ヴァリアー編
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幼くして、
素晴らしき体質を備え付けた者……
雷を操る者……
ランボVSレヴィ・ア・タン
「今宵の戦闘エリアは雷の守護者に相応しい避雷針のエリア。」
「名付けて、エレットゥリコサーキット。」
チェルベッロが言った瞬間、雷が避雷針に落ちる。
それは、床に張り巡らされている導体を通って光を増す。
「床が………光った!!」
「この床にある特殊な導体により、避雷針に落ちた電流が何倍にも増幅され、駆け巡ります。」
「そんな!立ってるだけで焦げ死んじゃうよ!」
心配するツナをよそに、
「檸檬、ちょっと放してー!」
『え?ランボちゃん?』
あたしにだっこされていたランボちゃんは、突然腕を抜け出す。
「ランボさん、あれやるー!!」
「遊園地のアトラクションか何かだと思ってるーーー!!」
『(ありゃりゃ。)』
ランボちゃん見てると、何だか和んじゃうよ。
そんな場合じゃないのにね。
走って行くランボちゃんを、引き止めるツナ。
「ちょっと待て!危ないから!あぁ………また角落として~~~!」
すると、
「ったく、10代目を煩わせんじゃねぇ!」
「あ…」
「貸せ!」
「ぐぴゃっ!」
ランボちゃんの角を取り上げる隼人。
そして…
キュキュキュ~……
「これで届けてもらえるぜ。」
ランボちゃんの角に何を書いたかと思いきや、
“アホ牛”
「(アホって書いた!!)」
「ぐぴゃ!!」
そのちょっと恥ずかしい角をランボちゃんに付ける隼人。
そして、チェルベッロのコールがかかる。
「雷の守護者は中央へ。檸檬様はあちらのカプセルに入って頂きます。」
『OK。』
「え!?また!!?」
驚くツナ達に、檸檬は微笑む。
『んじゃーね♪』
「檸檬………」
「ってか、またフィールドの中にカプセルがあるっスよ。」
「危ねーな…。」
「うむ。」
檸檬の安全を心配する一同に、チェルベッロは催促した。
「早くなさって下さい。対戦相手は2時間前からお待ちです。」
「2時間も……!」
『レヴィったら……相変わらずなんだから。』
ツナ達とほとんど同時にフィールドの中央を見る。
と、その瞬間、
レヴィと目が合った。
『(よし。)』
あたしはレヴィに一歩一歩近付く。
久しぶりだから、馴染めるかどうか分からない。
だから、確かめたかった。
『レヴィ。』
レヴィの前で立ち止まり、見上げた。
「檸檬……」
『まぁ、とりあえず、頑張ってね。』
「俺は勝つ。」
『はいはい……でも出来れば……』
殺さないで、
そう言おうと思ったけど、
そしたらツナ達に加担した事になっちゃうかもしれないから、やめといた。
「何だ?」
『何でもないっ!じゃね♪』
あたしはカプセルの方へ向かった。
フィールドの端っこにあるカプセルに入り、中にある椅子に座る。
どうやら、電圧には耐えられるように出来てるみたいだった。
そんなあたしの耳に入って来るのは、
「ランボーファイッ!!!」
「オーーーッ!!!」
という、並盛メンバーの円陣の声。
「ガハハハ、おもろい!もう一回!!」
「やんないよ!!」
ランボちゃんは何故かまだハイテンション。
そんなランボちゃんを心配しまくるツナは、ぐいっと引っ張って言い聞かせる。
「ランボ、嫌なら行かなくていいんだぞ。」
「10代目………」
『ツナ…』
「父さんがどんなつもりで決めたのかは知らないけど、お前みたいなチビが戦うのはおかしいよ。お前だってまだ死にたくないだろ?」
そうだよね、
ツナの言う通り。
ランボちゃんは、戦うには幼すぎるよ。
なのに…
「あららのら。ツナ知らないの?ランボさん無敵だから死なないよ。」
「なあ!?」
そっぽ向いて、余裕の表情で。
みんなの心配をよそに、ランボちゃんは走り出す。
「じゃーねー!」
そんなランボちゃんに、ツナは10年バズーカを撃たないように注意し、何だか古い角を渡した。
そして、ランボちゃんはフィールドの中央へ。
「それでは、雷のリング:レヴィ・ア・タンVSランボ、勝負開始!!!」
状況の分かってないランボちゃんは、
「どーやって遊ぶのかなぁ?」
と、まだアトラクションだと思っているようで。
何の躊躇いもなく、特殊導体の上に乗る。
「アホ牛!そこに乗るな!!感電死するぞ!!」
「ああ~~~!やっぱり見てらんない!!」
と、その時。
全員の耳の奥に鳴り響く、雷の音。
「避けろ!!」
眩しい光が、避雷針に集まる。
レヴィはバッと飛び上がって避けたけど、ランボちゃんはそのまま電撃を受けてしまった。
「ぐぴゃあぁ!!」
『ランボちゃんっ!!』
真っ黒焦げになって、その場に倒れたランボちゃんを見て、チェルベッロが言う。
「念の為、生存の確認を。」
「その必要はない、焼けた。」
ううん…
そんな事ない。
ランボちゃんは……無事だよ。
「うっ……うわあああ!!いだいぃ~~~!!」
「無事だ!生きてる!!」
リボーンが説明してくれる。
「幼少の頃、繰り返し電撃を受ける事で、まれに起こる体質変異“電撃皮膚”だぞ。」
『(なるほどね……)』
“電撃皮膚”
聞いた事がある。
電気を通しやすい皮膚。
電撃をくらっても、体の表面を通過して、脳や内臓へのダメージが無いと言う。
そこで、雷の守護者の指命が浮かび上がる。
---雷撃となるだけでなく、ファミリーへのダメージを一手に引き受け、消し去る避雷針となる
『それで…ランボちゃんが………』
妙に納得した瞬間、レヴィのオーラの変化に気がつく。
それはどうやら、ヴァリアー達にも伝わっているようで。
「これでレヴィにスイッチ入っちゃったんじゃない?」
「だね。」
『(そう言えば……)』
レヴィっていっつも仕事頑張ってたし、
時間厳守だったし、(ってか時間に五月蝿かった)
んで、いつもボスのお側に付いてたなぁ。
それは、
ボスに誉められたくて、認められたいから。
だから……
「自分より守護者に相応しい奴なんていたら、嫉妬の炎に燃えるだろうね。」
『(やっぱり……)』
レヴィの、ランボちゃんを見る目が怖くなった。
その視線に、震えるランボちゃん。
そして、レヴィの攻撃が始まる。
「ぴゃっ!」
蹴られて、
殴られて、
「ランボ!!」
ツナが叫ぶ。
「消えろ……」
いつの間にか、背中から傘を1本取り出したレヴィ。
それをランボちゃんに刺すつもりだ。
「うわあぁあ!!!」
痛くて痛くてたまらなかったのか、ランボちゃんは泣きながら10年バズーカを自分に向けた。
「その手があったか!」
大喜びする隼人と、
「いや、10年バズーカはまずいよ!!」
大慌てするツナ。
「よし!行け!」
「ちょっ、大人ランボに止められてるから……!」
次の瞬間、レヴィの傘が振り下ろされた。
『ランボちゃん!!』
同じタイミングで、引き金が引かれ、辺りに煙が立ち篭める。
「ば、バズーカごと吹っ飛んだ……?」
「ランボ…」
『(この気配………!)』
「やれやれ。」
『(この声………!!)』
煙の中から現れたのは、お前掛けをした大人ランボちゃん。
「餃子が最後の晩餐になるとは…」
「大人ランボ!!!」
10年バズーカでいつものようにやって来た大人ランボちゃん。
状況が理解しにくいヴァリアー側に、チェルベッロが説明する。
「へー、面白いじゃん。」
「初めて見たよ。」
そんな中、ツナは叫ぶ。
「ランボ、ごめん!やっぱり子供の君じゃダメだったんだ!!」
「やれやれ、謝らないで下さい。」
ランボちゃんは、お前掛けを取って、リングを首から下げる。
「こうなる気はしてたんです。それに若きボンゴレ、俺は檸檬さんの為なら頑張りますよ。」
『え?』
ランボちゃんが、こっちを向く。
「いつも自由に飛び回る檸檬さんが、あんなカプセルに幽閉されるなんて、聞いてませんけど。」
「そ、それは………!」
『ランボちゃん………あ…ありがとう。』
やば、
何だか、じんわり涙。
「檸檬さん、待ってて下さい。すぐ出して差し上げますから。」
『う、うん。///』
ランボちゃんが頼もしく思えて、嬉しかった。
だけど、目の前に立ちはだかるのは、怒りと嫉妬で眉間に皺を作りまくってるレヴィ。
「俺より目立つな。」
「それは無理な相談だ。俺にはスター性があるからな。」
そう言いつつ、ランボちゃんは頭に角を取り付ける。
「サンダー、セット!」
その台詞を言えば、ランボちゃんの角には味方となった雷が集う。
「避雷針を無視して雷を呼ぶとは、ちょっと驚いたよ。」
マーモンがぽつりと呟いたのが聞こえた。
「くらいな!電撃角!!!」
レヴィに、真正面から突っ込んで行くランボちゃん。
そんなランボちゃんに、レヴィは睨みをきかせて。
「貴様、目立ち過ぎだぞ。」
『(あっ……!)』
あの技が来る!!
「雷の守護者として申し分ない働きをし、ボスから絶大な信頼を勝ち得るのは…………俺だ!!!」
言葉と共に、背中から飛び出す傘達。
これが、レヴィの最大の武器。
「か、傘ーーー!!?」
その1本1本が物凄い電気を帯び、レヴィに迫るランボちゃんに向けられる。
アレが当たったら……ヤバいよ。
電撃は、無情にも一斉に放たれる。
「ぐあぁあ!!」
「な、何だ?ありゃあ!?」
「ランボ…!!」
物凄い量の電気を体に受けたら、
たとえ“電撃皮膚”でも耐えきれない。
ランボちゃんは、どさっとその場に倒れてしまった。
「ランボ!」
『ランボちゃん!』
「うっ………が…ま………………うわあああ!いだいよぉ………!」
『えっ!?』
「バカヤロ!!泣いてる場合か!!」
「ランボ、立って逃げるんだ!!」
ツナと隼人が声をかけるが、ランボちゃんはその場に座り込んだまま。
その隙にレヴィは……
「逃がさん。」
と言って、傘をランボちゃんの左肩に投げて刺す。
その威力により、数メートル飛ばされるランボちゃん。
「う…あぁ……」
「お前は徹底的に殺す。切り刻んで、焼肉にしてやる。」
『(どっ、どうしよーっ!!このままじゃランボちゃんが………!)』
レヴィはゆっくりとランボちゃんに近付く。
お願い………
お願いだから………
殺さないでよ、レヴィ。
と、その時。
「うわあぁあ!!」
泣叫ぶ大人ランボちゃんの手に、10年バズーカが握られた。
そして、一瞬だけ見えた、リボーンの上がった口角。
まさか………!!
ドガンッ、
「10年後のアホ牛が、更に10年バズーカを!?」
「ど……どうなっちゃうのー!?」
隼人とツナの声が聞こえる。
見える光景は、
さっきと同じ。
辺りは煙に包まれる。
だけど、
1つだけ違う事。
それは、
バチバチバチ………
「ん?」
「何だ……?このただならぬ威圧感は…………」
ベルとマーモンの小さな会話。
『(すごい………気配も……オーラも………!)』
「ま、まさか!あれは………」
ただ1つ違う事は、
そこにいるのが、
「20年後のランボ!!!」
そこにいる人が、
家光さんに、
雷の守護者として認められた、
本当の実力を持つ人だって事。
素晴らしき体質を備え付けた者……
雷を操る者……
ランボVSレヴィ・ア・タン
「今宵の戦闘エリアは雷の守護者に相応しい避雷針のエリア。」
「名付けて、エレットゥリコサーキット。」
チェルベッロが言った瞬間、雷が避雷針に落ちる。
それは、床に張り巡らされている導体を通って光を増す。
「床が………光った!!」
「この床にある特殊な導体により、避雷針に落ちた電流が何倍にも増幅され、駆け巡ります。」
「そんな!立ってるだけで焦げ死んじゃうよ!」
心配するツナをよそに、
「檸檬、ちょっと放してー!」
『え?ランボちゃん?』
あたしにだっこされていたランボちゃんは、突然腕を抜け出す。
「ランボさん、あれやるー!!」
「遊園地のアトラクションか何かだと思ってるーーー!!」
『(ありゃりゃ。)』
ランボちゃん見てると、何だか和んじゃうよ。
そんな場合じゃないのにね。
走って行くランボちゃんを、引き止めるツナ。
「ちょっと待て!危ないから!あぁ………また角落として~~~!」
すると、
「ったく、10代目を煩わせんじゃねぇ!」
「あ…」
「貸せ!」
「ぐぴゃっ!」
ランボちゃんの角を取り上げる隼人。
そして…
キュキュキュ~……
「これで届けてもらえるぜ。」
ランボちゃんの角に何を書いたかと思いきや、
“アホ牛”
「(アホって書いた!!)」
「ぐぴゃ!!」
そのちょっと恥ずかしい角をランボちゃんに付ける隼人。
そして、チェルベッロのコールがかかる。
「雷の守護者は中央へ。檸檬様はあちらのカプセルに入って頂きます。」
『OK。』
「え!?また!!?」
驚くツナ達に、檸檬は微笑む。
『んじゃーね♪』
「檸檬………」
「ってか、またフィールドの中にカプセルがあるっスよ。」
「危ねーな…。」
「うむ。」
檸檬の安全を心配する一同に、チェルベッロは催促した。
「早くなさって下さい。対戦相手は2時間前からお待ちです。」
「2時間も……!」
『レヴィったら……相変わらずなんだから。』
ツナ達とほとんど同時にフィールドの中央を見る。
と、その瞬間、
レヴィと目が合った。
『(よし。)』
あたしはレヴィに一歩一歩近付く。
久しぶりだから、馴染めるかどうか分からない。
だから、確かめたかった。
『レヴィ。』
レヴィの前で立ち止まり、見上げた。
「檸檬……」
『まぁ、とりあえず、頑張ってね。』
「俺は勝つ。」
『はいはい……でも出来れば……』
殺さないで、
そう言おうと思ったけど、
そしたらツナ達に加担した事になっちゃうかもしれないから、やめといた。
「何だ?」
『何でもないっ!じゃね♪』
あたしはカプセルの方へ向かった。
フィールドの端っこにあるカプセルに入り、中にある椅子に座る。
どうやら、電圧には耐えられるように出来てるみたいだった。
そんなあたしの耳に入って来るのは、
「ランボーファイッ!!!」
「オーーーッ!!!」
という、並盛メンバーの円陣の声。
「ガハハハ、おもろい!もう一回!!」
「やんないよ!!」
ランボちゃんは何故かまだハイテンション。
そんなランボちゃんを心配しまくるツナは、ぐいっと引っ張って言い聞かせる。
「ランボ、嫌なら行かなくていいんだぞ。」
「10代目………」
『ツナ…』
「父さんがどんなつもりで決めたのかは知らないけど、お前みたいなチビが戦うのはおかしいよ。お前だってまだ死にたくないだろ?」
そうだよね、
ツナの言う通り。
ランボちゃんは、戦うには幼すぎるよ。
なのに…
「あららのら。ツナ知らないの?ランボさん無敵だから死なないよ。」
「なあ!?」
そっぽ向いて、余裕の表情で。
みんなの心配をよそに、ランボちゃんは走り出す。
「じゃーねー!」
そんなランボちゃんに、ツナは10年バズーカを撃たないように注意し、何だか古い角を渡した。
そして、ランボちゃんはフィールドの中央へ。
「それでは、雷のリング:レヴィ・ア・タンVSランボ、勝負開始!!!」
状況の分かってないランボちゃんは、
「どーやって遊ぶのかなぁ?」
と、まだアトラクションだと思っているようで。
何の躊躇いもなく、特殊導体の上に乗る。
「アホ牛!そこに乗るな!!感電死するぞ!!」
「ああ~~~!やっぱり見てらんない!!」
と、その時。
全員の耳の奥に鳴り響く、雷の音。
「避けろ!!」
眩しい光が、避雷針に集まる。
レヴィはバッと飛び上がって避けたけど、ランボちゃんはそのまま電撃を受けてしまった。
「ぐぴゃあぁ!!」
『ランボちゃんっ!!』
真っ黒焦げになって、その場に倒れたランボちゃんを見て、チェルベッロが言う。
「念の為、生存の確認を。」
「その必要はない、焼けた。」
ううん…
そんな事ない。
ランボちゃんは……無事だよ。
「うっ……うわあああ!!いだいぃ~~~!!」
「無事だ!生きてる!!」
リボーンが説明してくれる。
「幼少の頃、繰り返し電撃を受ける事で、まれに起こる体質変異“電撃皮膚”だぞ。」
『(なるほどね……)』
“電撃皮膚”
聞いた事がある。
電気を通しやすい皮膚。
電撃をくらっても、体の表面を通過して、脳や内臓へのダメージが無いと言う。
そこで、雷の守護者の指命が浮かび上がる。
---雷撃となるだけでなく、ファミリーへのダメージを一手に引き受け、消し去る避雷針となる
『それで…ランボちゃんが………』
妙に納得した瞬間、レヴィのオーラの変化に気がつく。
それはどうやら、ヴァリアー達にも伝わっているようで。
「これでレヴィにスイッチ入っちゃったんじゃない?」
「だね。」
『(そう言えば……)』
レヴィっていっつも仕事頑張ってたし、
時間厳守だったし、(ってか時間に五月蝿かった)
んで、いつもボスのお側に付いてたなぁ。
それは、
ボスに誉められたくて、認められたいから。
だから……
「自分より守護者に相応しい奴なんていたら、嫉妬の炎に燃えるだろうね。」
『(やっぱり……)』
レヴィの、ランボちゃんを見る目が怖くなった。
その視線に、震えるランボちゃん。
そして、レヴィの攻撃が始まる。
「ぴゃっ!」
蹴られて、
殴られて、
「ランボ!!」
ツナが叫ぶ。
「消えろ……」
いつの間にか、背中から傘を1本取り出したレヴィ。
それをランボちゃんに刺すつもりだ。
「うわあぁあ!!!」
痛くて痛くてたまらなかったのか、ランボちゃんは泣きながら10年バズーカを自分に向けた。
「その手があったか!」
大喜びする隼人と、
「いや、10年バズーカはまずいよ!!」
大慌てするツナ。
「よし!行け!」
「ちょっ、大人ランボに止められてるから……!」
次の瞬間、レヴィの傘が振り下ろされた。
『ランボちゃん!!』
同じタイミングで、引き金が引かれ、辺りに煙が立ち篭める。
「ば、バズーカごと吹っ飛んだ……?」
「ランボ…」
『(この気配………!)』
「やれやれ。」
『(この声………!!)』
煙の中から現れたのは、お前掛けをした大人ランボちゃん。
「餃子が最後の晩餐になるとは…」
「大人ランボ!!!」
10年バズーカでいつものようにやって来た大人ランボちゃん。
状況が理解しにくいヴァリアー側に、チェルベッロが説明する。
「へー、面白いじゃん。」
「初めて見たよ。」
そんな中、ツナは叫ぶ。
「ランボ、ごめん!やっぱり子供の君じゃダメだったんだ!!」
「やれやれ、謝らないで下さい。」
ランボちゃんは、お前掛けを取って、リングを首から下げる。
「こうなる気はしてたんです。それに若きボンゴレ、俺は檸檬さんの為なら頑張りますよ。」
『え?』
ランボちゃんが、こっちを向く。
「いつも自由に飛び回る檸檬さんが、あんなカプセルに幽閉されるなんて、聞いてませんけど。」
「そ、それは………!」
『ランボちゃん………あ…ありがとう。』
やば、
何だか、じんわり涙。
「檸檬さん、待ってて下さい。すぐ出して差し上げますから。」
『う、うん。///』
ランボちゃんが頼もしく思えて、嬉しかった。
だけど、目の前に立ちはだかるのは、怒りと嫉妬で眉間に皺を作りまくってるレヴィ。
「俺より目立つな。」
「それは無理な相談だ。俺にはスター性があるからな。」
そう言いつつ、ランボちゃんは頭に角を取り付ける。
「サンダー、セット!」
その台詞を言えば、ランボちゃんの角には味方となった雷が集う。
「避雷針を無視して雷を呼ぶとは、ちょっと驚いたよ。」
マーモンがぽつりと呟いたのが聞こえた。
「くらいな!電撃角!!!」
レヴィに、真正面から突っ込んで行くランボちゃん。
そんなランボちゃんに、レヴィは睨みをきかせて。
「貴様、目立ち過ぎだぞ。」
『(あっ……!)』
あの技が来る!!
「雷の守護者として申し分ない働きをし、ボスから絶大な信頼を勝ち得るのは…………俺だ!!!」
言葉と共に、背中から飛び出す傘達。
これが、レヴィの最大の武器。
「か、傘ーーー!!?」
その1本1本が物凄い電気を帯び、レヴィに迫るランボちゃんに向けられる。
アレが当たったら……ヤバいよ。
電撃は、無情にも一斉に放たれる。
「ぐあぁあ!!」
「な、何だ?ありゃあ!?」
「ランボ…!!」
物凄い量の電気を体に受けたら、
たとえ“電撃皮膚”でも耐えきれない。
ランボちゃんは、どさっとその場に倒れてしまった。
「ランボ!」
『ランボちゃん!』
「うっ………が…ま………………うわあああ!いだいよぉ………!」
『えっ!?』
「バカヤロ!!泣いてる場合か!!」
「ランボ、立って逃げるんだ!!」
ツナと隼人が声をかけるが、ランボちゃんはその場に座り込んだまま。
その隙にレヴィは……
「逃がさん。」
と言って、傘をランボちゃんの左肩に投げて刺す。
その威力により、数メートル飛ばされるランボちゃん。
「う…あぁ……」
「お前は徹底的に殺す。切り刻んで、焼肉にしてやる。」
『(どっ、どうしよーっ!!このままじゃランボちゃんが………!)』
レヴィはゆっくりとランボちゃんに近付く。
お願い………
お願いだから………
殺さないでよ、レヴィ。
と、その時。
「うわあぁあ!!」
泣叫ぶ大人ランボちゃんの手に、10年バズーカが握られた。
そして、一瞬だけ見えた、リボーンの上がった口角。
まさか………!!
ドガンッ、
「10年後のアホ牛が、更に10年バズーカを!?」
「ど……どうなっちゃうのー!?」
隼人とツナの声が聞こえる。
見える光景は、
さっきと同じ。
辺りは煙に包まれる。
だけど、
1つだけ違う事。
それは、
バチバチバチ………
「ん?」
「何だ……?このただならぬ威圧感は…………」
ベルとマーモンの小さな会話。
『(すごい………気配も……オーラも………!)』
「ま、まさか!あれは………」
ただ1つ違う事は、
そこにいるのが、
「20年後のランボ!!!」
そこにいる人が、
家光さんに、
雷の守護者として認められた、
本当の実力を持つ人だって事。