ヴァリアー編
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真っ黒い煙がだんだん晴れて、
やっと隼人の姿が見えた。
隼人は、
ぼろぼろで横たわっていた。
見えてなかったもの
しばらくボーッとしていた隼人は、ゆっくりと起き上がった。
「やってやるさ……シャマルに見えてるものを俺も見つけてやるんだ………!」
『隼人…』
もしかして、それを隼人が見つけるまで、シャマルさんは待ってるのかな?
そんな気もしたけど、
すぐに違うって分かった。
「例えこの身果てても………」
『え?』
そっか、
それでなんだ。
と、その時。
「いた!!ボロボロじゃないか!!」
「放っておけ。」
ツナが来たみたいだった。
シャマルさんがいる事にかなり驚いている。
「何で獄寺君を拒むんですか?ココまで来てるのに……」
「見えちゃいねーからだ。」
「え?見えるって……」
「あいつにそれが見えねー限り、此所でのたれ死のうが知ったこっちゃねーよ。」
次の瞬間、フラフラした隼人の手から、ダイナマイトがこぼれ落ちて、
その場に落ちた。
「危ない!!」
『ったく………!』
あたしは俊足で駆け出した。
ドガガガッ!!
物凄い爆発音。
「お前っ…!」
『隼人のバカ。』
爆発する直前に隼人を引っ張り出して、何とか助けた。
隼人は、あたしが此処にいる事に驚いているようだった。
「檸檬…」
『隼人、何してるの?』
そんなに、自分を傷付けたいの?
「何って……修業だ、修業!!」
目を逸らす獄寺に、カチンと来た檸檬。
パンッ、
「ってぇ………」
辺りに響いたのは、平手打ちの音。
「……っにすんだよ!!」
檸檬に怒鳴った獄寺は、その表情を見て驚いた。
『バカっ……』
檸檬の目には、
溢れだしそうなくらい、涙が溜まっていた。
「檸檬っ……」
『隼人は!あたしと同じだと思ってた!!』
「なっ…」
たじろぐ獄寺に、檸檬は噛み付くように怒鳴る。
『ツナを……仲間を護る為に戦うんじゃないの!!?』
その声は、ツナやシャマルにも聞こえていた。
「な、何で檸檬がここにー!?」
「檸檬ちゃんには……分かってるみてーだな。」
「え……?」
「隼人に見えてねーものが。」
「あ、当たり前だろーが!俺は10代目をお守りする為にいんだよ!!」
『だったら!何で自分を傷つけるの?』
檸檬の言葉に、俺は返す言葉を見つけられなかった。
『隼人が傷付いたら、ツナだって哀しむよ?』
確かに…そうかもしれねぇけど……
『隼人には話さなかったっけ?あたしが攻撃を避けて戦う理由。』
「な、何でだよ…」
檸檬の目は真直ぐと俺を捉えていた。
『護る為だよ。』
そう言って、檸檬は綺麗に笑った。
こんな時にも、赤くなっちまう情けない俺。
『あのね、隼人。護りたいなら、自分は無傷でいなくちゃダメ。だってそうでしょ?ボロボロの体で、一体何を護れるってゆーの?』
そうか、
『自分が傷付いてたら、逆に心配かけちゃうじゃん。ピシッと立って、笑って、“ここは任せろ”って言いたいでしょ?』
10代目はお優しいから、
多分、檸檬の言う通りだ。
「檸檬…」
『何?』
隼人はリンゴみたいな顔をして、どもりながら言った。
「あ、ありがとな…///」
『もう、無茶しない?』
「あぁ…」
なら、いいの。
修業で怪我するとか、意味ないしね。
『んじゃ、改めて。』
「あ?」
ちゅ、
「なっ!檸檬っ!!」
『頑張ってね、隼人♪』
傷付いて欲しくないから。
強くなって欲しいから。
あたしは笑顔で見守るよ。
助けられない分、隼人や武が望む通りに笑ってるから。
そこに。
「檸檬ちゅわ~~~んっvV」
『シャマルさんっ!』
突然出て来たシャマルさんに、思いっきり抱き締められる。
「てめー!離れろヘンタイ!!」
「あ。隼人~~、先生にそんな事言っていーのかなぁ~?」
「なっ!」
隼人が言葉を詰まらせると、シャマルさんはあたしから離れてこう言った。
「今度そんな無謀なマネしてみろ。いらねー命は俺が摘んでやる。」
『シャマルさん……』
そして、ため息をつきながらもう一言。
「ったく、この10日間で何人ナンパ出来ると思ってんだ。」
「それじゃぁ……!」
ツナが嬉しそうに目を輝かせる。
「これで一通りコンビが揃ったな。」
リボーンも満足そうに言った。
---
------
-------------
それから、あたしはツナとリボーンと一緒に家に戻った。
「檸檬、バジルの様子はどーだ?」
『もう起きたよ。大丈夫みたい。』
「そうか。看病、ご苦労だったな。」
リボーンの言葉に、首を振る檸檬。
『いーの。何たってあたしは、家庭教師補佐だもんっ♪』
「てゆーかさ、檸檬は守護者じゃないの?」
ツナが聞く。
すると、リボーンが飛び蹴りを入れた。
「いってーーーっ!!」
『リボーン!』
「ちげーって言ってんだろーが。バカツナが。」
「なっ…!」
すると、檸檬は少し悲しそうに笑って。
『ごめんね、ツナ。』
と。
「檸檬…?」
『もう少ししたら、ちゃんと話すから。』
「え?」
「いーから寝ろ。」
リボーンが死ぬ気弾を撃つと、ツナは死ぬ気で眠ってしまった。
檸檬はそれを見てフッと笑う。
『ツナも、きっと強くなるよね。』
「さーな。」
空には、月がポーンと浮かび上がっていた。
同じ頃。
父の竹刀を受け、倒れる山本。
「マジかよ……オヤジがこんなに強ぇなんて…まるで別人だぜ。」
「武、覚悟がねぇなら家に帰んな。」
その目は、いつも寿司を握っている顔とは大違い。
「お前が剣道をやりてぇ理由が“遊び”なら、父ちゃん以外をあたりな。」
その言葉を聞いて思い出すのは、銀髪の剣士。
---「剣技を修得してないな。軽いぞぉ。」
「遊びじゃねー………」
ぐっと竹刀を握り直し、父に攻め掛かる。
「メェーン!!」
だが、それはサラッとかわされて、後ろから叩かれる。
その威力に、またも床に倒れ込む山本。
「いいか。父ちゃんが教えるのは、戦乱の世に多くの人間を闇に葬った、人殺しの剣よ。」
「何だよそりゃ……」
「名を、時雨蒼燕流。」
「時雨………蒼……燕……流?」
聞いた事のない流派に、山本は首をかしげた。
---
-------
--------------
翌朝、病院からツナの修業場へ向かう檸檬とバジル。
「そうですか。沢田殿はまだ第一段階を終了してないんですか……。」
『でも、今日には終わるんじゃないかなって思う。』
「だといいんですが………」
『バジル、ツナをお願いね。』
「檸檬殿……」
一瞬見えた檸檬の哀愁を帯びた表情に、少しだけ胸が痛むバジル。
「分かりました。拙者も、出来る事はやるつもりです。」
『ありがとう。』
その時の笑顔にも、何処か哀しみが混ざっていた。
『あ、見えて来た。』
「そうですね。」
2人は走るスピードを徐々に落とし始める。
そして、ツナが昇って来るであろう崖の側に立った。
「早かったな。」
『おはよう、リボーン♪』
チュッ、
「ちゃおっス。バジル、もうすぐツナが来るからな。」
「はい。」
5分後………
「たっ、あぶね~~~っ!!」
「よし。第1段階合格だぞ。」
『おめでとう!ツナ!』
「あれ!?檸檬!!と……バジル君っ!?」
「順調に第2段階とは、流石ですね!」
ツナは色々と混乱してるようだった。
「体は………大丈夫なの?」
「ええ。親方様の薬草と、檸檬殿の看病のおかげで、かなり良くなりました。」
「な、何でここに?」
『ツナを手伝いに来たんだよ♪』
するとリボーンが、
「第2段階はスパーリングだぞ。バジルをダウンさせたらクリアだからな。」
「何それーーっ!!」
「では、始めましょう。」
バジルは小さい瓶を取り出して、中にある錠剤を1粒飲んだ。
『(アレが死ぬ気丸かぁ。初めて見たなぁ。)』
バジルの額に、青い炎が灯る。
「手合わせ願います。」
「死ぬ気モード!!?ちょっと待って!ヤバいって!殺されるって!」
慌てふためくツナに対して、リボーンはぽつりと呟いた。
「心配ねーぞツナ。お前は第1段階をクリアしたんだからな。きっと自分に驚くぞ。」
あたしも、少し離れて観戦する事にした。
やっと隼人の姿が見えた。
隼人は、
ぼろぼろで横たわっていた。
見えてなかったもの
しばらくボーッとしていた隼人は、ゆっくりと起き上がった。
「やってやるさ……シャマルに見えてるものを俺も見つけてやるんだ………!」
『隼人…』
もしかして、それを隼人が見つけるまで、シャマルさんは待ってるのかな?
そんな気もしたけど、
すぐに違うって分かった。
「例えこの身果てても………」
『え?』
そっか、
それでなんだ。
と、その時。
「いた!!ボロボロじゃないか!!」
「放っておけ。」
ツナが来たみたいだった。
シャマルさんがいる事にかなり驚いている。
「何で獄寺君を拒むんですか?ココまで来てるのに……」
「見えちゃいねーからだ。」
「え?見えるって……」
「あいつにそれが見えねー限り、此所でのたれ死のうが知ったこっちゃねーよ。」
次の瞬間、フラフラした隼人の手から、ダイナマイトがこぼれ落ちて、
その場に落ちた。
「危ない!!」
『ったく………!』
あたしは俊足で駆け出した。
ドガガガッ!!
物凄い爆発音。
「お前っ…!」
『隼人のバカ。』
爆発する直前に隼人を引っ張り出して、何とか助けた。
隼人は、あたしが此処にいる事に驚いているようだった。
「檸檬…」
『隼人、何してるの?』
そんなに、自分を傷付けたいの?
「何って……修業だ、修業!!」
目を逸らす獄寺に、カチンと来た檸檬。
パンッ、
「ってぇ………」
辺りに響いたのは、平手打ちの音。
「……っにすんだよ!!」
檸檬に怒鳴った獄寺は、その表情を見て驚いた。
『バカっ……』
檸檬の目には、
溢れだしそうなくらい、涙が溜まっていた。
「檸檬っ……」
『隼人は!あたしと同じだと思ってた!!』
「なっ…」
たじろぐ獄寺に、檸檬は噛み付くように怒鳴る。
『ツナを……仲間を護る為に戦うんじゃないの!!?』
その声は、ツナやシャマルにも聞こえていた。
「な、何で檸檬がここにー!?」
「檸檬ちゃんには……分かってるみてーだな。」
「え……?」
「隼人に見えてねーものが。」
「あ、当たり前だろーが!俺は10代目をお守りする為にいんだよ!!」
『だったら!何で自分を傷つけるの?』
檸檬の言葉に、俺は返す言葉を見つけられなかった。
『隼人が傷付いたら、ツナだって哀しむよ?』
確かに…そうかもしれねぇけど……
『隼人には話さなかったっけ?あたしが攻撃を避けて戦う理由。』
「な、何でだよ…」
檸檬の目は真直ぐと俺を捉えていた。
『護る為だよ。』
そう言って、檸檬は綺麗に笑った。
こんな時にも、赤くなっちまう情けない俺。
『あのね、隼人。護りたいなら、自分は無傷でいなくちゃダメ。だってそうでしょ?ボロボロの体で、一体何を護れるってゆーの?』
そうか、
『自分が傷付いてたら、逆に心配かけちゃうじゃん。ピシッと立って、笑って、“ここは任せろ”って言いたいでしょ?』
10代目はお優しいから、
多分、檸檬の言う通りだ。
「檸檬…」
『何?』
隼人はリンゴみたいな顔をして、どもりながら言った。
「あ、ありがとな…///」
『もう、無茶しない?』
「あぁ…」
なら、いいの。
修業で怪我するとか、意味ないしね。
『んじゃ、改めて。』
「あ?」
ちゅ、
「なっ!檸檬っ!!」
『頑張ってね、隼人♪』
傷付いて欲しくないから。
強くなって欲しいから。
あたしは笑顔で見守るよ。
助けられない分、隼人や武が望む通りに笑ってるから。
そこに。
「檸檬ちゅわ~~~んっvV」
『シャマルさんっ!』
突然出て来たシャマルさんに、思いっきり抱き締められる。
「てめー!離れろヘンタイ!!」
「あ。隼人~~、先生にそんな事言っていーのかなぁ~?」
「なっ!」
隼人が言葉を詰まらせると、シャマルさんはあたしから離れてこう言った。
「今度そんな無謀なマネしてみろ。いらねー命は俺が摘んでやる。」
『シャマルさん……』
そして、ため息をつきながらもう一言。
「ったく、この10日間で何人ナンパ出来ると思ってんだ。」
「それじゃぁ……!」
ツナが嬉しそうに目を輝かせる。
「これで一通りコンビが揃ったな。」
リボーンも満足そうに言った。
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それから、あたしはツナとリボーンと一緒に家に戻った。
「檸檬、バジルの様子はどーだ?」
『もう起きたよ。大丈夫みたい。』
「そうか。看病、ご苦労だったな。」
リボーンの言葉に、首を振る檸檬。
『いーの。何たってあたしは、家庭教師補佐だもんっ♪』
「てゆーかさ、檸檬は守護者じゃないの?」
ツナが聞く。
すると、リボーンが飛び蹴りを入れた。
「いってーーーっ!!」
『リボーン!』
「ちげーって言ってんだろーが。バカツナが。」
「なっ…!」
すると、檸檬は少し悲しそうに笑って。
『ごめんね、ツナ。』
と。
「檸檬…?」
『もう少ししたら、ちゃんと話すから。』
「え?」
「いーから寝ろ。」
リボーンが死ぬ気弾を撃つと、ツナは死ぬ気で眠ってしまった。
檸檬はそれを見てフッと笑う。
『ツナも、きっと強くなるよね。』
「さーな。」
空には、月がポーンと浮かび上がっていた。
同じ頃。
父の竹刀を受け、倒れる山本。
「マジかよ……オヤジがこんなに強ぇなんて…まるで別人だぜ。」
「武、覚悟がねぇなら家に帰んな。」
その目は、いつも寿司を握っている顔とは大違い。
「お前が剣道をやりてぇ理由が“遊び”なら、父ちゃん以外をあたりな。」
その言葉を聞いて思い出すのは、銀髪の剣士。
---「剣技を修得してないな。軽いぞぉ。」
「遊びじゃねー………」
ぐっと竹刀を握り直し、父に攻め掛かる。
「メェーン!!」
だが、それはサラッとかわされて、後ろから叩かれる。
その威力に、またも床に倒れ込む山本。
「いいか。父ちゃんが教えるのは、戦乱の世に多くの人間を闇に葬った、人殺しの剣よ。」
「何だよそりゃ……」
「名を、時雨蒼燕流。」
「時雨………蒼……燕……流?」
聞いた事のない流派に、山本は首をかしげた。
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翌朝、病院からツナの修業場へ向かう檸檬とバジル。
「そうですか。沢田殿はまだ第一段階を終了してないんですか……。」
『でも、今日には終わるんじゃないかなって思う。』
「だといいんですが………」
『バジル、ツナをお願いね。』
「檸檬殿……」
一瞬見えた檸檬の哀愁を帯びた表情に、少しだけ胸が痛むバジル。
「分かりました。拙者も、出来る事はやるつもりです。」
『ありがとう。』
その時の笑顔にも、何処か哀しみが混ざっていた。
『あ、見えて来た。』
「そうですね。」
2人は走るスピードを徐々に落とし始める。
そして、ツナが昇って来るであろう崖の側に立った。
「早かったな。」
『おはよう、リボーン♪』
チュッ、
「ちゃおっス。バジル、もうすぐツナが来るからな。」
「はい。」
5分後………
「たっ、あぶね~~~っ!!」
「よし。第1段階合格だぞ。」
『おめでとう!ツナ!』
「あれ!?檸檬!!と……バジル君っ!?」
「順調に第2段階とは、流石ですね!」
ツナは色々と混乱してるようだった。
「体は………大丈夫なの?」
「ええ。親方様の薬草と、檸檬殿の看病のおかげで、かなり良くなりました。」
「な、何でここに?」
『ツナを手伝いに来たんだよ♪』
するとリボーンが、
「第2段階はスパーリングだぞ。バジルをダウンさせたらクリアだからな。」
「何それーーっ!!」
「では、始めましょう。」
バジルは小さい瓶を取り出して、中にある錠剤を1粒飲んだ。
『(アレが死ぬ気丸かぁ。初めて見たなぁ。)』
バジルの額に、青い炎が灯る。
「手合わせ願います。」
「死ぬ気モード!!?ちょっと待って!ヤバいって!殺されるって!」
慌てふためくツナに対して、リボーンはぽつりと呟いた。
「心配ねーぞツナ。お前は第1段階をクリアしたんだからな。きっと自分に驚くぞ。」
あたしも、少し離れて観戦する事にした。