日常編
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明日はいよいよ体育祭!!
そんなイベント、生まれて初めてだから、結構楽しみなんです!
「極限必勝!!」
了平さんが燃えている。
この人が京子のお兄さんだと聞いた時は、ひっくり返りそうになった。
『うわぁ~、暑苦し……』
檸檬です。
ただ今、了平さんの(若干暑苦しい)演説を聞いてます。
体育祭は縦割りなので、了平さんと一緒の組なんです。
「ちょっ、檸檬!聞こえるよ~!」
『あぁ、ごめんねツナ』
ハラハラするツナの横で、今度は隼人が文句を言った。
「うぜーっスよね、あのボクシング野郎」
「んなっ!」
「フツーにしゃべれっての」
「(ちょっ、獄寺君!!京子ちゃんに聞こえちゃうよ!!)」
再びハラハラするツナ。
檸檬はそれを面白いと思っていた。
「今年も組の勝敗を握るのは、やはり棒倒しだ」
『棒倒し?』
ちょっと面白そうだな、と檸檬は興味を持つ。
「例年、組の代表を棒倒しの総大将にする習わしだ。つまり俺がやるべきだ」
了平は静かに語る。
「だが俺は辞退する!!!」
ざわつく教室内。
「俺は大将であるより、兵士として戦いたいんだー!!!」
『(それって、我が儘だよね??)』
遠くで京子が恥ずかしがっているのが見えた。
『(大変だなぁ~、京子も。)』
「だが心配はいらん。俺より総大将に相応しい男を用意してある。」
再びざわつく教室内。檸檬もごくりとつばを飲んだ。
「1のA、沢田ツナだ!!」
「………へ?」
ボー然とするツナ。またまたざわつく教室内。
「おおおっ!!10代目のすごさをわかってんじゃねーか、ボクシング野郎!」
1人ではしゃぐ隼人。
「は?えっ!?何で!!?」
何を言われたか漸く理解し、慌てふためくツナ。
その後、教室内の皆が反対したにもかかわらず、了平さんと隼人が脅した(?)せいで、ツナはちゃっかり総大将になってしまった。
『やったー!!ツナ、ボスだよ!ボス!!』
「勝たねーと殺すからな」
「『リボーン!!』」
「いいから!隠れてろよ!!(超不自然だし!!)」
ツナが制服のリボーンを隠そうとしたら、それはダミー人形で、空気が抜けて飛んでいった。
『(あれ?ちょっと待って…)』
考え込む檸檬に、心配そうに声を掛けたのは山本だった。
「どしたんだ?檸檬」
『武、体育祭って、一般開校するんだよね?』
「あぁ、それがどうかしたか?」
『あたし風紀委員だからさぁ、見回りとかすんのかなって思って』
檸檬の言葉に3人はビクッと反応した。
「「「風紀!!!??」」」
『うん。言ってなかったっけ?こないだ無理矢理風紀に任命されちゃって』
「ま、マジかよ…」
『とにかく!あたし、ちょっと応接室行って来る!!』
檸檬は教室を出て、応接室に向かった。
「応接室って、“ちょっと行って来る”っていうトコじゃないよね…」
「あぁ…」
「そうっスね…」
コンコン、
応接室のドアをノックする檸檬。
返事はすぐに来た。
「誰?」
『1のA…』
「入っていいよ」
『(即答かいっ!)』
ツッコミを入れつつ、ドアを開ける。
『失礼しまーす』
「やぁ、檸檬」
『恭弥っ!!!』
ちゅ、
檸檬は雲雀のホッペにキスをした。
『お疲れさま~』
檸檬はにっこり笑うと、雲雀の隣にちょこんと座った。
恭弥とはね、あれからお昼休みに会ってるんだ。
けど、ツナ達みたいにいつも一緒じゃないから、やっぱり会えると嬉しくて。
『あ、ごめん……(やっちゃった…)』
恭弥はキスをすると無口になるからちょっと怖い。
「……昼休みでもないのに珍しいね……何の用?」
『あのね、明日体育祭でしょ?』
「うん」
『あたし、見回りとかするのかなとか思って。ほら、一応風紀委員だし』
「あぁ…じゃあ僕と回ろうか」
雲雀の答えに驚く檸檬。
『恭弥と!?良かったぁー…恭弥以外の風紀の人、雰囲気が怖いからさー』
「僕は…いいの?」
『だって恭弥は友達だもんっ♪』
「(友達、ねぇ…)」
雲雀は軽くため息をついた。
「檸檬、折角来たなら何か食べてく?」
『うん!やったー!』
応接室で毎日のようにおやつを食べるようになった檸檬。
最初のうちは学校でケーキやらクッキーやらを食べるのは少し気が引けていたのだが、今ではすっかり慣れている。
「持って来て」
雲雀が命令すると、副委員長の草壁がプリンを1つ持って来た。
『うわぁ~、いただきますっ!』
ぱくぱくとプリンを食べる檸檬。
じっ
じーっ
じ~っ…
『あ、あの……』
雲雀の視線に気が付いた檸檬は、スプーンを置いて雲雀を見る。
「何?」
『王子様フェイスで見つめられると…ちょっと……』
「だからその“王子様フェイス”って何?」
雲雀に繰り返され、赤くなる檸檬。
「……だから、恭弥は…その、か、かっこいいから……っていうか綺麗だから…見られると…は、恥ずかしくて……ね、」
真っ赤なまま話す檸檬を見て、「ふぅん」と一言言う雲雀。
そんな雲雀を見て、ハッと閃いた檸檬。
『分かった!恭弥ってば、プリン食べたいんでしょう!!?』
「(何でそうなるんだろう)」
雲雀は再びため息。
「僕は仕事が残ってるから」
檸檬が机の上を見ると、書類の山が出来ていた。
『(うーん…)』
考え込む檸檬。
『じゃぁ、あたしが分けてあげる!!はい!』
プリンが乗ったスプーンを雲雀の前に差し出す檸檬。
それは当然、さっきまで檸檬が使ってたスプーンなワケで。
「………。」
『食べないの??』
「(鈍感女…)…食べる」
『はいっ!』
檸檬は雲雀の口の中にスプーンを運んだ。
パクッ
『おいしーでしょ?恭弥、甘いもの好き??』
「嫌いじゃないよ」
『じゃぁあたし、明日何か作って来る!いつもおやつ貰ってるからさ』
張り切る檸檬に雲雀は即答した。
「じゃぁお弁当」
間。
『甘いもの、関係ないじゃん』
「いいでしょ?僕は明日お弁当が欲しい」
きょとんとする檸檬。
『(恭弥って、顔だけじゃなくて、性格まで王子様だ。ってか、我が侭王子??)』
そう思っている間にも、雲雀は檸檬の事を見つめ続ける。
『…わ、分かったよー。お弁当作ればいいんでしょ?頑張ります』
「うん、頼むよ」
檸檬は、雲雀に「頼む」と言われ、ものすごく驚いた。
『ねぇ、恭弥』
「何?」
『できれば、あたしも仕事手伝いたい』
「ん?」
『やり方とか、教えてもらえれば』
檸檬がそう言うと、雲雀はふっと微笑んだ。
一瞬ドキッとする檸檬。
『(やっぱり、王子様フェイスは美しい……)』
「いいよ」
『ありがとう』
放課後の応接室は夕焼け色で、あたしも恭弥も夕焼け色だった。
『そう言えば恭弥って、何に出るの?』
「気が向いたら何かに出るよ。檸檬は?」
雲雀に聞かれ、檸檬は得意そうに答えた。
『あたしはね、障害物競争。あと、リレーの選手に選ばれたの!!すごくない!?』
「檸檬なら、当然だよ」
一戦交えて、僕から無傷を勝ち取ったんだから。
『あのさ、恭弥』
「ん?」
檸檬の方を見ると、恥ずかしそうに下を向いていた。
『ココからでいいから、応援してね』
「…分かったよ」
そう答えると、また輝くように笑う。
『ありがとうっ!!』
---
-------
檸檬が家に帰ると、ツナがぐったりしていた。
『ツナ!!?』
「あぁ、檸檬……お帰り…」
『どっ、どうしたの??』
「棒倒しの練習してて、川に落ちて……」
『練習したんだ、頑張るねぇ!応援してるよ、総大将っ!!』
「う、うん…ありがと…」
ツナ、大丈夫かなぁ??
何はともあれ、夜は更けていくのでした。
そんなイベント、生まれて初めてだから、結構楽しみなんです!
「極限必勝!!」
了平さんが燃えている。
この人が京子のお兄さんだと聞いた時は、ひっくり返りそうになった。
『うわぁ~、暑苦し……』
檸檬です。
ただ今、了平さんの(若干暑苦しい)演説を聞いてます。
体育祭は縦割りなので、了平さんと一緒の組なんです。
「ちょっ、檸檬!聞こえるよ~!」
『あぁ、ごめんねツナ』
ハラハラするツナの横で、今度は隼人が文句を言った。
「うぜーっスよね、あのボクシング野郎」
「んなっ!」
「フツーにしゃべれっての」
「(ちょっ、獄寺君!!京子ちゃんに聞こえちゃうよ!!)」
再びハラハラするツナ。
檸檬はそれを面白いと思っていた。
「今年も組の勝敗を握るのは、やはり棒倒しだ」
『棒倒し?』
ちょっと面白そうだな、と檸檬は興味を持つ。
「例年、組の代表を棒倒しの総大将にする習わしだ。つまり俺がやるべきだ」
了平は静かに語る。
「だが俺は辞退する!!!」
ざわつく教室内。
「俺は大将であるより、兵士として戦いたいんだー!!!」
『(それって、我が儘だよね??)』
遠くで京子が恥ずかしがっているのが見えた。
『(大変だなぁ~、京子も。)』
「だが心配はいらん。俺より総大将に相応しい男を用意してある。」
再びざわつく教室内。檸檬もごくりとつばを飲んだ。
「1のA、沢田ツナだ!!」
「………へ?」
ボー然とするツナ。またまたざわつく教室内。
「おおおっ!!10代目のすごさをわかってんじゃねーか、ボクシング野郎!」
1人ではしゃぐ隼人。
「は?えっ!?何で!!?」
何を言われたか漸く理解し、慌てふためくツナ。
その後、教室内の皆が反対したにもかかわらず、了平さんと隼人が脅した(?)せいで、ツナはちゃっかり総大将になってしまった。
『やったー!!ツナ、ボスだよ!ボス!!』
「勝たねーと殺すからな」
「『リボーン!!』」
「いいから!隠れてろよ!!(超不自然だし!!)」
ツナが制服のリボーンを隠そうとしたら、それはダミー人形で、空気が抜けて飛んでいった。
『(あれ?ちょっと待って…)』
考え込む檸檬に、心配そうに声を掛けたのは山本だった。
「どしたんだ?檸檬」
『武、体育祭って、一般開校するんだよね?』
「あぁ、それがどうかしたか?」
『あたし風紀委員だからさぁ、見回りとかすんのかなって思って』
檸檬の言葉に3人はビクッと反応した。
「「「風紀!!!??」」」
『うん。言ってなかったっけ?こないだ無理矢理風紀に任命されちゃって』
「ま、マジかよ…」
『とにかく!あたし、ちょっと応接室行って来る!!』
檸檬は教室を出て、応接室に向かった。
「応接室って、“ちょっと行って来る”っていうトコじゃないよね…」
「あぁ…」
「そうっスね…」
コンコン、
応接室のドアをノックする檸檬。
返事はすぐに来た。
「誰?」
『1のA…』
「入っていいよ」
『(即答かいっ!)』
ツッコミを入れつつ、ドアを開ける。
『失礼しまーす』
「やぁ、檸檬」
『恭弥っ!!!』
ちゅ、
檸檬は雲雀のホッペにキスをした。
『お疲れさま~』
檸檬はにっこり笑うと、雲雀の隣にちょこんと座った。
恭弥とはね、あれからお昼休みに会ってるんだ。
けど、ツナ達みたいにいつも一緒じゃないから、やっぱり会えると嬉しくて。
『あ、ごめん……(やっちゃった…)』
恭弥はキスをすると無口になるからちょっと怖い。
「……昼休みでもないのに珍しいね……何の用?」
『あのね、明日体育祭でしょ?』
「うん」
『あたし、見回りとかするのかなとか思って。ほら、一応風紀委員だし』
「あぁ…じゃあ僕と回ろうか」
雲雀の答えに驚く檸檬。
『恭弥と!?良かったぁー…恭弥以外の風紀の人、雰囲気が怖いからさー』
「僕は…いいの?」
『だって恭弥は友達だもんっ♪』
「(友達、ねぇ…)」
雲雀は軽くため息をついた。
「檸檬、折角来たなら何か食べてく?」
『うん!やったー!』
応接室で毎日のようにおやつを食べるようになった檸檬。
最初のうちは学校でケーキやらクッキーやらを食べるのは少し気が引けていたのだが、今ではすっかり慣れている。
「持って来て」
雲雀が命令すると、副委員長の草壁がプリンを1つ持って来た。
『うわぁ~、いただきますっ!』
ぱくぱくとプリンを食べる檸檬。
じっ
じーっ
じ~っ…
『あ、あの……』
雲雀の視線に気が付いた檸檬は、スプーンを置いて雲雀を見る。
「何?」
『王子様フェイスで見つめられると…ちょっと……』
「だからその“王子様フェイス”って何?」
雲雀に繰り返され、赤くなる檸檬。
「……だから、恭弥は…その、か、かっこいいから……っていうか綺麗だから…見られると…は、恥ずかしくて……ね、」
真っ赤なまま話す檸檬を見て、「ふぅん」と一言言う雲雀。
そんな雲雀を見て、ハッと閃いた檸檬。
『分かった!恭弥ってば、プリン食べたいんでしょう!!?』
「(何でそうなるんだろう)」
雲雀は再びため息。
「僕は仕事が残ってるから」
檸檬が机の上を見ると、書類の山が出来ていた。
『(うーん…)』
考え込む檸檬。
『じゃぁ、あたしが分けてあげる!!はい!』
プリンが乗ったスプーンを雲雀の前に差し出す檸檬。
それは当然、さっきまで檸檬が使ってたスプーンなワケで。
「………。」
『食べないの??』
「(鈍感女…)…食べる」
『はいっ!』
檸檬は雲雀の口の中にスプーンを運んだ。
パクッ
『おいしーでしょ?恭弥、甘いもの好き??』
「嫌いじゃないよ」
『じゃぁあたし、明日何か作って来る!いつもおやつ貰ってるからさ』
張り切る檸檬に雲雀は即答した。
「じゃぁお弁当」
間。
『甘いもの、関係ないじゃん』
「いいでしょ?僕は明日お弁当が欲しい」
きょとんとする檸檬。
『(恭弥って、顔だけじゃなくて、性格まで王子様だ。ってか、我が侭王子??)』
そう思っている間にも、雲雀は檸檬の事を見つめ続ける。
『…わ、分かったよー。お弁当作ればいいんでしょ?頑張ります』
「うん、頼むよ」
檸檬は、雲雀に「頼む」と言われ、ものすごく驚いた。
『ねぇ、恭弥』
「何?」
『できれば、あたしも仕事手伝いたい』
「ん?」
『やり方とか、教えてもらえれば』
檸檬がそう言うと、雲雀はふっと微笑んだ。
一瞬ドキッとする檸檬。
『(やっぱり、王子様フェイスは美しい……)』
「いいよ」
『ありがとう』
放課後の応接室は夕焼け色で、あたしも恭弥も夕焼け色だった。
『そう言えば恭弥って、何に出るの?』
「気が向いたら何かに出るよ。檸檬は?」
雲雀に聞かれ、檸檬は得意そうに答えた。
『あたしはね、障害物競争。あと、リレーの選手に選ばれたの!!すごくない!?』
「檸檬なら、当然だよ」
一戦交えて、僕から無傷を勝ち取ったんだから。
『あのさ、恭弥』
「ん?」
檸檬の方を見ると、恥ずかしそうに下を向いていた。
『ココからでいいから、応援してね』
「…分かったよ」
そう答えると、また輝くように笑う。
『ありがとうっ!!』
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檸檬が家に帰ると、ツナがぐったりしていた。
『ツナ!!?』
「あぁ、檸檬……お帰り…」
『どっ、どうしたの??』
「棒倒しの練習してて、川に落ちて……」
『練習したんだ、頑張るねぇ!応援してるよ、総大将っ!!』
「う、うん…ありがと…」
ツナ、大丈夫かなぁ??
何はともあれ、夜は更けていくのでした。