってしまった。
パチパチ…
拍手喝采。勿論あたしも。
すると、茶髪の人と目が合った。
“感動しました”
と笑顔で口パクしてみる。
普通スルーされるハズなのに…
違った。
「君、一年生?」
『へ?』
近付いて、声をかけられたの。
『あ、はい!』
こんな素晴らしい奏者と話せるなんて!
嬉しくなって、表情が緩む。
『あの、バイオリン、すごくお上手なんですね!』
別にお世辞ってワケじゃないのに、
彼は何故か目を見開いてから逸らす。
「あぁ、ありがとう。」
それからあたしの荷物を見て。
「君も楽器やってんだ。」
『はい!フルートです。』
「ふーん…」
少しだけ笑みを浮かべ、彼は言った。
「じゃぁ、このサークルにおいで。」
『へ?い、いーんですか!?』
「あぁ、君ならいいよ。」
『入りますっ!』
こんな素敵な機会、逃せないわ!
あたしは迷わず飛び込んだ。
それがまさか、激動のキャンパスライフになるなんて。
「なっ、10代目!」
ピアニストが立ち上がる。
「いーんですか!?こんなヘラッとしたヤツ…」
こ、怖い!
「いーんだよ、獄寺君。さ、おいで。俺達の活動部屋に案内するから。」
『はいっ!』
手を繋がれるままに付いて行く。
「俺、沢田綱吉。ツナでいいよ。君は?」
『柚子です!牧之原柚子!』
「実は俺も一年なんだ。彼、獄寺君もだよ。宜しく、柚子。」
『そうなんですかぁ、宜しくお願いします!』
と、ここで気が付いた。
あれ?
今向かってるのって…
立ち入り禁止の7号館!?
『あの…!』
「大丈夫。7号館は俺達のサークル専用だし。」
読心術!!?
てゆーかソレ、凄くないですか!?
ドアの前に着くと、後ろにいた獄寺さんが鍵を開けた。
「あ。」
『へ?』
急に声をあげるツナさん。
あたしが疑問符を浮かべると、前を見据えながら言った。
「俺についてろ、柚子。」
『え?』
今…口調変わっ……
あたしが言おうとした瞬間、
物陰から飛び出て来たキラッと光る何か。
ビュンッ、
パシッ、
そんな音が聞こえてから、獄寺さんがやっと明かりをつける。
『えぇ!?』
えっと…金属の棒みたいな武器を持った黒髪の人がツナさんに…
てゆーかツナさん、
受け止めてるっ!!
「油断も隙もありませんね、雲雀さん。」
「………ちっ。」
舌打ちしたー!!!
「誰?この五月蝿い女子は。」
いや、何も喋って…
「聞こえてるから。」
ひええ!
「あぁ、牧之原柚子。家政婦ですよ、俺の。」
は い !?
「何だツナ、もう連れてきたのか?」
今度は誰ー?
奥から歩いて来たのは、
黒スーツでカールしたもみ上げの人。
「リボーン、いたのかよ。」
あの、ツナさんマジで口調変わってません?
「気のせいだから。」
何かあたし…全部読まれてる?
「やっと気付いたの。」
雲雀さんがため息をつく。
「10代目!こんな女でいーんスか!?」
「いいんだよ。柚子ならフルート持ってるし、丁度いいし。」
………何が?
「柚子、来いよ。」
『わわっ!』
急に歩き出すツナさん。
あたしはお決まりのように躓いた。
『キャッ!』
ボスッ、
………あれ?
痛くない?
「まったく、危なっかしいな…柚子は……」
ギュー…
『(ギュ?)』
あたし…
抱き締められて……
見上げれば、ツナさんの顔。
『(うっ…///)』
不覚にも、ドキッとした。
『ありがとーございます…』
「気をつけろよな。」
『はい…。』
再び歩き出す。
獄寺さんとリボーンさんがついて来る。
てかさっきより…
手を繋ぐのが恥ずかしくなった。
『あの、何処へ…?』
つーかあたしはどーなるんでしょーか?
連れて来られたのは、キッチン。
こんなトコあったんだー…。
「柚子には、ここで働いてもらいたいんだ。」
『はい!?』
口をあんぐり開けるあたしに、ツナさんは言った。
「ここは結構な給料だし、そこらのバイトよりずっといい。」
『あの、あたし…』
「柚子、お前が一人暮らしって事は知ってるぞ。」
あたしの言葉を遮ったのは、リボーンさんだった。
………え!??
『な、何で知ってるんですか?』
突拍子もない答えが返って来そうで怖い、
と思った次の瞬間。
「マフィアだからな。」
間。
『はいぃぃいぃぃぃ!!?』
やっぱり来た。
突拍子なさ過ぎる答えが。
てか、ここは器楽サークルじゃなくて!?
「それは表側、裏ではマフィア。」
ツナさんが何の脈絡もなく心を読む。
その言葉に呆然としていると。
「極限!帰ったぞー!!」
「ただいまー、シャワー室空いてっか?」
また誰か来た…。
つーか“ただいま”って…
「俺達は此処に住んでるんだぞ。」
唖 然 。
えー…、
…本日の考察を報告を致します。
“並盛キャンパス7号館”
それをまるまる陣取って、
住み込んじゃうとか…。
そんな大業やってのけるのは、
やっぱり彼らがマフィアだから?
『(つーかマフィアなんて何してるか不明だし、意味分かんない!!)』
アンダンテ
そしてあたしは緩やかに、彼らの世界に巻き込まれてゆく
continue…
だから、大学に進んだら絶対器楽サークルに入るって決めてた。
高く高く聳え発つキャンパス。
その中はまるで大きな迷路。
『うー、迷った…』
そんなあたしの耳に入って来た、何かの音色。
『(あれ…?)』
中庭から聞こえて来るその音は、
バイオリン。
ひょこりと覗けば、凄い人だかりが出来ていた。
『もしかして…!』
これならきっと器楽サークルだ!
人込みをすり抜けて最前列に。
『(う、わぁ…///)』
そこにスラッと立っていたのは、
焦茶色の髪を持つ男の人だった。
隣には、銀髪のピアニスト。
一瞬で、引き込まれた。
私も、吹きたい。
彼が奏でる旋律は、暖かい風のよう。
周りも黙って聞き惚れる。
見とれていると、あっと言う間に終わってしまった。
パチパチ…
拍手喝采。勿論あたしも。
すると、茶髪の人と目が合った。
“感動しました”
と笑顔で口パクしてみる。
普通スルーされるハズなのに…
違った。
「君、一年生?」
『へ?』
近付いて、声をかけられたの。
『あ、はい!』
こんな素晴らしい奏者と話せるなんて!
嬉しくなって、表情が緩む。
『あの、バイオリン、すごくお上手なんですね!』
別にお世辞ってワケじゃないのに、
彼は何故か目を見開いてから逸らす。
「あぁ、ありがとう。」
それからあたしの荷物を見て。
「君も楽器やってんだ。」
『はい!フルートです。』
「ふーん…」
少しだけ笑みを浮かべ、彼は言った。
「じゃぁ、このサークルにおいで。」
『へ?い、いーんですか!?』
「あぁ、君ならいいよ。」
『入りますっ!』
こんな素敵な機会、逃せないわ!
あたしは迷わず飛び込んだ。
それがまさか、激動のキャンパスライフになるなんて。
「なっ、10代目!」
ピアニストが立ち上がる。
「いーんですか!?こんなヘラッとしたヤツ…」
こ、怖い!
「いーんだよ、獄寺君。さ、おいで。俺達の活動部屋に案内するから。」
『はいっ!』
手を繋がれるままに付いて行く。
「俺、沢田綱吉。ツナでいいよ。君は?」
『柚子です!牧之原柚子!』
「実は俺も一年なんだ。彼、獄寺君もだよ。宜しく、柚子。」
『そうなんですかぁ、宜しくお願いします!』
と、ここで気が付いた。
あれ?
今向かってるのって…
立ち入り禁止の7号館!?
『あの…!』
「大丈夫。7号館は俺達のサークル専用だし。」
読心術!!?
てゆーかソレ、凄くないですか!?
ドアの前に着くと、後ろにいた獄寺さんが鍵を開けた。
「あ。」
『へ?』
急に声をあげるツナさん。
あたしが疑問符を浮かべると、前を見据えながら言った。
「俺についてろ、柚子。」
『え?』
今…口調変わっ……
あたしが言おうとした瞬間、
物陰から飛び出て来たキラッと光る何か。
ビュンッ、
パシッ、
そんな音が聞こえてから、獄寺さんがやっと明かりをつける。
『えぇ!?』
えっと…金属の棒みたいな武器を持った黒髪の人がツナさんに…
てゆーかツナさん、
受け止めてるっ!!
「油断も隙もありませんね、雲雀さん。」
「………ちっ。」
舌打ちしたー!!!
「誰?この五月蝿い女子は。」
いや、何も喋って…
「聞こえてるから。」
ひええ!
「あぁ、牧之原柚子。家政婦ですよ、俺の。」
は い !?
「何だツナ、もう連れてきたのか?」
今度は誰ー?
奥から歩いて来たのは、
黒スーツでカールしたもみ上げの人。
「リボーン、いたのかよ。」
あの、ツナさんマジで口調変わってません?
「気のせいだから。」
何かあたし…全部読まれてる?
「やっと気付いたの。」
雲雀さんがため息をつく。
「10代目!こんな女でいーんスか!?」
「いいんだよ。柚子ならフルート持ってるし、丁度いいし。」
………何が?
「柚子、来いよ。」
『わわっ!』
急に歩き出すツナさん。
あたしはお決まりのように躓いた。
『キャッ!』
ボスッ、
………あれ?
痛くない?
「まったく、危なっかしいな…柚子は……」
ギュー…
『(ギュ?)』
あたし…
抱き締められて……
見上げれば、ツナさんの顔。
『(うっ…///)』
不覚にも、ドキッとした。
『ありがとーございます…』
「気をつけろよな。」
『はい…。』
再び歩き出す。
獄寺さんとリボーンさんがついて来る。
てかさっきより…
手を繋ぐのが恥ずかしくなった。
『あの、何処へ…?』
つーかあたしはどーなるんでしょーか?
連れて来られたのは、キッチン。
こんなトコあったんだー…。
「柚子には、ここで働いてもらいたいんだ。」
『はい!?』
口をあんぐり開けるあたしに、ツナさんは言った。
「ここは結構な給料だし、そこらのバイトよりずっといい。」
『あの、あたし…』
「柚子、お前が一人暮らしって事は知ってるぞ。」
あたしの言葉を遮ったのは、リボーンさんだった。
………え!??
『な、何で知ってるんですか?』
突拍子もない答えが返って来そうで怖い、
と思った次の瞬間。
「マフィアだからな。」
間。
『はいぃぃいぃぃぃ!!?』
やっぱり来た。
突拍子なさ過ぎる答えが。
てか、ここは器楽サークルじゃなくて!?
「それは表側、裏ではマフィア。」
ツナさんが何の脈絡もなく心を読む。
その言葉に呆然としていると。
「極限!帰ったぞー!!」
「ただいまー、シャワー室空いてっか?」
また誰か来た…。
つーか“ただいま”って…
「俺達は此処に住んでるんだぞ。」
唖 然 。
えー…、
…本日の考察を報告を致します。
“並盛キャンパス7号館”
それをまるまる陣取って、
住み込んじゃうとか…。
そんな大業やってのけるのは、
やっぱり彼らがマフィアだから?
『(つーかマフィアなんて何してるか不明だし、意味分かんない!!)』
アンダンテ
そしてあたしは緩やかに、彼らの世界に巻き込まれてゆく
continue…
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